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業務効率化

雇い止めとは?実施時の注意点やルールなどを徹底解説

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契約社員や嘱託社員をはじめとする有期契約労働者を抱える企業にとって、切っても切り離せない課題である“雇い止め”。適切なプロセスに沿って対応を行わないと、訴訟問題などにも発展する、非常にデリケートな行為です。

今回は、そんな雇い止めについて詳しく解説していきます。

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雇い止めの定義

従業員の契約期間満了時に、企業側の都合で次回の契約を更新せずに、雇用関係を終了させることを「雇い止め」といいます。対象となる労働者に雇い止めを行う際には、然るべきルールに則った適切な対処が求められます。

雇い止めは解雇と異なりますが、その対処を怠ることで、実質的な解雇とみなされることもあり、訴訟問題に発展した場合、裁判の結果に大きく影響することもあるので注意が必要です。

有期労働契約の期間

そもそも、契約社員や派遣社員といった有期契約労働者の雇用契約期間は、労働基準法の中で「3年を超えてはいけない」と定められています(厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者・満60歳以上の労働者は5年)。

ただし、いったん労働契約が成立すると、契約期間中に従業員から解約の申し出を行っても、「やむをえない事由」がない限り、原則認められないという民法の規定があるため、大多数の企業は雇用契約期間の限度である3年の中で、さらに半年間や1年間など一定の契約期間を設けて、従業員と複数回にわたり労働契約を結んでいます。

参照:労働基準法第14条第1項

雇い止めの対象となる労働者

1.有期労働契約が3回以上更新されている場合。
2.1年以下の契約期間の労働契約が更新、または反復更新され、最初に労働契約を締結してから継続して通算1年を超える場合。
3.1年を超える契約期間の労働契約を締結している場合。

雇い止め法理とは

裁判所が示してきた判例の蓄積から形成された考え方を意味する「判例法理」。その言葉が由来となる「雇止め法理」は、長いこと法律による明文化はされていませんでしたが、平成24年に労働契約法が改正されたことで、同法第19条に条文化されました。

このパートでは、その雇い止め法理とは何かについて解説していきます。

労働者の保護を目的に誕生

かつて、契約更新の有無に関する実質的なイニシアチブは企業側にあり、有期契約労働者の法的地位は不安定なものでした。現に、合理的な理由なく雇い止めを行った企業に対して、労働者が裁判を起こすケースが過去にいくつも発生しています。その判例に基づき、有期契約労働者の保護を図るという観点から形成されたのが雇い止め法理です。

雇い止め法理の解説

労契法の中で明文化された「雇い止め法理」の内容は、どのようなものなのでしょうか?19条で明示された内容をもとに、分かりやすく解説していきます。

対象者

①有期労働契約が何度も更新され、実質的にみて無期労働契約と変わらない有期契約労働者(雇い止めにすることが解雇と同視できる場合)

例:最初の雇用契約以降、更新手続きが行われておらず、企業側も労働者側も当然更新するものと認識しているケース

②雇用継続の期待を抱かせるような言動を雇用者側から受けていた有期契約労働者

例:更新回数が多く長期間にわたる雇用契約が生じている、あるいは企業側から長期雇用を期待させるような言動があったなど、労働者にとって契約が更新されると期待しても無理はないといえる状況が生じていたケース

上記のいずれかに該当する対象者が、契約期間満了日までに更新を希望、または契約期間の満了後速やかに有期労働契約の締結を希望した場合、企業側はそれを拒絶することはできず、これまでの有期労働契約の内容である労働条件と同一の条件で承諾したものとみなすというものです。

それに対し、企業側が契約更新を拒絶できるのは、企業の倒産、または経営不振などで人員整理が必要な場合など、「客観的に合理的な理由」があり「社会通念上相当」であると認められる場合のみと、明記されています。

