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離職率とは?離職率の低い会社や業界の特徴から学ぶ職場改善方法

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離職率の高さは、企業にとって大変由々しき問題です。高い採用コストを払っているにもかかわらず、すぐに辞めてしまう従業員が多ければ、それだけ企業にとっての損失も大きなものになってしまいます。離職率の高い状態は、企業の組織力や生産力の低下にも直結し、経営を圧迫することもある危険な状態です。そこで今回は、離職率とは何かということから始めて、離職率を改善するための実践的な方法などについて紹介します。

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離職率とは

離職率を改善するためには、まず離職率の基本的な知識を身に付けておくことが大切です。離職率の定義や従業員が職を離れる原因、また離職することへの意識の変化など、しっかり理解しておけば離職率の低下にも大いに役立てることができます。それでは、まず離職率とは何か、その原因や意識の変化などについて具体的に見ていきましょう。

離職率の定義

離職率とは、一定の期間で労働者数に対して離職した人の割合を表す数字です。全国レベルの離職率については厚生労働省によって定期的に公表されており、労働力の推移を知るための指標のひとつです。離職率は、ある企業でどのくらいの人が一定の期間に辞めていったのかということがわかるため、その企業の労働環境や企業全体の良し悪しを判断する基準としても用いられることがあります。

離職する原因

会社を離職する原因は人によってさまざまではありますが、大きくいくつかに分かれます。数ある離職する原因の中でも、特に多いのが人間関係の問題です。たとえば、上司や経営者のやり方が気に入らなかったり、同僚や先輩などとうまくいかなかったりなど、人間関係の悩みを抱えた結果、離職を決断する従業員は決して少なくありません。

また、入社する前に思い描いていた仕事ではなかったという理由も、離職原因の上位にくる理由です。大志を抱いて入社したにもかかわらず、思っていた仕事や職場ではなかったとすれば、今の職場を辞めて別の仕事を探そうと考えても無理はないかもしれません。そうしたことで仕事へのやりがいが見つからず、モチベーションを維持できずに離職してしまうというケースも良くあります。

もちろん、仕事内容に多少の不満があったり、給与や労働環境が満足できるものではなかったりしても、それを相談できる同僚や仲間がいれば離職を思いとどまることもあるかもしれません。しかし、もしそういう相談相手がいなければ、不満を抱えたまま仕事に従事するのは非常に難しいことになります。つまり、相談できる人がいないということも、従業員が離職を選ぶ大きな原因のひとつになるということです。

離職することへの意識の変化

以前の日本社会では、ひとたび企業に就職したら、一生その企業に勤め上げるというのが一般的でした。終身雇用制度と呼ばれるこうした体制があることによって、企業に勤める従業員は転職をする機会も少なく、むしろ途中で職を離れて別の仕事に就くことにマイナスなイメージを持つ人も多くいました。

しかし、近年では終身雇用制度が崩壊し、ひとつの企業に定年まで勤め上げるという日本独特の習慣はもはや当然ではありません。その結果、転職へのハードルが低くなっており、離職すること自体にマイナスなイメージを持つことが少なくなってきています。そんななか、長時間労働やサービス残業など、劣悪な労働環境が社会問題化することによって、働く人が仕事や職場に求めるものも大きく変わってきているのです。

実際、柔軟な働き方を実現できるかどうかで会社を選ぶ人も多く、こうした意識の変化は転職市場にも大きな影響を及ぼしています。安定した企業に入社したとしても、より条件の良い会社があれば転職を選びますし、自分らしい働き方を求めて今の職場よりライフワークバランスの向上が見込めるなら、離職して新たな職場に就くという人も少なくありません。もちろん、キャリアアップのために転職する人も多く、離職することへの意識の変化が転職の動向にもさまざまな影響をもたらしているのです。

参考:
【コトバンク】離職率とは

離職率の計算方法

離職率の計算方法は、企業全体の離職率を算出するものと、新入社員の離職率を算出するものの2種類があります。それぞれどのように計算するのか解説します。

企業全体の離職率

離職率というと、一般的には企業全体の離職率を表します。企業全体の離職率は、すべての離職者を対象に算出される数字です。一般的には1年、または3年などという期間を設定して、その期間内に何人の従業員が離職したかで企業全体の離職率が算出されます。計算式は「離職率(%)=期間内の離職者数÷期間の初めにおける在籍従業員数×100」となり、それぞれの箇所に適切な数字を当てはめれば企業全体の離職率が計算できます。

