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組織開発

上手に活用して業績アップ!インセンティブ制度の効果や導入方法について

組織開発


インセンティブ制度とは、成果に応じて報酬を付与する制度です。報酬によりうまく従業員のモチベーションを向上させられれば、企業の生産性を高めることにもつながるでしょう。そこで、この記事では、インセンティブ制度の効果や導入時の注意点、具体的な導入の方法などを説明していきます。制度の導入を検討している企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。

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インセンティブ制度とは

インセンティブ制度を簡単に説明すると、「報酬を与えることで従業員を励ます」というものです。インセンティブという言葉には、報奨金のほかに「意欲を起こさせるもの」「(やる気を出す)刺激となるもの」という意味があり、ラテン語の「励ます」に当たる言葉を語源としています。具体的には、従業員が出した成果に対する評価として給与や賞与に反映させることが一般的です。通常の賞与に上乗せするところ、賞与の8割は一定の金額が決まっていて成果次第で残り2割を加算するところなど、企業によって内容は異なります。

インセンティブ制度における目標設定の仕方

インセンティブ制度では、成果が具体的に測れるように目標は数値で示すことが一般的です。たとえば、営業職であれば、販売数や契約金額などの形で数値目標を示しやすいでしょう。とはいえ、インセンティブ制度は営業職以外であっても導入することは可能です。たとえば、「研修会の満足度を20%向上させる」といったように、業務を数値に置き換えられるのであれば運用できます。また、業務プロセスの改善や課題への取り組みなども、工夫することで数値目標を立てることは可能です。

インセンティブ制度の主な報酬

一般に、インセンティブ制度の報酬は金銭的なものであることが多いです。目標の達成率や成績などによって、賞与や毎月の給与にいくらか上乗せさせるケースがよくみられます。しかし、インセンティブ制度の報酬は金銭に限るわけではありません。たとえば、表彰したり副賞を贈呈したりすることも報酬になります。これは、感謝や賞賛など、心理的な評価の意味合いが強いです。また、特に成果を上げた人、目標の達成率が高い人を実力があるとみなし、昇進・昇給させることも報酬のひとつに含まれます。

インセンティブ制度とボーナス・歩合制の違い

インセンティブ制度における金銭的な報酬はボーナスや歩合制と混同されることがありますが、これらは少し異なります。たとえば、歩合制も成果に応じて給料が変動しますが、1件あたりの報酬額が設定されているケースが多く、固定給に上乗せされることもあれば基本給がないこともあります。一方、インセンティブ制度は、月や四半期、年間といった大きなスパンで目標を掲げることが多いです。また、基本給にプラスして成果に応じた報酬が支払われます。

ボーナスは、企業の業績を反映して全社員に一律で支給されます。給与の2カ月分など決まっていることが一般的です。一方、インセンティブ制度は、企業の業績ではなく個人の成果に応じて支給され、金額は成績に応じて変動します。全従業員ではなく、一定の成果を上げた一部の従業員のみが支給の対象となることも多いです。

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インセンティブ制度導入のメリット

企業がインセンティブ制度を導入するのは、さまざまなメリットが期待できるからです。ここでは、インセンティブ制度の導入による具体的なメリットを4点挙げていきます。

従業員のモチベーションが上がる

もっとも大きなメリットが、従業員のモチベーションアップにつながることです。がんばりや実績に対して目に見えるわかりやすい報酬があることは、従業員のやる気を生みます。たとえば、もう少しがんばれば目標を達成できるというときに、報酬があるのとないのとではやる気に差が出るものです。なお、業績や成果を月単位で評価するようにすれば、短いサイクルで絶えず従業員のやる気を刺激することもできます。金銭的な報酬と非金銭的な報酬をうまく使い分ければ、コストを抑えながら従業員のモチベーションの維持・向上を図ることも可能です。

従業員間の競争を促進できる

インセンティブ制度により成果主義や実力主義が導入されることになれば、個々で目標をどれだけ達成できたかが問われることになります。達成度が明確になることで「あの従業員には負けたくない」「一番になりたい」といった感情を呼び起こされ、従業員の間での健全な競争が促進されるでしょう。また、成果を挙げている従業員の姿をみることで、どのように努力や工夫をすればいいかもわかります。競争によって個人の成果が上がれば、当然ながら、企業の利益向上にも結びつきます。

