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リモートワークの定義とは?普及状況やメリット、導入ポイントなどを解説

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本国内でも多くの企業がリモートワークへの移行や検討を余儀なくされました。

こちらの記事では、リモートワークの定義と、企業側が導入するポイントやメリット・デメリットにフォーカスして解説していきます。

リモートワークとは

リモートワークとは、従業員がオフィスに出社するのではなく、自宅やコワーキングスペース、カフェといったオフィス以外の遠隔のスポットで業務に携わることを指します。

Wi-Fi接続をした環境で、パソコンを用いて作業をし、コミュニケーションツールとして主にWeb会議やチャット、メールを活用。オフィスを離れて業務を行っていても、オフィスのデスクにいるような感覚で仕事ができるのが特徴といえるでしょう。

テレワークとの違い

テレワークは、リモートワークとよく混同されるワードの一つです。この2つのワードについて「遠隔で働く」という意味合いでは共通していますが、リモートワークには明確な定義は存在しておらず、遠隔での業務全般が該当します。

テレワークというワードは主に自治体や省庁、大企業などで使用されており、リモートワークはIT企業やフリーランスの方が使用しているケースが多い傾向です。

その他の関連したワード

リモートワークにはテレワークだけでなく、ほかにも関連したワードがありますので、解説していきましょう。

●在宅勤務

在宅勤務とは、読んで字のごとく自宅で勤務するワークスタイルです。子育てや介護などといった家庭の事情でオフィス出社が難しい層が、オフィスから離れたに住んでいてもキャリアをストップせず業務が継続できるのがメリットとして挙げられます。

●モバイルワーク

モバイルワークとは、パソコンや携帯電話があれば移動中の電車やカフェなど、どこでも業務ができるという働き方です。特に営業といった外回りが多い層にフィットした働き方であり、オフィスに出向かなくても顧客の状況などのリアルな情報が入手できるなどのメリットがあります。

●サテライトオフィス

サテライトオフィスとは、企業の本社や事業所といった本拠地から離れたスポットに設けられたオフィスを指しています。企業の本社を中心とした場合、衛星(=サテライト、satellite)のように存在するオフィスであることから名づけられました。

●ワーケーション

ワーケーションとは、「ワーク(Work)」と「バケーション(Vacation)」の2つのワードをかけ合わせた造語。リゾート地などの観光やレジャーを楽しめるエリアで働きながら行うテレワークのことです。なお、ワーケーションという働き方は、心身の健康や生産性の維持向上ができる観点から近年注目されています。

リモートワークが広まった背景

近年のリモートワークが広まった背景は、主に次の2つが挙げられます。詳細について解説していきましょう。

働き方改革

2019年に働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)の順次に施行されました。そのなかで、「『働き方改革』は、働く方々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにする」ということにも触れています。その流れもあってか働く場所をオフィスに固定せず、自宅といったオフィス以外でも働けるようなワークスタイルを提案。

ほかにも働き方改革では、ワークライフバランスにも触れており、仕事と育児または介護が両立、キャリアアップができるなどの仕組み作りにも注力しています。

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新型コロナウイルスの流行

2020年に新型コロナウイルスが流行し、感染予防の一つとして人との対面での接触を極力避けることが挙げられています。企業によってはオフィスを閉鎖したり、人数制限したりするなどの対策を取り、従業員が感染のリスクを避けながら自宅で安心してリモートワークができるような環境づくりに注力するようになりました。

企業のリモートワーク(テレワーク)の普及状況

総務省が2021年6月に発表した令和2年通信利用調査によると、コロナ禍のリモートワーク(テレワーク)の普及率は、コロナ前の2019(令和元)年と比較すると約2.7倍の数値でした。この数値でもわかるようにコロナ禍によって急速な勢いでリモートワークの導入率が伸びています。

