従業員のモチベーションが上がらず、作業効率が改善しないと感じたことはありませんか?
従業員のモチベーションは、企業の生産性や風土にも関わるほど重要です。従業員のモチベーションが上がらない状況では、企業の発展は難しいでしょう。モチベーションを高めるものとして、モチベーターの存在があります。
本記事では、モチベーターとは何か、モチベーターに求められる役割や特徴を解説します。モチベーションコントロールをおこなうことで、組織活性化を図りやすくなるため、ぜひ最後までご覧ください。
モチベーターとは
「動機づけ」を意味するモチベーションという言葉があります。モチベーションは仕事上欠かせないもので、仕事のパフォーマンスにもつながります。モチベーターとは、同じチームメンバーのモチベーションを上げる人のことを指します。
モチベーターの特徴
モチベーターの特徴は以下の7つです。
- 従業員に成功をイメージさせることができる
- 率先して行動することができる
- 相手を信頼することができる
- ポジティブな雰囲気を作ることができる
- 結果を見せることができる
- 発言に一貫性を持たせることができる
- チームのことを守る姿勢を見せることができる
以下で、1つずつ紹介していきます。
従業員に成功をイメージさせることができる
モチベーターは、従業員に成功をイメージさせる能力が必要です。
成功するのかわからないまま働いていても、従業員のモチベーションは上がらず、不安になってしまうからです。成功した具体例を示したり、根拠を説明したりすることで、従業員に成功のイメージを与えます。
率先して行動することができる
モチベーターは、率先して行動する能力が必要です。
発言力のある人物は周囲に影響を及ぼしますが、行動が伴っていなければ従業員はなかなか付いてきてくれません。周囲に方針を示すことにもなるため、モチベーター自身が率先して行動すると効果的です。
相手を信頼することができる
モチベーターは、相手を信頼する能力が必要です。
仕事をするときに信頼関係は不可欠であり、自分のことしか考えていない人の発言に、従業員は耳を貸しません。人には返報性の法則というものがあり、何かをしてもらったら同じように何かをしなくてはいけないという心理が働きます。まずは相手を信頼することから始めましょう。
ポジティブな雰囲気を作ることができる
モチベーターは、ポジティブな雰囲気を作る能力が必要です。
ネガティブな要素であるため息や、否定的なことを言っていると、従業員のモチベーションは上がりません。
仕事上のポジティブな雰囲気を出すには、以下のような注意点があります。
- 従業員がミスをしても必要以上に追い詰めない
- 提案をするときは否定的な言葉を避ける
- 従業員に不快感を与える態度を取らない
ポジティブな雰囲気作りは一朝一夕でできるものではないため、普段の言動や従業員と接する際に意識しましょう。
結果を見せることができる
結果の出せるモチベーターは、発言に対する従業員の信用を得やすくなります。結果が伴わなければ従業員は不安を感じ、モチベーターに付いていけなくなることもあるでしょう。
結果を出すだけでなく、定期的な従業員へのフィードバックも大切です。仮に結果を出せなくても、なぜ出来なかったのかを考察し、従業員へフィードバックすることで、組織のモチベーション維持につながります。
発言に一貫性を持たせることができる
モチベーターは、発言に一貫性を持っている必要があります。発言が毎回変わるような人は信用を得ることが難しいからです。
日頃から思い付きで発言する癖がある人は、発言に一貫性がない傾向にあります。モチベーターはよく考えてから発言し、言葉に責任を持つようにしましょう。
チームのことを守る姿勢を見せることができる
モチベーターは、チームのことを守る姿勢を見せる必要があります。日頃から信用されているモチベーターが従業員を見捨てると、信用を失うでしょう。安心感のもと働ける環境は、従業員のモチベーションを維持します。モチベーターは従業員に安心感を与えるため、チームのことを守る姿勢を見せましょう。
部下のモチベーションを下げてしまう上司の特徴
企業における上司は、モチベーターとしての役割を果たすこともあります。しかし、上司が部下のモチベーションを下げてしまう要因を作っていることもあります。
部下のモチベーションを下げてしまう上司の特徴は、以下の通りです。
- 指導ができない
- 部下のことに関心が持てない
- 公正な評価をしない
以下では、部下のモチベーションを下げてしまう上司の特徴について解説していきます。対策も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
指導ができない
部下のモチベーションを下げてしまう上司の特徴に、部下に指導できない点があります。
新しい業務を丸投げする上司は部下のモチベーションを下げてしまう傾向にあります。新しい業務を始めるときは、部下もどう着手したらよいのかがわかりません。上司の指導が無ければ部下は途方に暮れてしまうでしょう。
また、指導をするにあたって私情を挟む上司もいるかもしれません。指導内容が問題点に対してのみであれば、部下も素直に聞き入れるでしょう。しかし、私情を挟んでしまうと指導に納得しつつも、不満を抱えてしまうことになってしまいます。
部下を指導するときは、指導内容を取捨選択し、適切な言葉づかいを心がけましょう。上司が適切な方法でアドバイスすることが、部下の成長を加速することにつながります。
部下のことに関心が持てない
部下のことに関心が持てない上司は、部下のモチベーションを下げてしまいます。
