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働き方改革とは?成功事例からみる成功に導くためのポイントを解説

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官民一体となって進められている働き方改革とは、一億総活躍社会実現に向けて労働環境を大きく見直すための取り組みです。ただし、取り組みの内容は企業や団体の規模や状況により異なります。そこで、働き方改革を実施する方法を詳しく知りたい人のために、働き方改革の目的や具体的な制度の内容などの基礎知識と、失敗しないためのポイントについて紹介します。

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働き方改革が必要とされる背景

働き方改革を実施する前に、なぜ働き方改革が必要とされているのかを知っておかなければいけません。そもそも、政府が目指す働き方改革とは、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」という課題への対策と「育児や介護との両立など働き方の多様化」という目的を実現するためのものです。

少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少

2015年に総務省が発表した「国勢調査」によると、日本の総人口は1億2520万人、そのうち生産年齢人口は7592万人という結果でした。生産年齢人口は、1995以降減少が続いています。さらに、14歳以下の推計人口も、1982年以降減少し続けており、少子高齢化が危ぶまれる状態です。そこで、政府は少子高齢化対策の一環として、生産性向上と長時間労働の抑制を同時に実現するための施策を行っています。具体的には、管理職の意識改革や非効率的な業務プロセスの見直し、取引慣行の改善などです。

育児や介護との両立など働き方の多様化が進む

少子高齢化に伴う問題や、人口の減少や経済の縮小だけではありません。仕事と育児、介護の両立が難しく、働くことを諦める人も増えつつあります。働き方改革にはこのような状況を解決し、労働力を確保するという目的もあるのです。具体的な対策として、フレックスタイムや時短勤務、テレワークの導入や、高齢者の雇用確保などが挙げられます。

参考:【厚生労働省】「働き方改革」の実現に向けて
【厚生労働省】働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて~
【総務省】平成28年版 情報通信白書

働き方改革を進める政府の動き

2018年6月29日に成立し、2019年4月1日に適用が開始された働き方改革法案には、大きく分けて時間外労働の上限規制と年次有給休暇の時季指定、同一労働同一賃金の3つの項目があります。時間外労働の上限規制とは、残業の上限を原則として1カ月あたり45時間、年間360時間までに抑えることです。また、年次有給休暇の時季指定が適用されると、有給休暇が10日以上付与されている全ての従業員に対し、最低でも5日間の有給休暇を必ず取得させなければいけません。同一労働同一賃金とは、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差を禁止する法案です。

長時間労働の是正

働きすぎを防止し、ワークライフバランスを実現するためには、長時間労働の是正が欠かせません。残業時間の上限規制や年次有給休暇5日取得をはじめ、勤務間インターバル制度やフレックスタイム制、高度プロフェッショナル制度の導入も、長時間労働を是正するための施策の一環です。勤務間インターバル制度導入とは、終業時刻から次の始業時刻までの間に、一定の休息時間を設ける制度のことを指します。

フレックスタイム制は、従業員自身が始業時刻と終業時刻を決められる制度です。高度プロフェッショナル制度は、脱時間給制度や残業代ゼロ法案、ホワイトカラー・エグゼンプションとも呼ばれています。年収1075万円以上の、高度な専門技術を有する従業員には、労働基準法による労働時間規制を適用しないという制度です。

多様で柔軟な働き方の実現

働き方改革を進めるためには、各従業員のライフスタイルに柔軟に対応できるよう、多様な働き方を導入する必要があります。たとえば、テレワークを導入すれば、就業場所を自分で選べるので、仕事と家庭生活を両立しやすくなるでしょう。さらに、通勤のために時間を使う必要がなくなるため、業務の効率化をはかることもできます。また、ダイバーシティ経営の推進も、企業にとって重要な課題です。ダイバーシティとは多様性のことで、具体的には年齢や性別、障害、ワークスタイルなどの違いを指します。ダイバーシティ経営は、多様な人材を積極的に採用することで、企業の発展や人材不足の解消を実現する施策です。

雇用形態に関わらない公正な待遇の確保

以前は正規雇用労働者のほうが、非正規雇用労働者よりも良い待遇で働ける状態が一般的でした。給与だけではなく、福利厚生の内容まで大きく異なるというケースも珍しくありません。そこで、働き方改革により、従業員が自由に雇用形態を選べるよう公正な待遇を確保し、多様な働き方を選ぶことのできる環境を整えるための施策が進められています。同一労働同一賃金は、正社員や派遣労働者、パートタイマーやアルバイトといった雇用形態の違いによる待遇の不合理な格差をなくします。