出典:令和2年通信利用調査の結果|総務省

また、東京都労働局が2021年9月に発表した2021年8月のテレワーク実施率調査結果においては、従業員30人以上在籍する都内企業の実施率は65%でした。新型コロナウイルスが拡大し始めた2020年3月の24%と比較してみると、2倍以上の数値で上昇。企業のリモートワークが着実に進んでいることがわかるでしょう。

出典:テレワーク実施率調査結果|東京都 – 報道発表

ほかにも東京都労働局では、従業員の規模別にリモートワークの普及率を調査しました。下記のグラフでは、企業の規模が大きければ大きいほどリモートワーク率が高いことがわかっています。

出典:テレワーク実施率調査結果|東京都 – 報道発表

産業別のリモートワーク(テレワーク)に関する導入

企業別のリモートワークに導入している情報を知りたいという人もいるかもしれません。令和2年通信利用調査によると、特に情報通信業のテレワークの導入率が高いことがわかります。コロナ前は46.6%だったリモートワーク率が、新型コロナウイルス感染拡大によって約2倍の数値に相当する92.7%になりました。今後、ほかの業界のリモートワークの割合がどのように展開されるか要注目です。

出典:令和2年通信利用調査の結果|総務省

リモートワークを導入するときのポイント

企業側がリモートワークを導入する際、事前にやるべきことを洗い出すことが必要です。

社内の担当者および相談窓口を決める

リモートワークを導入する際にまずやっておきたいのが、自宅でリモートワークする際の流れやデバイスの手配などに対応する社内での担当者や相談窓口を決めることです。

リモートワークをしている従業員にとって問い合わせ窓口が決まっていると、直接対応してもらえるので、レスポンスの時間が削減できます。

セキュリティ対策を行う

リモートワークを導入するにあたり必ずやっておきたいのがセキュリティ対策です。

従業員が使うデバイスにパスワード設定や専用アプリやソフトを入れることで、外部の情報漏洩防止にもつながります。初期の設定に少し手間がかかるかもしれませんが、企業と従業員の安全性を保つためにもマニュアルを作成して、セキュリティ対策を設定するよう働きかけましょう。

そして、企業側は従業員に向けて定期的にセキュリティに関するアナウンスもすることを心がけましょう。

情報が漏れてしまうことは、企業にとってもイメージダウンにもつながります。公共のWi-Fiを使わない、デバイスには必ずパスワードを設けるなどのルールを徹底しましょう。

勤怠管理や業務の進め方を整備する

リモートワークにおける管理が難しいのが、勤怠管理や業務の進め方です。

特にチーム内での勤怠管理や業務の進捗に関する情報は、随時対応させなくてはなりません。「どのタイミング業務報告をするか」というルールを設けると、ほかのメンバーにバトンタッチするか見える化されます。

移行期間を設ける

リモートワークを導入する際、「明日からリモートワークで……」となると準備がほとんどできない状態となり、ネットなどの不具合が生じるなどの混乱を招くリスクも高くなります。

リモートワークを本格的に導入するなら、移行期間を設けましょう。移行期間で生じたネットのトラブルや不具合などの問題が洗い出され、解決することで、リモートワークがスムーズに実現します。企業側は移行期間に関するマニュアルを作るのが必要なので、企業の導入実績などの情報を確認しながら進めていきましょう。

コミュニケーションツールを導入する

リモートワークを実施する上で必ず導入したいのが、Slackなどのコミュニケーションツールです。Slackは、チームやプロジェクト、そして人事系、リモートワーク問い合わせなどの目的別のチャンネル(※LINEのトークルームに類似)を設けられるので、コミュニケーションが図りやすくなっています。

定期的に対面コミュニケーションを設ける

リモートワークは通勤ストレスがないのがメリットかもしれませんが、対面でのコミュニケーションが減ることもあり、それがストレスになるという声が挙がっています。

Webミーティングだけでなく、雑談を交えたコミュニケーションする時間も確保しましょう。隔週や月1回など定期的に、仕事やメンタルのことなどをヒアリングすることで、リモートワークのストレスを緩和させることができます。

