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会社の福利厚生まとめ!目的と現状、コロナ禍の変化について紹介

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コロナウイルスの流行による多様な働き方の推進、同一労働同一賃金、福利厚生の対象の拡大などにより、福利厚生自体の見直しが起こっています。

そこで今回は、改めて福利厚生の目的や種類、コロナ禍の福利厚生事情や福利厚生へ投資するメリットなどをまとめてみました。

会社の福利厚生とは

福利厚生とは、雇用主(事業主)が、所属する企業の従業員に対し支給される非金銭報酬のことです。企業が従業員に福利厚生の利用を働きかけることにより、従業員自身とその家族の心身の健康の安定を図るとともに、従業員各々の仕事に対するモチベーションアップにもつなげています。

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福利厚生の対象者

福利厚生が提供される対象者は、正規雇用者だけでなく、契約社員やパートタイマー、派遣社員などの有期(=非正規)雇用労働者です。

2020年4月1日に施行(※中小企業は2021年4月1日に施行、企業の規模によって施行タイミングが異なる)された「パートタイム・有期雇用労働法」により、正規や非正規問わず全ての雇用者への適用が義務化されることになりました。 

同一労働同一賃金ガイドライン」によれば、以下の項目で同一の待遇が求められます。

・福利厚生施設(食堂、休憩室および更衣室)の使用
・転勤者用社宅
・慶弔休暇/健康診断に伴う勤務免除と有給保障
・病気休職
・有給休暇および法定外休暇(慶弔休暇を除く)の取得
・現在の業務に必要な技能・知識を習得するために実施する教育訓練

福利厚生の種類

福利厚生には大きく分けると「法定福利厚生(法定福利6種類)」と「法定外福利厚生(法定外福利10種類)」の2種類です。こちらの章では、この2つの福利厚生について説明をしましょう。

法定福利厚生(法定福利6種類)

法定福利厚生とは、法律で義務づけられている6種類の福利厚生です。この福利厚生に関しては、企業側が従業員に対し、必ず提供しなくてはならないものとなっています。

内容としては、主に保険に絡んだ福利厚生です。種類によって企業側が全額負担したり、一部従業員が折半したりすることもあります。

6種類の法定福利構成の詳細については、次のとおりです。

・健康保険料:企業と従業員で折半
・介護保険料:企業と従業員で折半(※対象者は40歳以上)
・厚生年金保険料:企業と従業員で折半
・雇用保険料:企業負担分/2分の3、従業員負担分/3分の1
・労災保険料:企業側が全額負担
・子ども・子育て拠出金:企業側が全額負担

万が一、就業時間内や通勤時間内に、事故に巻き込まれたときや、怪我をしたときも労災が適用されます。治療費などを企業側が全額負担してくれるので、従業員の金銭的な不安も払拭されるのが特徴です。

また、お子さんがいる従業員であれば、教育費などといったお金がかかる子育て中の金銭的な支援も受けられるという嬉しいメリットをもたらします。

法定外福利厚生(法定外福利10種類)

法定外福利厚生とは、企業側が任意で設けられる10種類の福利厚生のことです。この福利厚生を設けることにより、他社との差別化を図れ、強みやアピールポイントになります。

従業員が求めているサポートを福利厚生でカバーすることができます。法定外福利厚生の10種類の項目と内容(抜粋)については、次のとおりです。

・交通費:通勤手当
・住宅手当:家賃補助、持ち家の援助
・健康医療:健康診断、人間ドック、インフルエンザなどのワクチン予防接種、スポーツジムの利用
・慶弔および災害:結婚祝い、お香典代、見舞金
・財形形成:財形貯蓄、持株など
・職場環境:オフィス内の食堂やカフェの提供、テレワーク(在宅勤務)支援制度
・育児介護支援:育児および産後休業、べビーシッター補助代支給、介護および看護休業
・休暇:有給休暇の付与、永年勤続者向けのリフレッシュ休暇
・自己啓発:スクールの補助金負担
・レクリエーション:保養所の利用、社内イベント活動の支援、映画館などの鑑賞割引き

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福利厚生の目的

前述のとおり、福利厚生は多岐にわたっていますが、福利厚生の目的として主に次の5つが挙げられます。

人材定着

企業側が福利厚生を提供する目的の一つとして、人材を定着させたいという意図があります。

福利厚生を充実させれば、ライフステージが変わっても、従業員はその変化に対し不安を抱くことなく働き続けられることが可能です。たとえば、育児休暇や子供の看病休暇を充実させることで、親になっても離職せず継続して働けます。

このようにワークライフバランスが取りやすい福利厚生を運用しておくと、人材を定着させることができ、、企業のイメージアップにもつながります。もし、離職率が高くなっていると感じたら、これまでの福利厚生を見直し、従業員の状況を踏まえながら福利厚生を考えることが必要です。