働き方改革を進める3つのポイントとは

企業が働き方を進めるうえで、押さえておかなければならない重要なポイントがあります。生産性、多様化、柔軟化の3つです。

生産性

そもそも生産性とは、価値を創造するための時間の使い方を指します。長時間労働や処遇格差を改善し、働き方改革を実現するには、生産性の向上が欠かせません。まず、残業を減らし、有給休暇の取得を奨励するために、労働時間の管理や指導を行う必要があります。業務の改善と効率化を図るために、ペーパーレス化を進めたり、従業員に業務効率化に関する教育を実施したりするのも、働き方改革の一環です。さらに、ビジネスモデルや商習慣の見直しを行い、組織と事業の改善を目指します。時間当たりの生産性や成果など、生産性基準の評価を導入することも重要です。

多様化

働き方の多様化は、さまざまな個性やライフスタイルを持つ従業員同士が助け合いながら業務を行う為に必要な考え方です。まず、病気療養中の従業員や、介護や育児にあたっている従業員が、仕事と家庭を両立できる環境を整えなければいけません。従業員への研修はもちろん、管理職への教育も欠かせません。また、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の処遇均衡をはかることで、働き方の選択肢を増やします。

柔軟化

働き方の柔軟化をはかるには、主に働く時間と場所、所属の3つの要素について考えなければいけません。フレックスタイム制や勤務間インターバル制を導入することで、従業員がより自由な働き方を選択できるようになり、人材の定着やライフワークバランス向上の実現につながります。さらに、テレワークの導入など、働く場所の柔軟化は、残業の軽減や生産性の向上に効果的です。業務委託や副業のように、所属の柔軟化を受け入れることは、働き方の多様性を醸成することにつながるでしょう。

参考:【厚生労働省】働き方改革支援のご案内

【厚生労働省】ワーク・ライフ・バランスを向上させる勤務間インターバル制度導入事例集
【厚生労働省】フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き
【厚生労働省】高度プロフェッショナル制度 わかりやすい解説
【厚生労働省】テレワークを活用してみませんか
【経済産業省】ダイバーシティ経営の推進
【厚生労働省】同一労働同一賃金特集ページ

働き方改革を実施している企業の成功事例

政府広報のWebサイトでは、中小企業が働き方改革を実施した成功事例が公開されています。働き方改革を進めるにあたり、参考にしてみるのも良いでしょう。

製造業の事例

金属屋根の部品やソーラーパネルの取付金具の製造・販売等を行うサカタ製作所では、2014年に社長が残業ゼロを宣言しました。基幹業務システムのコンピューターや見積もりシステムを刷新するなど、IT技術の導入や作業効率化を徹底して進めた結果、生産性が著しく向上しています。働き方改革を始める前の平均残業時間は、1カ月あたり17.59時間でしたが、3年後の2017年には1カ月あたり0.9時間まで減少しました。

サービス業の事例

情報通信技術によるシステム構築やネットワーク構築を行う株式会社リネイルでは、会社を設立した2007年から、従業員の要望を積極的に取り入れ、時短勤務や子連れ出勤などを導入しています。たとえば、インターネットを経由して休暇を申請できたり、男性の育児休業取得を推進したりなど、気軽に休める環境を整えるのも、働き方改革の一環です。株式会社リネイルでは従業員19人のうち2人が育児休暇、3人が時短勤務を利用した実績があります。

参考:【政府広報オンライン】中小企業も!働き方改革
【政府広報オンライン】IT活用、「残業ゼロ」を目指す
【政府広報オンライン】従業員に合わせて柔軟に対応

成功事例から学ぶ3つのポイント

働き方改革を実現するには、既に働き方改革が成功している企業の事例に学ぶことが大切です。ここからは成功事例からわかる3つのポイントを紹介します。

味の素の7時間労働から学ぶ

1909年に創業した味の素株式会社は、世界30カ国に拠点を置く大手食品企業です。2013年から「Work@A」という働き方改革をスタートし、テレワークやフレックスタイム制度、裁量労働制などの制度を導入しました。さらに、2016年には働き方改革の第2期も始まり、2020年までに1日の所定労働時間を7時間とすることを目標にしています。味の素株式会社が重視しているのは、従業員の成長を後押しするための施策です。会社からの指示に従わせるばかりではなく、従業員の自主性を重んじる働き方を実現するため、まずはリーダーが率先して新しい働き方に挑戦することを推進しています。

Yahoo!の人事評価制度を見直し個々のマネジメントから学ぶ

1996年に設立したヤフー株式会社は、広告事業やイーコマース事業を展開する大手IT企業です。ヤフー株式会社では2012年に最初の働き方改革である「爆速経営」をスタートさせました。また、働き方改革を本格的に始動する前に、人事評価制度を見直し、人材の再配置を行っています。働き方の選択肢を増やし、個々の従業員の実力を十分に発揮できる働き方を考えることが、ヤフー株式会社における働き方改革の目的です。