リモートワークを導入するメリット

企業側におけるリモートワークを実施する主なメリットは次の5つです。

優秀な人材を確保しやすく、企業のイメージアップにつながる

採用で人材を受け入れる場合、「リモートワーク可能」とアピールをすれば、求人に応募する人が増える可能性が高くなるので、優秀な人材を確保しやすくなります。

働きたいけど、ライフスタイルや趣味の時間も大切にしたい……などのポリシーを持っている人であれば、リモートワークが可能な企業で働く方が魅力的に感じるかもしれません。

離職率を抑えられる

優秀な従業員が出産や遠隔地へ転居となっても、リモートワークであれば勤務先に縛られず継続的に就業しやすくなります。また、介護をしなくてはならない従業員もリモートワークという選択肢があれば、離職せず勤務時間を調整しながら仕事と介護を両立を叶えられるでしょう。

オフィスのコストを削減できる

企業側は基本的に従業員の定期代を支給する費用を負担しますが、リモートワークを導入することで従業員の通勤にかかる費用を削減できます。

ほかにも全従業員がリモートワークが前提という企業であれば、これまでのオフィスを賃貸解約し、賃貸コストが安い小規模なオフィスに移転をすれば、賃貸の削減ができるでしょう。ほかにもコピー用紙や光熱費も削減できます。

生産性の改善が見込める

毎日のオフィス通勤や残業などは、少なからず従業員の心身にストレスがかかります。このような状況が続くと、従業員個々の生産性が下がってしまうことがあるかもしれません。

リモートワークが導入されていれば、従業員の通勤ストレスが緩和され、残業時間のカットにもつながります。このような取り組みによって、従業員の生産性のアップにつながる見込があるかもしれません。

デジタル化が進みムダな業務が減る

企業がリモートワークを導入する場合、ビジネスを展開する上でデジタル化は通る道といえるでしょう。データや資料のやり取りがオンラインがメインとなるため、デジタル化へと効率良くシフトし、書類の「脱ハンコ」と「ハンコ待ちなし」などの動きも進みます。それに伴い、承認までの時間が削減できるので、業務全体の見直しにもつながります。

リモートワークを導入するデメリット

リモートワークを導入することはメリットだけでなく、デメリットもあります。詳細については次の3つです。

情報漏洩のリスクが高くなる

企業がリモートワークの導入に踏み切れない理由の一つとして挙げられるのが、情報が漏れてしまうリスクです。主に自宅で行うリモートワークは、家族などと同居していれば第三者が企業の機密情報を知ってしまうリスクが高まります。

適切な人事評価と労務管理がしにくい

リモートワークは、従業員が決められた時間内で業務ができているかという様子が見えないため、どのような点を評価すべきか難しいという声が挙がっています。

ある仕事が就業時間内にできたものなのか、残業して夜遅くまで取り組んだものなのかなどの判断ができにくいため、評価だけでなく労務の管理も難しいかもしれません。

コミュニケーション面のストレスが起きやすい

リモートワーク中のチャットやWebでの会話でも「文字のやり取りやオンラインだと伝えたいことが伝わらない」「対面だとスムーズにやり取りできるのに」というもどかしさを感じる人もいます。企業側はコミュニケーション面のストレスがどのようなものであるかをリサーチしておきましょう。

リモートワークとして活用できる補助金・助成金

ここでは、企業がリモートワークとして活用できる主な補助金や助成金について解説します。

IT導入補助金

IT導入補助金とは、中小企業および小規模事業者がITツールを導入することで生産性の向上や売上アップをサポートする補助金です。

企業がIT導入支援事業者のサポートを受けながらITツールを導入する、専門家からコンサルティングを受ける場合、その費用の一部が補助されるシステムです。補助金の枠は以下の2つを設けています。

通常枠(A・B型)

企業の業務効率化および売上アップのサポートが目的とした補助金です。中小企業が自社の課題やニーズにマッチしたITツールを導入する経費の一部を補助します。

<補助金の上限額・下限額・補助率>

A類型 30万~150万円未満
B類型 150万~450万円以下
補助率 1/2以内

低感染リスク型ビジネス枠(C・D型)