採用アピール

求人欄に福利厚生が充実していることをアピールすることで、「働きやすい環境を整えている」と求職者側に思ってもらえ、応募も集まりやすくなるでしょう。

freee株式会社の調査によれば、福利厚生が充実しているという理由で大企業を選ぶ傾向にあるといいます。一方で、「福利厚生が充実しているベンチャー企業は経営がしっかりしている印象」を持っている学生も多いそうです。新卒も福利厚生を重視していることがわかります。

離職防止

近年、何らかの理由ですぐ会社を辞めてしまう事例もよく聞く話です。住宅手当てなどの福利厚生が充実していなかったという理由で退職する人も少なからずいます。

離職防止の対策の一つとして挙げられるのが、福利厚生の内容を充実させることです。実際に、食事面のサポートをしたり、ベビーシッター手当てなどを設けたりして、従業員が長く働けるようにしている企業もあります。

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従業員エンゲージメントの向上

従業員エンゲージメントとは、企業と従業員との良い関係性が保たれることです。食事や健康のサポートといった、自社の福利厚生が充実していると、従業員にも安心して働き続けることができるようになります。そして、「自分も会社に貢献して、成長したい」という意欲をもって仕事に臨むようになります。

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健康経営の実現

従業員が、病気を患い休職や離職になった場合、企業にとって大きな損失となります。

そんな状況に陥らないためにも、雇用主が従業員に対し、健康を維持できるよう体調管理にも配慮し、定期的に健康診断や人間ドックを受けさせるよう促します。このような働きかけにより、従業員の身体のトラブルを早期発見できるようになります。

法人税の節約

企業側が福利厚生の制度を充実させ、従業員に向けてきちんと提供することで法人税を節約できます。ちなみに、福利厚生のなかで節税対象になるものは、給料ならびに交際費以外の間接的な給付を行うための費目、いわゆる福利厚生費という扱いです。

福利厚生費として扱われる例は、制服やユニフォームのオーダーや制作費、企業ならびにチーム単位の研修費です。ほかにも忘年会や新年会、歓送迎会も同じ費目として扱われます。

【福利厚生のデメリット】制度導入しにくい要因

前項では福利厚生のメリットを含めた目的をクローズアップしましたが、それとは逆に、この項では制度を導入しにくい要因について触れていきましょう。

コストがかかる

福利厚生を導入するには、それなりのコストがかかります。特に法定外福利厚生を導入となるとコストがさらにアップする傾向です。コストがかかるという理由で、福利厚生を充実させたくてもあきらめる企業もあるようです。

出典:第64回 福利厚生費調査結果報告

また、一般社団法人 日本経済団体連合会の「第64回福利厚生費調査結果報告」によると、少子高齢化という時代の流れに伴い、企業の導入が必須の法定福利厚生である社会保険料が年々アップ。その影響もあってか、法定外福利厚生のコストを抑えているという傾向も出ています。

平等性を担保できない

従業員の心身のサポートを充実させる目的で福利厚生の導入を図っても、それがすべての従業員が求めるものに応えている訳ではありません。

特に、同じ企業でも職種や部署、勤務地の違いで、福利厚生が使えない人がでてきます。たとえば、地方でテレワーク中のためオフィスにあるカフェが利用できない人、自己啓発目的としてスクールで勉強したくても仕事に追われて受講できない人など、不平等を感じてしまいます。

福利厚生自体、平等という概念が強いことがありますが、時代は変化しています。働き方も多様化しているため、平等性にこだわることに軸をおくのではなく、個々が求めることに対し、柔軟に対応できるようにしたほうが、これからの働き方において大事になってくることでしょう。 

経営陣の理解がない

法定外福利厚生について、多数の従業員から「導入して欲しい」という要望があっても、コストがかかることや、費用対効果が見えにくいなどの理由で、経営陣の承認がおりない場合も多くあります。

企業の経営陣は、今後の企業の存続や繁栄のためにも、従業員の置かれている状況を理解するとともに、社会情勢に応じた法定外福利厚生を考えることが理想といえるでしょう。

また、従業員満足度をあげることで、サービスの品質が向上し、顧客満足度にも影響し、業績が向上するという一連の循環「SPC」も注目されています。企業として成長する場合、福利厚生に投資をし、従業員満足度をげることは、結果的に業績をあげることに繋がります。

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従業員が使ってくれるか不明瞭

法定外福利厚生の内容が充実していても従業員がそれを活用しきれていないという点です。一部の従業員が、スポーツジムの利用といった法定外福利厚生を有効活用する一方で、福利厚生の存在を認識していない従業員がいるかもしれません。

福利厚生を使っていない層が活用できるよう、定期的に福利厚生(特に法定外福利厚生)の目的を周知し、活用事例を共有しておきましょう。このような働きかけによって、福利厚生の有効活用する層が増える見込みがあります。