目標に向けて取るべき行動が明確になる

インセンティブ制度は「従業員の成果に応じて報酬を出し、やる気を促す」というものですので、最初に評価する行動や基準、具体的な指標などを定めます。そのため、従業員は具体的な目標を明確に知ることができ、そのためにはどうすればいいかが把握できます。また、上司による評価基準の違いといった混乱が起きない点もメリットです。企業が評価する目標や指針を示すことで、従業員に企業の方針を浸透させる効果も期待できます。さらに、採用した際にどのような成果や業績を評価するのかを明確にすることで、企業のロールモデルを示す際にも役立ちます。ロールモデルとは、お手本となる存在ということです。

意欲の高い人材の採用に結びつく

日本においては、報酬は一律で横並びに支給されるものという意識がまだまだ根強い傾向があります。インセンティブ制度を導入している企業は多くありません。そのため、インセンティブ制度があることは、他社との差別化という点で大きなアピールポイントとなります。がんばっただけ評価され、報酬を得られる制度があるのも、自社で働くメリットとして打ち出せます。特に、目標達成への意欲が高い人材にとっては魅力的な制度であり、強く印象づけられるでしょう。優秀でやる気のある人材ほど、自身の能力を正当に評価してくれるものとして基本給以外のインセンティブに魅力を感じる可能性が高いです。

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インセンティブ制度導入のデメリット

企業にとって多くのメリットがあるインセンティブ制度ですが、デメリットがないわけではありません。従業員の満足や理解を得るためには、デメリットにも配慮する必要があります。ここでは、インセンティブ制度の導入によるデメリットを3点紹介していきます。

企業内の人間関係が悪くなる可能性がある

成果によって報酬に違いが出るということは、従業員の優劣が明確になるということです。そのため、従業員の間でやっかみや嫉妬が生まれ、人間関係が悪くなる可能性はゼロではありません。また、成果を出し続けるごく一部の優秀層しか評価されないルールになっている場合も優劣を生み出してしまい、評価されない従業員のモチベーションを下げてしまうでしょう。さらに、成果を上げることに固執するあまり、従業員が自分ひとりで仕事を進めるようになってしまうと、チームやメンバーへのフォローがおろそかになり、円滑に業務が進まなくなるリスクも考えられます。

給与が安定しない

多くの従業員にとって、成果というものは毎月コンスタントに出せるものではありません。しかし、インセンティブ制度では成果によって給与額が変動します。そのため、基本給以外の部分が安定しません。仮に、成果が出ていなければ給与は基本給のみです。場合によってはローンを組むことも難しいでしょう。高額な商品をローンで購入する予定がある従業員からは、不満が出る可能性が考えられます。家庭を持ち、家族を養っている従業員や安定志向の従業員も、給与額が変動することをネガティブに捉える可能性があります。

パフォーマンスに悪影響を及ぼすリスクがある

インセンティブ制度は、やる気があって優秀な従業員にとっては魅力的な制度です。しかし、すべての従業員が金銭や表彰、昇格といった評価に魅力を感じるわけではありません。インセンティブに興味がある従業員とそうではない従業員との間にモチベーションの差が生まれ、やる気のない従業員のパフォーマンスをさらに落としてしまうリスクがあります。また、当初はやる気があったものの、目標達成へのプレッシャーを強く感じてしまい、結果としてパフォーマンスを落としてしまう従業員もいるため、注意が必要です。

インセンティブ制度の導入手順

インセンティブ制度を設計する際は、従業員の行動につながるような魅力的な報酬や評価の基準をきちんと理解することが必要です。この段落で紹介する導入手順をひとつずつ実践し、企業にとっても従業員にとってもプラスとなるものを設計しましょう。

1.導入の目的を決める

最初に、どうしてインセンティブ制度を導入するのか、目標を明確にすることが必要です。また、その目的を達成したと判断する基準も定めましょう。導入目的や判断基準があいまいなままでは、インセンティブ制度を導入したことでどれほどの効果があったのかを計ることができません。ただコストと手間をかけただけになってしまいますので、注意しましょう。また、営業部の従業員のみを対象とするのか全従業員に適用するのかなど、対象をある程度明確にすることも大切です。

