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アウトソーシングとは?課題や種類を理解してスムーズな依頼を目指そう

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人手不足や長時間労働など、企業が抱える働き方の課題を解決する方法の一つである「アウトソーシング」。業務をただ外注するだけでなく、自社の課題に合わせてアウトソーシングを行うことで、業務効率化やコストの最適化を図ることができます。

本記事では、アウトソーシングをすることで得られるメリットと、上手く機能させるためのポイントに触れながら、アウトソーシングについて解説します。

アウトソーシングとは

アウトソーシング(Outsourcing)とは、企業が業務に必要な資源を、外部(アウト)から調達(ソーシング)することを指します。「外部委託」とも呼ばれ、システムの開発や運用を外部委託したり、業務の一部を切り出して専門会社に任せたりなど、今日ではあらゆる領域でアウトソーシングが行なわれています。

業務委託・人材派遣との違い

アウトソーシングは業務を外部に委託するという点で、業務委託と呼ばれることもあります。人材を活用するという意味で、人材派遣もアウトソーシングと類似に思われる用語ですが、指揮命令系統や労働職の所在に違いがあります。

業務委託

事業者が外部の第三者と契約を結び、特定の業務を委託することを言います。業務委託では、業務を受けた受託者が自己の裁量で業務を遂行します。そのため、業務を発注した事業者が就業時間の指示や人員配置の指定を行うと、違法行為(偽装請負)とみなされる恐れがあるので注意が必要です。

「請負契約」「委託契約」「準委託契約」の3種類の携帯があり、それぞれ依頼する仕事内容と対価が異なります。

●請負契約:仕事の完成の対価として報酬を支払う。一旦納品した仕事に欠陥(瑕疵)があれば請負業者が責任を負う瑕疵担保責任がある(例:システム設計、WEBデザイン)
●委託契約:裁判の弁護や不動産契約など法律行為を委託する
●準委託契約:業務の処理の対価として報酬を支払う。瑕疵担保責任は発生しない(例:給与計算、事務処理)

人材派遣

人材派遣では、業務委託とは異なり、仕事の発注元(派遣先)が派遣社員に対して指揮命令の権限を持っています。派遣社員は派遣元である人材派遣会社と雇用契約を結んだ上で、派遣先の企業で指示に従い業務を遂行します。

アウトソーシングは、業務を受託した個人や企業が外部で業務を行うのが一般的です。対して、人材派遣は労働力である人材を自社に受け入れ、仕事を依頼します。そのため、社員食堂といったオフィス施設の利用についても、一部自社の従業員と同様の扱いが求められています。

アウトソーシングの代表的な4種類

アウトソーシングには、さまざまな委託形態があります。以下に、4つの代表的なアウトソーシングについて説明します。

1.BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)

BPOとは、ある業務プロセスの一部を一括して外部に委託する形態をいいます。アウトソーシングのなかでも、業務設計や人材配置などの受託先の自由度が高いことが特徴です。

自社よりも、専門スキルを有する外部会社に委託することで、業務を遂行する人材採用から教育までを任せることができ、企業は自社のコア業務に経営資源を投下できます。

2.シェアードサービス

人事や経理といった間接部門をシェア(共有)することで経営のスリム化を図るアウトソーシングの形態です。グループ企業など、事業所ごとに存在する総務部・人事部・情報システム部などのコーポレート機能を集約させることで、業務効率化とコスト削減を目的に行います。

3.クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、「Crowd(群衆)」と「Sourcing(調達)」を合わせた言葉であり、インターネットを用いて不特定多数の請負業者・個人に対して発注するアウトソーシングの形態をいいます。

WEBデザインやプログラミング、ライティングや経理業務など、多様な分野で活用されており、基本的にオンラインで完結し、手軽に・特定の業務を発注できる点が特徴です。多くの場合はマッチングで使用するプラットフォームの使用料が発生します。

4.システムインテグレーション(SIer)

システムインテグレーションとは、システム開発や運用を専門に請け負う事業またはサービスのことを言います。クライアントに応じて、ソフトウェアやアプリの開発、コンサルティングなどを行います。