福利厚生を導入する時の注意点

福利厚生にはメリットもデメリットもありますが、何らかの理由で導入を検討している企業もいることでしょう。ここでは福利厚生を導入するときに注意点について説明しましょう。

導入の目的をしっかり説明する

企業が従業員向けに福利厚生を導入する際には、「なぜ導入したか」という目的を社内で筋道を立てて説明することです。

いきなり「福利厚生としてテレワーク手当てを導入します」と伝えても、導入の意図が分からない従業員もいるかもしれません。従業員の誤解を招かないためにも、福利厚生の導入の背景と理由を述べた上で、目的も明確にわかりやすく説明すると従業員も納得できるでしょう。

従業員の意見を取り入れる

前にも述べたとおり、福利厚生は従業員とその家族の心身の健康と安全を図るものです。雇用主の目線で導入に踏み切るのではなく、従業員の意見も聞くことが必要となります。

たとえば「一人暮らしなので、栄養バランスが摂れた食事をたまには食べてみたい」という意見がいくつかあれば、ニーズに合ったサービスを探してみるのも良いでしょう。

従業員すべての意見を反映し、それを福利厚生として導入していくことは難しいことです。とはいえ、現場で働く従業員からの福利厚生の意見は、これからの自社の発展のヒントにもなり、従業員の今の状況を「知る」機会にもなります。

従業員からヒアリングし、そのなかでも同じような意見が複数あったものについては、今後のためにも雇用主は何らかの形で活かせるよう努めることも必要です。

導入後の見直し・改善を継続的に行う

福利厚生を導入し、運用したら「終わり=ゴール」ではありません。実際に福利厚生を運用することで、それが従業員に還元されているかどうか確認することも必要です。もし、従業員によってニーズがほとんどない福利厚生を継続しても意味がありません。その福利厚生をなくすか、別の福利厚生を検討し、改善を図っていきましょう。

また、人材の入れ替えが著しい企業なら、従業員の取り巻く環境や年齢などを観察しながら、福利厚生の見直しや更なる充実を図ることをおすすめします。

コロナ禍での福利厚生ランキング

2020年のコロナ禍によって、働き方だけでなく、従業員が求めている福利厚生事情も変化しています。

この章では、株式会社OKANが行った「従業員が求める福利厚生ランキング」の2019年度と2020年度に特徴について触れていきましょう。

コロナ禍の2020年度では、リフレッシュ休暇などの特別休暇やファミリーサポートといった「家庭」「家族」をテーマにした項目が上位となっています。一方で、2019年度にランクインした宿泊施設の割引については、感染の影響で旅行を控えている傾向もあってか2020年度には圏外でした。

また、年代や性に分けて集計した「従業員が求める福利厚生ランキング」においても、特別休暇が1位となっているケースが多い傾向です。

多くの30代から40代の男性が求めているのが、ファミリーサポートです。これは、子育て世代のニーズを反映した結果となっています。そして、40代から50代の女性に関しては、健康を意識する人が多く、ヘルスケアサポートのランクが高い結果でした。

このように年齢や性別によって求めている福利厚生のニーズが異なっていることがうかがわれます。

福利厚生はコストではない!従業員投資を行おう!

前の章では、福利厚生にはコストがかかることに触れましたが、やはり従業員の業績にもプラスをもたらしたいなら福利厚生における投資も必要です。

SPC(サービス・プロフィット・チェーン、以下SPC)というフローを活用し、まずは従業員の満足度がアップさせるよう努めます。このような流れにより「会社のために頑張ろう」という思いが募り、各々の仕事に対するモチベーションがアップ。さらに、それが顧客満足度(ロイヤリティ)のアップにつながる効果をもたらします。

企業がSPCを運用すると、従業員の質の向上や顧客の評判アップだけでなく、自社の利益も増える可能性をもたらします。つまり、従業員に対する福利厚生に投資することは、「価値」があるものといえるでしょう。

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会社の福利厚生が充実していると従業員が働きやすくなる

「福利厚生」は、給与および報酬以外におけるサービスのことであり、従業員とその家族の心身の安全と健康を図るものとして位置づけられています。また、福利厚生は大きく分けて2種類あり、義務として提供しなければならない「法定福利厚生(法定福利6種類)」と、企業が任意で導入できる「法定外福利厚生(法定外福利10種類)」です。

特に法定外福利厚生は、人間ドックやインフルエンザのワクチン接種、家族手当などと多岐にわたっており、企業によって導入状況が異なっています。

福利厚生の導入にはコストがかかりますが、福利厚生の内容を充実させることは、雇用主にも従業員も満足度をアップさせます。会社の今後のためにも福利厚生について考えてみてはいかがでしょうか。

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執筆者 Writer

おかんの給湯室編集部

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