新入社員の離職率

新入社員の離職率は、新入社員に特化した離職者の割合を表した数字です。企業全体の場合と同じく、期間を1年または3年などと区切り、その期間の最初の新入社員数に対して、期間内に何人の離職者が出たかで算出されます。新入社員の離職率は、新卒採用や人材育成とも大きく関係する指標であるだけに、一般企業の経営陣や人事部、求職者、学生などから特に注目されている指標です。計算式は以下の通りです。「新入社員の離職率(%)=期間内の新入社員離職者数÷期間の初めにおける在籍新入社員数×100」

離職率の現状

離職率は性別や年代など、さまざまな要因が関わってきます。厚生労働省の雇用動向調査結果の概要を紹介するので、離職率の迅速な改善を目指すためにも、現状の離職率がどのようなものなのか傾向を把握しておきましょう。

日本における離職率の推移

近年の日本における離職率の推移を見ると、平成17年に17.5%あった離職率は、平成30年には14.6%に減っており、多少の増減はあるものの概ね減少傾向にあるといえます。離職率を男女比で見てみると、男性より女性の離職率のほうが高く、平成30年の数字では男性の離職率が12.5%なのに対して、女性は17.1%とやや高めです。また、年代で比較した場合も、若年層と高齢層では数字の違いが顕著です。高齢層に比べて、若年層の離職率は非常に高い傾向にあります。一方、就業形態で比べてみた場合も違いがあり、一般労働者に対してパートタイム労働者の離職率はより高い数字となっています。

業種によって離職率は大きく異なる

離職率は業種によっても大きく変わってきます。離職率が高い業種では、宿泊業・飲食サービス業や生活関連サービス業・娯楽業、またサービス業などです。ただし、上記に挙げた業種は離職率の高さの一方で定着率が高い業種もあり、単に離職率が高いという理由だけで業種の良し悪しを決めてしまうことは早計だといえます。離職率ではなく、定着率で見た場合、金融業や保険業、教育・学習支援業などは定着率が低い数字となっています。

離職率の高い業界の特徴

厚生労働省の調査でもわかる通り、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、サービス業などは離職率が高めです。こうした業種で離職率が高い理由は、まずいずれの業種もBtoCサービスであることが挙げられます。BtoCサービスとは、Business to Consumerの略であり、要するにお客さんを相手にする接客業のことです。接客業で厄介なのは、クレーム対応があることです。たとえ理不尽なことでも、顧客に対しては真摯に対応しなければいけないため、BtoCサービスは従業員が仕事に不満を持ちやすい業種だといわれています。

また、上記に挙げた業種は、給料が安く休みが取りにくいという点でも共通しています。宿泊業や娯楽業などは、一般消費者が休日のときこそ稼ぎ時です。そのため、休日が少ないうえ、労働時間も長めという側面があります。平均年収もほかの業種と比べて低めであるため、働く日数や時間が長いわりに給料が少ないという不満を持つことが多いようです。

こうした仕事への不満につながりやすい要因をハイジーン要因といいます。給与や上司・同僚との関係、会社の戦略と管理方式、自身の健康状態、仕事と家庭の両立など、ハイジーン要因は離職率とも深い関係があり、実に離職率の8割はこうしたハイジーン要因が該当するとの指摘もあります。

参考:
【厚生労働省】平成30年雇用動向調査結果の概況

離職率の低い業界の特徴

厚生労働省の「平成30年雇用動向調査結果の概況」によれば、離職率の低い業界として建設業や製造業、不動産業・物品賃貸業などを挙げることができます。また、東洋経済新報社の「会社四季報」2019年春号では、離職率ゼロの会社が合計8社見られ、離職することへの意識の変化にもかかわらず、離職率が極端に低い業界や会社も実際多く見られます。