労働契約法第19条

雇い止めが認められるケース

一方で、雇い止めが認められるケースも存在します。その条件は、以下のとおりです。

・上記で述べた雇い止めの対象となる労働者にあてはまらないこと(契約更新回数が2回以下/勤続年数が1年未満の労働者)
・雇い止め法理の原則に当てはまらないこと(労働者に雇用継続の期待をもたせる言動がない/企業側に雇い止めを行う客観的合理性・社会的相当性があると認められる場合)
・ごく一時的な臨時労働者や非常勤講師といった業務内容等の臨時性が明らかな場合
・あらかじめ一定の期間が定められた労働契約であることについて、企業と労働者の間で明確な合意と十分な認識があった場合

上記のほかに、雇い止めが認められるかどうかの判断は、業務の客観的内容(業務内容の恒常性、正社員との同一性の有無等)や、ほかの労働者の更新状況(同様の地位にあるほかの労働者の雇い止めの有無)の情報なども合わせて、総合的に行われます。

これらの条件にあてはまらない労働者に対して、合理的な理由があった上で雇い止めを行う際には、いずれの場合も然るべきルールの下で進めなければなりません。そのルールについては、次のパートで詳しく解説していきます。

雇い止めに関する手続きに関するルール

厚生労働省は、有期労働契約における労使間のトラブルを防止するため、企業側が講ずべき措置として、以下のルールを定めています。

①雇い止めの予告

企業は、期間の定めのある労働契約を3回以上更新している、または雇い入れの日から1年を超えて継続勤務している有期契約労働者に対して、契約を更新しないことにする場合には、期間満了の30日前までにその予告をしなければならない。(ただし、あらかじめ契約更新しない旨を明示されているものは除く)

②雇い止め理由の明示

雇い止めの予告後、あるいは雇い止めの後に労働者が雇い止めの理由について証明書を請求した場合、企業は遅滞なくこれを交付しなければならない。

参照:厚生労働省告示第357号

上記のルールから、継続雇用期間が1年を超えるなどの有期契約労働者を雇い止めする場合には、30日以上前に雇い止めの予告を行うことが義務づけられています。なお、その際に雇い止め理由の明示も同時に行うとよいでしょう。

明示方法については、口頭や文書など特に決まりはありませんが、後々の労使間トラブルを防ぐためにも、以下のような雇い止め予告通知書を渡して行うことを推奨します。

雇い止め通知書の文例

通知書には、雇い止めを予告する旨と、その理由を必ず記載する必要があります。

明示すべき雇い止めの理由(上記の通知例でいう「2. 契約更新をしない理由」)には、ほかに次のような例が挙げられます。

・前回更新時に、本契約を更新しないことが合意されていたため
・契約締結当初から定めていた更新回数の上限に達したため
・担当業務が終了・中止したため
・雇用者の業務遂行能力が十分でないと認められるため
・雇用者が業務命令に対する違反行為を行ったこと、無断欠勤をしたことなど勤務不良のため

有期労働契約の締結時に注意すべきこととは

それでは、やむを得ず有期契約労働者を雇い止めせざるを得なくなった場合に備えて、労働者とのトラブルを未然に防ぐために知っておくべき契約締結時のポイントをご紹介します。

労働基準法施行規則第5条に規定されているとおり、有期労働契約を締結する際は、業務内容や賃金、就業場所等の労働条件とともに、以下の項目についても労働者に明示することが義務づけられています。

・労働契約の期間に関する事項
・期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項(契約期間満了後に次の契約更新をする場合があるとした場合のみ)

参照:労働基準法施行規則第5条

なお、更新基準に関する内容は、①契約期間終了時の業務量、②労働者の業務成績・態度、③労働者の能力、④会社の経営状況、➄従事している業務の進捗状況等の例が挙げられます。

これらの事柄を労働条件とともに明示することが必須となり、それが自ずと労使トラブルの予防にもつながるのです。そのほかにも、労務管理の一環として行っておくべきこともあります。

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雇い止めを行う際は慎重に

「雇い止め」は、誤った対処法を取ると、労働者との関係にヒビが入ってしまいかねないデリケートな事柄です。雇用者側が労働者と円満に雇用契約を終了させるためには、雇い止めのルールなどについて正しく理解し、適切な対応を取ることが不可欠といえるでしょう。

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Writer 執筆者

おかんの給湯室編集部

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