社内にシステムエンジニアを抱えていない企業が、Slerへ業務を委託しシステム開発を行います。Slerによって、メーカー系・外資系・コンサル系など得意とする業務が別れています。

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは

ここからは、さらに詳しくBPOについて見ていきましょう。

人員不足で重要業務に集中できない、業務フローを見直して生産性を高めたい、こうした課題を解決するのがBPOです。過去には会計や税務といった専門性の高い業務をアウトソーシングしたり、自社リソースを強みであるコア業務に集中させるため、それ以外の総務やシステム開発といった業務を外注したりすることが主流でした。

ビジネス市場での変化と競争のスピードが求められる昨今では、人材育成のコストを省き、スキルや経験のあるリソースを活用できる戦略的なBPOが取り入れられています。

BPOの2つの運営形態

BPOには大きくわけて「オンサイト型」と「オフサイト型」の2つの運営形態があります。主な違いは、請け負うBPO業者が業務を行う場所にあります。それぞれの特徴を踏まえ、自社に適した形態を選択しましょう。

オンサイト型

オンサイト型とは、BPO業者が自社の事業所やオフィスに駐在し業務を遂行する形態をいいます。社内でアウトソーシングの体制を構築するため、情報資源を外部に持ち出す必要がなく、かつBPO業者と密に連携しながら業務を遂行してもらえるメリットがあります。ただし、作業スペースなどインフラの確保が必要です。

【オンサイト型のメリット】
・情報を社外に持ち出すことなくアウトソーシングの体制構築ができる
・業務を遂行するBPO業者と密なコミュニケーションが図れる

【オンサイト型のデメリット】
・作業スペースなど、一定のインフラ確保が求められる

オフサイト型

オフサイト型は、BPO業者は社外で業務を遂行します。拠点が国内とは限らず、より人件費の安い国や、時差を活用して24時間体制で稼働できる国など、海外が拠点になることもあります。「違う場所で業務を遂行する」という点は、災害発生時の業務継続にも有利に働きます。

【オフサイト型のメリット】
・地方や海外などに拠点を置き、人件費や賃料など運営コストを押えられる
・別拠点で稼働しているため、災害発生時の業務継続運営を可能にする

【オフサイト型のデメリット】
・拠点が離れているため、業務の様子を確認することが難しい
・拠点毎に、統括する管理者が求められる

BPOの主な対象業務

BPOでは多くの場合、間接業務(ノンコア業務)を対象にしています。間接業務とは、企業の経営活動に直接的な利益はもたらさないものの、企業運営に必須である業務のことをいいます。業務マニュアルを作成するなどの定型化しやすい点が特徴です。

一方、企業に利益を生み出す業務を直接業務(コア業務)といいます。営業や戦略立案など、高度な専門性であったり、属人的なスキルや型どおりの業務フローに当てはまらない仕事を指します。

間接業務(ノンコア業務)の特徴

・企業に直接的な利益は生み出さないが、企業活動に必須の業務
・マニュアル化など定型化がしやすい

直接業務(コア業務)の特徴

・企業に直接的な利益を生み出す業務
・型どおりのマニュアルに当てはまらず、高度な専門性やスキル、センスを求められるものが多い

BPOの対象となる業務一覧

給与計算、年末調整、勤怠管理、採用支援といった間接業務はBPOの対象となりやすい業務です。他にも、事務作業やコールセンター、データ処理といったノンコア業務を外注することで、自社リソースをコア業務に集中させることができます。直接業務でも、一部をBPO業者に依頼する運営形態もあります。

BPO業者のノウハウや人材リソースに依頼することで、業務の効率化や生産性向上が見込めるのです。

【BPOの対象領域】
・採用管理
・経理業務
・受付業務
・営業事務
・カスタマーサポート
・コールセンター
・データ入力
・システム開発
・物流のバックオフィス
・ITのサポートデスク
・ITのシステム運用

アウトソーシングの需要が高まる背景

矢野経済研究所の調査によれば、アウトソーシングの国内市場の将来展望は増加傾向にあります。

出典:株式会社矢野経済研究所 BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2020年)

自社業務を外注するアウトソーシングの流れを後押しする背景には、「慢性的な人手不足」や「働き方改革の波」、「事業継続計画への注目度の高まり」といった理由があります。