2.従業員にヒアリングを実施する

目的や達成基準を明確にしたら、インセンティブ制度の導入に対する考え方を知るために従業員へヒアリングを行います。金銭的な報酬が良い従業員もいれば、評価や賞賛を重視する従業員もいるでしょう。従業員へのヒアリングは、報酬として何を求めているのかを把握するために大切です。また、制度に対する従業員の不平や不満も拾うことができます。聞き取った結果を、従業員の満足がいくインセンティブ制度の設計に役立てましょう。

3:具体的な制度設計を行う

次に、どのような条件のときどれくらいの報酬を与えるかを具体的に決めていきます。どのタイミングで評価を行い、いつ付与するのか、手続きはどうするのかなど、報酬の付与におけるフローを明確にすることも大切です。非金銭的な報酬は、金銭的な報酬ほどモチベーションの向上に寄与しません。そこで、効果を最大化するような仕組みを考える必要もあります。さらに、職種や部署で報酬に差が出てしまう場合は、その差によって従業員間に不満が生まれないかなど、影響を考慮することも大事です。

なお、インセンティブ制度の構築には一定のコストがかかります。そこで、企業全体としてコストに見合うだけの成果が見込めるものかどうかについても検討することが必要です。

4:従業員に周知する

制度が設計できたら、実際に運用し結果を検証するためにも従業員に周知する必要があります。制度の目的や主旨、具体的な内容を、誤解が生まれないよう正確にアナウンスしましょう。なお、金銭的なインセンティブは、一度行うと廃止するのが難しいものです。そのため、一時的に実施してその効果を検証し改善していくつもりであれば、試験的な運用であることを事前にしっかり伝えておくことが必要です。

5:経過を観察する

制度を導入し運用を開始したあとは、漫然と続けていてはいけません。従業員のモチベーションや企業の業績への影響などを検証することが大切です。最初に設定したインセンティブ制度の導入目的に対する達成率も確認しましょう。従業員のモチベーション向上に結びついていない、結果が伴っていないなど改善する余地があるときは、制度の見直しを図る必要があります。ただし、1カ月程度では明確な変化は出ないものです。短期の運用で効果を計るのは難しいため、長期的な視野で改善に取り組む体制を整えておくことが望ましいでしょう。

インセンティブ制度の設計における注意点

インセンティブ制度を設計する際には、注意したいポイントが2つあります。それぞれの内容をきちんと押さえておきましょう。

企業理念やビジネスモデルとマッチさせる必要がある

企業理念に合わせた制度を設計することが大切です。たとえば、調和を重んじる企業風土、理念だったとしましょう。そこにひたすら競争心をあおるようなインセンティブ制度を導入すると理念に合わない従業員が出てしまい、あつれきが生まれたり人材が定着しなかったりといった問題が起こる恐れがあります。また、チームワークが重要な業態において、個人プレーを評価基準として定めてしまうと、ビジネスモデルの不整合を生み出してしまうでしょう。

インセンティブ制度を導入する際は、メリットだけをみてはいけません。企業理念やビジネスモデルとマッチしたものとなることを念頭に、制度を設計することが大切です。

不公平が生じない制度にする

従業員の間で不公平が生じない制度にすることも大切です。インセンティブ制度は、契約件数や売上利益が数字で表れる営業職に向いています。しかし、一部の部署ばかりが評価される制度では、それ以外の従業員から不満が大きくなるでしょう。そのため、従業員全体がインセンティブ制度を受けられるような仕組みを作ることが求められます。事務職や企画職、技術職などは、成果よりもプロセスを重視するインセンティブ制度が必要です。

とはいえ、全従業員に運用するのが難しいケースもあるでしょう。その場合は、制度が運用される部門とされない部門とで、年収の差が広がりすぎないように工夫することも大切です。

注意点に気を配りながらインセンティブ制度を設計しよう

インセンティブ制度は、うまく運用すれば企業にも従業員にも大きなメリットをもたらすものです。しかし、注意点やデメリットを把握しないまま制度を設計すると、想定外の影響を及ぼすことも考えられます。ここで紹介した内容を参考に、企業理念とマッチしている、授業員のモチベーションを下げない内容にするといった点にも考慮しながら、制度を設計しましょう。

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Writer 執筆者

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