リクルートマネジメントソリューションズのテレワークから学ぶ

株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、企業の人材採用や組織開発、制度構築などのサービスを提供する企業です。株式会社リクルートマネジメントソリューションズでは、2013年10月からテレワーク制度を導入しています。従業員416人のうち、約300人がテレワークを実施しており、導入後もテレワーク制度の改善を続けている企業です。導入直後は従業員の状態が見えず、業務の進捗状況や居場所がわからないという課題もありました。しかし、インターネット上で従業員のスケジュールを開示したり、チャットツールを活用して管理職とテレワーカーが連絡を取り合ったりなどの対策を行うことで課題を解決しています。

参考:【国土交通省 】テレワーク実施におけるワーカーの課題に対する企業の取組~ヒアリング調査結果の概要~

働き方改革を成功に導くために

働き方改革を成功させるためには、さまざまな課題を乗り越えなければいけません。働き方改革における課題をクリアするためには、経営者や現場のリーダーだけの問題ではなく、会社全体の問題として取り組むことが重要です。

制度設計

働き方改革を進めるには、まず労働時間や雇用形態などの制度を整備することが必要です。長時間労働を防ぎ、有給休暇を取得しやすい環境を作るために、労働時間法制の見直しを行いましょう。場合によって、勤務間インターバルやフレックスタイム制、高度プロフェッショナル制度といった制度の導入を検討するのも一つの方法です。また、雇用形態にとらわれず、全ての従業員が公正な待遇を受けられるよう、規定を整備することも忘れてはいけません。

意識改革

働き方改革を成功させるためには、制度を整えるだけでは不十分です。制度の整備と並行して、従業員一人ひとりの意識改革を促す必要があります。働き方改革の目的は、ライフワークバランスの実現や少子高齢化対策などさまざまです。その中に、従業員が主体的に考え、新たな価値を創造できるような環境を作り、企業の業績を挙げるというものもあります。従業員に自ら考える機会を与え、当事者意識を持つように教育を行ったり、働き方改革の狙いや具体的な施策に関する研修を実施したりするのも効果的です。

働き方改革で陥りやすいワナとは

働き方改革において重視するべきポイントは、生産性の向上です。生産性の向上を視野に入れないまま、現場の状況を無視した制度を導入しても、負荷を減らすことはできません。たとえば、業務量が多い状態で、ノー残業デーやプレミアムフライデーを導入しても、かえって現場の負担は増してしまいます。働き方改革を導入するなら、現場で行われている業務や状況を正確に把握したうえで、無駄を省いたり効率化したりするための対策を同時に実施することが重要です。

中小企業の働き方改革を学ぶ

働き方改革に成功した企業は数多く存在するものの、大企業が行った対策を中小企業がそのまま導入しても、同じように成功するとは限りません。そこで、中小企業が働き方改革を行う際のポイントについて紹介します。

有給休暇を年5日取得するために

有給休暇は基本的に、労働者からの申請を行ったうえで取得するものです。しかし、企業の規模や時期によっては、有給休暇を取るのが難しいこともあります。そのような場合は、使用者の「時季指定」を活用すれば、無理なく有給休暇を取得させられるようになるでしょう。使用者の時季指定とは、従業員が有給を取得する時季を、業務の繁忙期と重ならないように企業側が指定することです。ただし、取得時期については、従業員の意見を尊重しなければいけません

時間外労働の上限を設定するために

時間外労働の上限規制が導入されると、原則として1カ月に45時間、年間360時間以上の残業はできません。特別な事情があり、それが臨時的なものであったとしても、月100時間未満、年間720時間以内、月平均80時間以内の規制を超えることはできないので注意しましょう。また、労使協定による合意がある場合でも、時間外労働の上限規制は適用されます。

同一労働同一賃金を実現するために

働き方改革を導入するにあたり、基本給や賞与などの待遇を見直し、非正規雇用労働者と正規雇用労働者との間に不合理な待遇差が生じることのないよう規定を整備する必要があります。具体的にどのような待遇なら不合理にあたらないのかという点については、厚生労働省のWebサイトで公開されている「同一労働同一賃金ガイドライン」を参考にしましょう。

参考:
【厚生労働省】年次有給休暇の時季指定
【厚生労働省】時間外労働の上限規制
【厚生労働省】同一労働同一賃金
【厚生労働省】同一労働同一賃金ガイドライン

働き方改革への取り組みを企業の価値に変えていこう

働き方改革の制度に対応するためには、企業ごとにさまざまな取り組みが求められます。しかし、取り組みを行った結果、従業員の負担が増してしまっては意味がありません。生産性を向上し、働きやすい企業を目指すためにも、ここで紹介した制度のポイントをおさえたうえで、従業員にも受け入れられる施策を実施していきましょう。

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Writer 執筆者

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