
私が考える「エンジニアの働き方」第3回目です。前回は働き方を「時間」と「場所」の制約から考えて、メリットとデメリットを整理しました。
自社のことではありますが、スタテクの「出社自由」が諸刃の剣であることを私自身も再認識したところです。今回は、どうやって「出社自由」を成り立たせているのか、そして「出社自由」に込められた思いを語っていきます。
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「出社自由=リモートワーク推奨」ではない
一応お伝えしておくと、弊社はリモートワークを推奨している会社ではありません。雨や雪の日に通勤するのも大変だし、家庭の事情もあると思うのでリモートも出来るようにしているだけです。
あとは単純に席が足りないのでフリーランスの方には打ち合わせ以外はリモートしてもらってます…— ひさじゅ@すたてく社長(PG) (@hisaju01) 2018年3月12日
よく誤解されるのですが、「出社自由」は働く時間と場所を社員ひとり1人が選べるようにしているのであって、リモートワークを推奨しているわけではありません。私が寂しがり屋なのもあるのですが、会社には顔を出して欲しいと思っています。複雑ですよね(笑)
ここはすごく大事なポイントです。
運用ルールは、たった2つ
2014年の創立時から「出社自由」を掲げていますが、これといった特別なルールは設定しおらず、社員にお願いしていることは2つだけです。
・Slackで「おはよう」「お疲れさま」をつぶやく(出退勤管理のため)
・嘘をつかない
「えっ?!」と思うかもしれませんが、本当です。事前申請や上長許可も必要ありません。朝起きて雨だったらリモートにしていいし、子どもが熱を出してしまったらお家で看病しながら働いてもいいんです。
「信頼」のうえで成り立っている
「それで管理できる?」という疑問が当然わきますよね。その点でいうと、管理というニュアンスがちょっと違うのかもしれません。私としては、みんながちゃんと働いてくれることを信じているだけなんです。荒っぽい言い方にはなりますが、「お客様に迷惑をかけなければやり方や働き方は任せる」という感じ。
社会人なんだから打ち合わせがあればちゃんと行くし、納期までにどうにかこうにかやるでしょう。もちろん、技術力や経験値の問題でミスが起きることもありますが、「出社自由」が原因で問題が起きることはないと思うんですよね。
「嘘をつかない」というルールがあるのも、信頼関係を崩さないためものです。寝坊した、体調が悪い、仕事詰んだ……、些細なこともでも素直に言うように伝えています。
出社自由はラク?
ルールも少なくて、嘘さえつかなければいい。
字面だけみると、「出社自由」はすごくラクで働きやすい制度に感じますよね。夜型のエンジニアからすると、昼間で寝てても怒られないなんてサイコーな会社だと。
でも実際は違います。「出社自由」には責任が伴いますし、その人の自己判断力と自己管理能力が試される極めてシビアな環境です。
「お客様に迷惑をかけない」という言葉ひとつとっても、そもそもお客様とは誰でしょうか。目の前のクライアントだけではない、そのサービスを使ってくれている人たち(お客様のお客様)まで考えられてないとダメですよね。他にも……
お客様が今求めているのは、質なのかスピードなのか?
お客様が希望している機能を実装すれば、それでいいのか?
WEBサービスはできたとして、これでお客様のビジネスは伸びるのか?
お客様に満足してもらうのは、簡単ではないんです。これらをしっかりと把握したうえで、自分は今何をすべきか、どこで・どのくらい仕事をするべきか、誰を巻き込むべきかを考える力が、社員ひとり1人に求められています。ラクチンどころか、超過酷です。
何のための出社自由?
色々書いてきましたが、要するに「なぜ出社自由にしているのか」ということなんです。
ぶっちゃけ私も通勤ラッシュは嫌いですが、別にあの電車に乗りたくないから出社自由にしているわけではありません。エンジニアとして最高のパフォーマンスを発揮することにフォーカスしているだけなんです。
最優先事項は、自分のパフォーマンスをあげること。そのために、今日は家で仕事をしたほうがいいのであれば家でやる、会社の方が環境が整っていて捗るなら出社する、チームで一緒に仕事を進めた方が早いなら会議室に篭って仕事したってOK。この判断を、社員ひとり1人に委ねているのが「出社自由」です。
自分が最高のパフォーマンスをだせる環境を、自分で選び、作っていけるようにするにはどうしたらいいのかを突き詰めた結果、たどり着いたのがこの制度だっただけなんですね。
出社自由のスタテクにとって会社とは?
では、スタテクにとって、私にとっての会社とは何でしょうか。
私個人としては、会社を作っているというよりは、エンジニアが楽しく過ごせるコミュニティを作っている感覚のほうが近いかなと思っています。
「来ても来なくてもいい」という状況の中で「行きたい」と思ってもらえる場所、楽しいから人が集まる場所であってほしいんです。ただ、コワーキングのような空間とも少し違う。同じ会社の仲間という意識や、どこか昭和的な人同士の絆も感じていてほしい。
スタテクは今4期目ですが、帰属意識の低下やコミュニケーション不足といった課題は多く、道半ばではあります。それでも、ここを超えた先に、自由と絆が両立した会社と社員の心地よい関係があるのではないかと思っています。
コンビニ食が続く
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