こうした業界で離職率が低い理由はどこにあるのでしょうか。まず、時代のニーズに合った組織改革を常に行っているということが挙げられます。組織が時代遅れになっていれば、従業員がそれに我慢できず、離職を選ぶ要因にもなりかねません。それを防ぐためには、企業の新陳代謝を高め、常に改革を怠らない姿勢が重要になります。また、人間関係の良い組織づくりも欠かせません。人間関係の悩みは離職原因のなかでも特に多く挙げられるため、従業員が働きやすい組織を構築すれば、人間関係の問題もおのずと解消することができます。

採用のミスマッチを防ぐ努力をしていることも、離職率の低い業界に特徴的なことです。理想と現実の違いは、従業員の離職率を高めます。それを防ぐためには、採用のミスマッチを減らし、従業員が働く前の段階で具体的な仕事のイメージを持てるかどうかがカギを握ります。また、評価制度の公正性が保たれていることや、会社の将来性や待遇への不安を取り除くことも、離職率の低い業界が取り組んでいることのひとつです。

ワークスタイル改革で離職率改善に成功した企業事例

離職率が高い状態の企業でも、改善に向けての取り組み次第で格段に離職率を低減することができます。28%あった離職率を4%まで低減したサイボウズ株式会社は、「ワークスタイル変革」という改革を実践することで離職率の低減に成功した会社です。サイボウズ株式会社が取り組んだワークスタイル変革は、従業員のニーズに合わせた多様な働き方を模索するもので、特に次の3つの要件に着目して進められました。すなわち、制度、ツール、そして風土の3要件です。

従業員それぞれが多様な働き方をするためには、まず会社の制度を従業員に合わせたものにしなければなりません。たとえば、育児や介護を抱えながら働いている従業員には、育児・介護休暇制度を充実させることが多様な働き方の実現に不可欠です。そのほか、在宅勤務制度や従業員のライフステージに合わせた人事制度の導入など、多様な働き方へのニーズに合わせた制度設計を通じて環境を整備していったのです。

ただ、多様な働き方を実現する制度設計を行っても、その制度を実行するだけのツールが揃っていなければ意味をなしません。たとえば、在宅勤務制度を実践するためには、従業員が自宅でも職場と同じように仕事ができるようなツールが必要です。バーチャルオフィスやビデオ会議など、しっかりツールを揃えることで多様な働き方を支える下地を作りました。

そのうえで、社内コミュニケーションの活性化ができる風土の改革にも着手。多様な制度や多様なツールを活用するのは、すべて人です。多様な個性を尊重し、自立と議論の文化を醸成しなければ、いくら制度を作ってツールを導入しても社内に根付きません。そうした風土づくりに欠かせないのが、社内での活発なコミュニケーションです。コミュニケーションを通じて、従業員が会社の理念を理解し、さらには尊重して積極的にかかわっていくことが風土を少しずつ根付かせていったのです。

離職率低下のカギは働きやすい組織づくり

離職率を低下させるには、まず働きやすい組織を構築することが欠かせません。離職率低下のための組織づくりは一朝一夕でできるものではなく、成功事例を参考にしながら根気よく取り組んでいくことが大切です。ここでは、サイボウズの事例を踏まえながら、離職率低下に必要な組織づくりについて紹介します。

エンプロイーエクスペリエンスが重要

働きやすい組織づくりのために重要なこととして、エンプロイーエクスペリエンスがあります。企業に勤める従業員は、会社生活の中でさまざまなことを経験します。そうした多種多様な会社生活での経験と、そこから受ける影響をすべて包括した考え方がエンプロイーエクスペリエンスです。従業員の健康状態や組織としての一体感など、単なる満足度ではなく、従業員のさまざまな経験が改善されるように組織を形成しようとする考え方です。

エンプロイーエクスペリエンスの考え方は、もともとマーケティングの世界から派生して生まれました。マーケティングの世界では、ユーザーや顧客の満足度を第一に考えて戦略を立てていきます。それと同じように、組織を形づくる際には、従業員を第一に考えた戦略が重要です。エンプロイーエクスペリエンスでは、従業員の経験価値に基づいた考え方をするため、従業員を主体的にとらえ成長できるような制度設計が行われます。その結果、従業員の満足度も高まりやすく、離職率の低下につながるような組織づくりも可能となるのです。