部下は、上司より立場が弱く、なかなか意見を言えないことがほとんどです。職場として風通しが悪い状況で仕事を進めていると、部下の重大なミスを見逃してしまうことも考えられます。しかし、日頃から部下に関心を持っていると変化に気づき、ミスを事前に防ぐこともできるでしょう。
部下に関心を持つと上司の負担が増える反面、仕事を円滑に進められるようになります。
公正な評価をしない
上司が部下に対して公正な評価をしなければ、部下のモチベーションは下がります。人間である以上、従業員は仕事をしながらでも何かしらの感情を抱いています。人によって態度を変えたり、仕事に見合わない評価をされたりすると、誰しも不快に感じるでしょう。
公正な評価をするといっても、個人のさじ加減による部分も大きいと思います。会社や部署内で評価基準を設けておくと、人によって評価が違うということを防げます。
モチベーターが組織に必要な理由
以下では、モチベーターが組織に必要な理由について解説します。モチベーターは上司に限らず、どの立場にいる社員でも目指すことができます。
モチベーターが組織に必要な理由として、以下の3つが考えられます。
- モチベーションコントロールが組織の成功を握るから
- モチベーターの力量で部下が育つから
- モチベーターの力量で組織活性化を図れるから
1つずつ解説していくので、ぜひ参考にしてください。
モチベーションコントロールが組織の成功を握るから
モチベーションのコントロールは、組織が成功するための鍵といっても過言ではありません。
従業員のモチベーションによって作業効率は大きく変化します。モチベーションが高いと、従業員は主体的な行動を取りやすい傾向にあります。一方、モチベーションが低いと従業員は受け身な仕事の仕方になりやすいといえます。
モチベーションが高いと、主体的に行動するためコミュニケーションの活性化も期待できます。コミュニケーションが円滑な職場は仕事効率が良くなり、ちょっとしたミスを防ぐことにもつながります。社員のモチベーションをコントロールし、組織の活性化を図りましょう。
モチベーターの力量で部下が育つから
モチベーターは、上司の役割として位置づけられることが多いでしょう。モチベーターになる上司の存在は、部下を育てることにつながります。
上司は部下が存在し、部署やグループを管理する立場にあります。部下の多くは上司が出す指示のもと動くため、上司の勤務態度によって組織のモチベーションは変わってくるでしょう。上司は部下を育てる責任を負っていることを自覚しましょう。
モチベーターの力量で組織活性化を図れるから
モチベーターの力量によって組織が活性化するかどうかが決まります。モチベーターは良くも悪くも、組織への影響力が大きいからです。モチベーターの役割は多く、社員はモチベーターの状況に左右されます。つまり、モチベーターの力量があればあるほど、組織活性化を図りやすくなります。
しかし、モチベーターの力量ばかりに頼っていると、職場は衰退していく一方です。モチベーターを主軸に、組織として協力する姿勢を高めていくとよいでしょう。
モチベーションがアップする企業文化とは
モチベーターという言葉には、「モチベーションをアップさせる要因」という意味も含まれています。企業の成長にとってモチベーションの維持は、必要不可欠なため企業全体の問題として考える必要があります。以下では、モチベーションがアップする企業文化について解説します。
モチベーションがアップする企業文化を以下の3つにまとめて紹介します。
- 互いに助け合うことができる
- フィードバックをポジティブに捉えられる
- チャレンジ精神がある
互いに助け合うことができる
互いに助け合う環境は、従業員のモチベーション向上につながります。自分の仕事に責任を持つことは大切ですが、ときには自分だけで処理できないこともあるでしょう。困ったときに、手を借りられる仲間がいると安心感が生まれます。助けてもらった経験があると、同じように相手を助けようという精神も働きます。
安心感がある職場ではモチベーションが維持しやすくなるため、助け合える環境を整えることが重要です。
フィードバックをポジティブに捉えられる
フィードバックをポジティブに捉えられると、モチベーションの維持しやすさにつながります。しかし、フィードバックは、しばしばネガティブに捉えられることもあります。「フィードバック=怒られている」と感じる人もいるからです。
フィードバックは本来、次へ活かすための重要な指導であり、個人や企業の成長には欠かせない要素です。よって、フィードバックにネガティブな印象を持たせない環境づくりが必要になります。伝え方をうまく工夫する必要があるでしょう。フィードバックは感情的にならず、必要な情報を伝えると効果的です。
チャレンジ精神がある
チャレンジ精神のある企業は、モチベーションも高い傾向にあります。モチベーションが高いから、チャレンジ精神があるともいえます。
チャレンジ精神があると、必然的に企業は挑戦する回数が増え発展する確率も上がっていくでしょう。しかし、チャレンジ精神があるだけでは、成功につながりません。失敗しても次へ活かせるように、何がいけなかったのかを考察することも重要です。
モチベーター育成で優秀な人材が活躍できる組織改革を!
モチベーターの力量が、周囲へ与える影響は大きく、その責任は重大です。自分の仕事をこなしつつ、周囲の状況を的確に観察し、適度な気配りが求められます。モチベーターは企業にとって重要な役割ですが、周囲のサポートは必要不可欠となります。モチベーターが活躍できる環境を整備し、より良い企業に発展させてください。