人手不足

帝国データバンクの調査(2021年7月)では、企業の約4割が正社員が「不足」していると回答しています。少子高齢化の影響もあり、熟練の職人や即戦力となる人材の育成は、多くの企業が抱える課題といっていいでしょう。

出典:株式会社帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査(2021年7月)

アウトソーシングは、人手不足の課題に対して、特定の業務を定型化し外注することで、社内の1人当たりの業務量を減らします。また、業務を一か所に集約したり、外部のセンターに委託することで、効率化を図ることができます。

働き方改革の波

時間外労働の上限制限」や「同一労働同一賃金」を盛り込んだ働き方改革の波も、アウトソーシングの需要に影響を与えています。

働き方改革の目的は、誰もが柔軟な働き方ができるよう多様な社会を作ることです。日本社会が抱える「長時間労働」「労働人口減少」「正規・非正規雇用の格差」の課題を解決するため、働く環境を整える複数の法案が施行されています。

たとえば時間外労働の上限時間が明記されたことで、長時間労働を是正する強制力が強くなりました。企業は、従業員を長い時間労働に従事させる働き方を改める一方で、決められた時間内で生産性を高めることが求められるようになっています。

こうしたなか、ノンコア業務を外注し従業員がコア業務に集中できるよう効率化を図ったり、限られた人員で生産性をあげるため、一部の業務を専門性のあるBPO業者に委託するというアウトソーシングが必要となっているのです。

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事業継続計画の注目度の高まり

事業継続計画とは、「Business Continuity Plan(BCP)」と呼ばれる予測不可能な緊急事態に対応するための行動指針や緊急時のマニュアルのことをいいます。

地震などの自然災害や、感染症の流行、大規模なシステム障害は、経営活動に深刻なダメージを与える危機です。そうした危機状態を想定し、万が一危機が発生した場合でも業務を遂行できるよう対策を取る事業継続計画が、企業の信頼性確保に不可欠となっています。

アウトソーシングは、業務の標準化を推し進め、属人的な仕事のスタイルから脱却を図ります。そのため、何らかの緊急事態が発生した際も、マニュアルに従い事業の継続を可能にします。また、拠点を分散化させていたり、専門性の高い業者に情報セキュリティの保守運用を任せることも、事業継続性を高めます。

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アウトソーシングの5つのメリット

アウトソーシングを行うことで、人件費や採用育成にかかるコストなどを最適化するだけでなく、業務の効率化を図ったり、リソースを集中させることで企業の競争力を高めることができます。

1.コストの最適化

業務をアウトソーシングすることで、必要な人材を採用・育成するコストが抑えられます。また繁忙期や閑散期という業務の波にも柔軟に対応できるメリットがあります。

アウトソーシングの形態によっては、本来であれば自社の固定費となる倉庫やシステムといったインフラを委託費用として変動費にすることも可能です。アウトソーシングを活用することで、コストのだぶつきを抑えることができます。

2.企業競争力の強化

アウトソーシングの大きなメリットとも言えるのが、優先度の高い業務にリソースを集中できる点です。「経理部門の負担となっていた年末調整業務を外注し、財務状況の把握にリソースを投下させる」「求人応募の書類選考と合否連絡をBPOで切り離し、人事担当者は採用戦略立案にかける時間を多く取ってもらう」などの活用方法が考えられます。

このように、自社の利益により優先度の高い業務に集中できるよう、リソースの活用方法をアウトソーシングで見直すことで、企業の競争力を強化できるのです。

3.業務の効率化

業務の効率化には、標準化やマニュアル化のほか、その業務に精通しているノウハウが求められます。自社内の人材を育成することは業務効率化につながりますが、教育研修コストがかかるほか、退職によってノウハウを失ってしまうこともあります。

アウトソーシングで専門業者に依頼した場合、はじめから豊富な経験を持った担当者に業務を依頼できます。自社の人員や費用といったリソースを最小限に抑えつつ、業務効率化が実現できます。