新型コロナウイルス感染症の状況に応じたビジネスモデルの転換を目的とした企業に支給する補助金です。労働生産性の向上や感染リスクにつながる業務上での対人接触の機会を減らすといった非対面化の取り組みをする企業を対象としています。なお、通常枠(A・B型)よりも補助率が高く優先されるのが特徴です。

<補助金の上限額・下限額・補助率>

C-1類型 30万~300万円未満
C-2類型 300万~450万円以下
D類型 30万~150万円以内
補助率 1/2以内

人材確保等支援助成金(テレワークコース)

人材確保等支援助成金とは、魅力ある職場づくりを目的とした労働環境の向上などを図る事業主や事業協同組合などを対象とした助成金制度です。魅力ある雇用の創出を図ることで、人材の確保や定着できることを目的として定めています。

なお、人材確保等支援助成金は、雇用管理制度助成コースなどの複数のコースを設置。

テレワークコースでは、質の高いテレワークを新規導入し実施することで、従業員の人材確保や雇用管理の改善などの効果を上げた中小企業の事業主に対し、助成金を支給する流れとなります。人材確保等支援助成金テレワークコースの詳細については以下のとおりです。

助成の対象となる取り組み

①就業規則・労働協約・労使協定の作成・変更
②外部専門家によるコンサルティング
③テレワーク用通信機器の導入・運用
④労務管理担当者に対する研修
⑤労働者に対する研修

助成対象となる取組の実施期間

テレワーク実施計画認定日以降、機器等導入助成の支給申請日まで
※機器等導入助成の支給申請は、テレワーク実施計画認定日から起算して7カ月以内に実施

評価期間

機器等導入助成 計画認定日から起算して6カ月以内の連続する3カ月
※評価期間の始期は事業主が設定
目標達成助成 評価期間(機器等導入助成)の初日から1年を経過した日から起算した3カ月間

支給要件と支給額

支給金額については以下の表のとおりです。

機器等導入助成 目標達成助成
支給要件 支給要件
●新たに、テレワークに関する制度を規定した労働協約または就業規則を整備すること。
●テレワーク実施計画認定日以降、機器等導入助成の支給申請日までに、助成対象となる取組を1つ以上行うこと。
●評価期間(機器等導入助成)における、テレワークに取り組む者として事業主が指定した対象労働者のテレワーク実績が、次のいずれかを満たすこと。

●評価期間(機器等導入助成)に1回以上対象労働者全員がテレワークを実施する又は
●評価期間(機器等導入助成)に対象労働者がテレワークを実施した回数の週平均を1回以上とする

●評価期間後1年間の離職率が、計画提出前1年間の離職率以下であること。
●評価期間後1年間の離職率が30%以下であること。
●評価期間(目標達成助成)に、1回以上テレワークを実施した労働者数が、評価期間(機器等導入助成)初日から1年を経過した日における事業所の労働者数に、計画認定時点における事業所の労働者全体に占める対象労働者の割合を掛け合わせた人数以上であること。
支給額 支給額
支給対象経費の30%
※以下のいずれか低い方の金額が上限額
・100万円又は
・20万円×対象労働者数
支給対象経費の20%〈35%〉
※以下いずれか低い方の金額が上限額
・100万円又は
・20万円×対象労働者数

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最適なリモートワーク環境にするなら導入ポイントなどを理解しよう

今回の記事ではリモートワークの概要やメリット、導入ポイント、関連の補助金および助成金をメインに解説しました。

新型コロナウイルス感染拡大と多様な働き方などの影響によって、企業全体でリモートワークを実施することは、無駄なコストをカットするだけでなく、優秀な人材が定着するなどの企業にとって良い効果をもたらす見込みがあります。

企業の担当者は事例や制度を確認しながら最適な仕組みを作り、従業員が満足できるようなリモートワーク環境を築き上げていきましょう。

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執筆者 Writer

おかんの給湯室編集部

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