従業員の悩みに気づくことができる職場環境

理想と現実のギャップに悩み、離職してしまう従業員は少なくありません。ただ、会社生活を送る以上、どのような人でも悩みはあるものです。会社の将来に期待できない、仕事にやりがいを感じられないなど、さまざまな悩みを抱えていたとしても、近くに相談できる人がいれば問題を解決できる場合もあります。企業として離職率を低下させるためには、そうした悩みに気づくことができる職場環境を構築することが重要です。

もちろん、コミュニケーションを活発にしたり、社員交流や飲み会を増やしたりすることも職場環境の構築には必要でしょう。ただ、それだけでなく、さまざまなツールを活用してみるのも有効な方法です。従業員のコンディションを管理できるシステムを導入したり、従業員の不満や望みを視覚的にとらえられるツールを活用したりなど、従業員の現状を把握できる環境を整えられれば、それぞれの悩みにもいち早く気づいて対策を立てることができるようになります。こうした環境を整備することで、個人や組織の成長にもつなげることができます。

関連記事:
エンプロイーエクスペリエンスを徹底解説!導入のポイントや注意点を紹介 | おかんの給湯室

離職率改善のための具体的な方法

エンプロイーエクスペリエンスや職場環境の構築など、離職率改善のために必要な概念的なことは理解できてきたのではないでしょうか。ただ、実際に離職率を改善するためには、概念だけでなく実践も大切です。それでは、具体的にどのようなことに取り組むべきなのでしょうか。以下、離職率改善のための具体的な方法について解説します。

コミュニケーションを改善し組織力をアップする

新入社員や若手社員など、若年層は特に離職率が高めです。若年層の離職率を改善することは、全体の離職率を下げることにもつながります。若年層の離職理由が多い理由としては、やはり社内のコミュニケーション不足が挙げられるでしょう。上司との年齢差の問題もあって、若年層は社内でもコミュニケーション不足に陥りがちです。普段のコミュニケーションが取れていなければ、若い世代が本音で話をすることもできず、不満を溜めて離職に走ってしまうこともあります。

離職率の改善のためには、コミュニケーションを深める対策が重要です。ある会社では、社内に日記帳を置いておき、誰でも自由に書けるようにしていたそうです。従業員たちは日記帳にそれぞれ本音を書き、それを社内で回し読むことでコミュニケーションの機会が増えたという事例があります。このように、離職率改善のためのコミュニケーションは、本音や悩みを吐露できるようなものでなければなりません。そのためにも、コミュニケーションを取れる方法を複数用意し、従業員が組織になじめるような環境を整えてあげることが大切です。業務内でも業務外でも、いつでもコミュニケーションが取れる状態にしておくことが、悩みや本音を聞き出すためには効果的な環境になるでしょう。

健康経営に取り組む

従業員の健康状態が生産性の低下や離職率の上昇につながることがあります。そのため、従業員の健康に配慮した健康経営は、生産性の向上や離職率の低下にもつながる概念です。健康経営とは、心身ともに健康であることを組織として取り組むことをいいます。特に若手の場合、健康に対する意識が低いことがあるため、自分でも知らないうちに心身を病んでしまっているということがあります。健康経営は組織として従業員の心身を守っていくので、気づきにくい若手従業員のメンタルヘルス不調を減らすことが可能です。

従業員の健康管理をすることは、経営者にとっての義務のひとつでもあります。健康経営で心身ともに健全な組織になることができれば、従業員の働き方の向上やワークライフバランスにもつながり、ひいては生産性の向上や離職率の改善にも寄与していくことになります。

参考:
【健康経営研究会】健康経営とは

関連記事:健康志向で生産性アップ?企業も社員も幸せになれる健康経営とは | おかんの給湯室

働きやすい職場環境づくりで離職率の改善を目指そう

給与や休暇など、待遇の良い会社はたくさんあります。しかし、待遇が良くても離職率の高い会社は多く、待遇を見直すだけでは離職率を改善することもできません。離職率を改善するためには、取るべき多面的な対策をしっかり実行することが大切です。業界によって離職率の高い低いはありますが、たとえ高い業界であってもきちんと対策を取れば改善は十分可能です。まずは自社の現状を把握し、適切な改善方法を模索してみましょう。

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Writer 執筆者

おかんの給湯室編集部

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