4.セキュリティ対策の強化

情報通信技術の発展した現代では、どの企業もセキュリティの確保とは無縁ではいられません。セキュリティ対策には、従業員への教育研修だけではなく、インフラ整備や業務プロセスの見直しなど多くのリソースが必要です。

サーバーの保守運用や、社内の情報システム部門を専門業者にITアウトソーシングをすることは、セキュリティ強化につながります。

5.法制度やグローバル化への対応

法務や経理、人事といった間接部門は事業を行う拠点の法制度に影響を受けます。専門業者へのアウトソーシングであれば、時代と共に変化する法制度に適応した業務プロセスを設計してもらえます。また、海外進出などのグローバル化にも対応できる業者のスキルを活用できるのは、アウトソーシングのメリットのひとつです。

アウトソーシングに潜む課題

戦略的なアウトソーシングのメリットを活かすには、アウトソーシングが陥りやすい課題を押さえておく必要があります。業務を外注する前に、アウトソーシングをする目的を明確にしたり、業務自体がアウトソーシングに適しているかどうかを検討しなければいけません。

1.必ずしもコスト削減になるとは限らない

人件費の削減を目的にアウトソーシングを行ったとしても、外注先への委託費用が発生します。委託先の選定にミスマッチがあった場合、社内で対応するよりも業務時間が長くなってしまい、結果としてコストがかさむ恐れがあります。

こうした事態にならないために、外注先の選定は慎重に行いましょう。業務を遂行できる経験や専門性を兼ね備えているのか。アウトソーシングを検討している業務量に相応しい規模であるのか。費用以外の面での検討が必要です。

2.委託にむけた準備期間が必要

アウトソーシングを依頼したからといって、すぐに業務を手放せるわけではありません。どんな業務であっても、準備期間や移行のためのコストが発生します。外部機関に引き継ぐ場合は、業務フローやマニュアルを作成するといった打ち合わせが必要です。

アウトソーシング後も、委託先の担当者と密にやり取りをすることが、外部とのコミュニケーションミスを防ぎます。

3.社内にノウハウが蓄積されない

業務を外注することで、社内にその業務を知る人が少なくなり、やがてノウハウの空洞化が起こります。どの業務でも、アウトソーシングするべきか内製化するべきか、慎重な吟味が必要です。

一旦アウトソーシングした業務を、再度内製化するには負担が大きくなります。また、業務内容に詳しい人が社内にいなくなると、外注先とのスムーズなやり取りにも支障が生じます。こうした事態を防ぐために、外注先と定期的に業務に関する情報を把握する機会を設けましょう。

4.機密情報の取り扱いリスクが高まる

アウトソーシングでは、事業で必要となる個人情報や財務情報といった機密情報を取り扱うこともあります。外注先のセキュリティ対策が信頼のおけるものなのか、事前に確認しましょう。

BPOサービスを行っている事業者のセキュリティポリシーを確認します。個人に委託する場合も、秘密保持契約(NDA)を結ぶことで機密情報の漏えいリスクを下げることができあmす。

5.頻繁な組織変更・体制変化がある企業には不向き

アウトソーシングした業務は、社内の組織や体制と連動しています。組織体制に変更が生じた場合、外注先の業務フローや業務内容を見直す必要が出てきます。頻繁な変更に外注先がスムーズに対応できないかもしれません。

とはいえ、完全にアウトソーシングが出来ないわけではありません。スタートアップ企業など、変化のスピードが早い組織では、密に外注先とコミュニケーションをとることで、上手くアウトソーシングを活用できるようになるでしょう。

福利厚生もアウトソーシングできる時代

アウトソーシングは社内の限られたリソースを最適化することで、生産性や企業競争力の向上につながります。間接業務の代行に加え、福利厚生といった制度のアウトソーシングも可能です。

福利厚生サービスを専門に行う企業に外注することで、ランニングコストを下げながら、充実した内容を福利厚生制度を構築することができます。

必要な業務に集中できる働き方で生産性があがるように、従業員の満足度を高めてくれる福利厚生サービスは働くモチベーションを高めてくれます。自社の課題に合わせて、さまざまなアウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。

福利厚生のアウトソーシングについて、くわしくはこちらをご覧ください。
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執筆者 Writer

おかんの給湯室編集部

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