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健康経営

従業員のメンタル不調を防ぐには?会社が行うべき対策や支援を理解しよう

健康経営


従業員の心身の状態を把握し、必要な助けを差し伸べられる体制を整えておくことは会社にとって大切なことです。従業員が心身の調子を崩せば、本人の生活はもちろん職場の業務にも支障をきたすことがあるからです。そこで今回は、従業員が心身ともに健康に働くことができるようにするためには、会社はどのように支援をおこなうことができるかについて説明します。

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メンタル不調とは

メンタル不調とは、心の健康状態(メンタルヘルス)が悪化していることをいいます。特定の精神疾患と診断されていなくても、前向きな気持や意欲を失っているなら、メンタル不調の状態にあるといわれています。職場の複雑な人間関係や長時間労働などのストレスによって、メンタルヘルスの不調をおこす人は少なくありません。メンタルが本調子でない人が職場で能力を十分に発揮できなくなったり、精神的な病をかかえたりする可能性はどの会社にもあり、企業は従業員のメンタルの不調を重大な問題として認識する必要があります。

メンタル不調の原因

メンタルの不調は、1つの原因だけで生じることはほとんどなく、複数の原因が重なることで生じるといわれています。たとえば、仕事の量が多すぎる、苦手な役割を担わされるといった仕事内容に関することや、仕事の進め方の指示が不足していたり細かすぎたりする対人関係が原因としてあげられます。また、仕事にやりがいを得られなかったり、不満や悩みがあっても上司や同僚に相談しにくい職場環境もメンタルヘルスの要因です。とりわけ身体的にきつい仕事や、休暇が取れない仕事はメンタルにダメージを与えやすいとされています。このように、働きかたや働く時間、働く環境に関する問題が複数あると、従業員がメンタルの不調を起こす可能性が高まります。

メンタル不調の兆候

メンタルが不調に陥ると、体調や態度、仕事ぶりに悪影響がでます。たとえば、顔色が悪く表情がさえない、睡眠不足や食欲不振がみられるといった身体的な変化が生じます。また仕事面でも、遅刻や早退が多くなったり、上司への報告が少なく、同僚との会話に参加しようとしなかったり、仕事のミスが多くなります。精神的には、気分にムラが出てきて、落ち着きがなくなることもあるようです。ひどくなると、身だしなみが乱れていたり酒くさかったりと明らかな変化がみられます。このような様子がみられる従業員は、メンタル不調の可能性があるので、その兆候に本人が気づいている、いないにかかわらず、なんらかの支援の手を差し伸べて、会社としての対応策をとる必要があります。

メンタル不調の対策:会社にできること

従業員のメンタル不調を防ぎ、不調におちいった人を助けるために会社にできることはなにがあるのでしょうか。3つの方法について説明します。

職場環境を改善する

働きやすい環境をつくり、ストレスを発生させないように取り組むためには、まず職場環境を見直すことが大切です。たとえば、1人あたりの仕事量を適正にし、適切な人材配置をおこなうことがその施策としてあげられます。また、職場の温度、湿度、照明を調整し、騒音を防ぐことや作業スペースを十分とることは、従業員の身体的な負荷を軽減するために重要です。

このような職場の環境は、毎日働くうちに当たり前のことになってしまい、不便さがわかりにくいものですが、外部からの指摘や新入社員の意見などに耳を傾けることで、新たな気づきを得ることができます。また、従業員のメンタルヘルスを適切に管理するためには、監督者や衛生委員会を任命して会社の構造の一部として機能させることが大切です。このように組織づくりにより、監督者は職場の問題を把握して改善し、従業員自身がストレスを管理できるよう教育する役割を果たすことができます。

チェック体制を整える

メンタルの不調は早期に発見し、対処する体制をつくることが大切です。たとえば、検診制度や相談窓口を設けて、従業員のメンタルの状態を把握するようにします。また、部長や課長といった管理監督者が従業員の様子に日頃から気を配り、変化に気がつけるようにしましょう。このような小さなコミュニケーションを重ねることはささいなことですが、職員が日常で抱えている思いを上司に伝えやすくなるきっかけになります。必要であれば面談したり検診をうながし、人事担当者は勤怠データを適宜チェックしながら、遅刻や欠勤、早退が多くなった従業員がいないかに注意しましょう。

復帰を支援する

メンタル不調に陥ってしまった人の治療や、休職後の復職を支援し、再発予防のために寄り添いましょう。たとえば、会社の関係者が休職中の人を見舞ったり、定期的に面談したりしながらゆっくり療養するよう伝えます。復職については、医師や本人とよく相談したうえで決定し、復職後は、短時間勤務制度などを利用して無理なく働けるよう支援しましょう。休職中は「周囲に迷惑をかけて申しわけない」「ささいなことで休んでしまうなんてダメなことだ」と、休職者は自分を責めたり、周りからどう思われているのかを気にしている傾向にあります。このようなときに、会社の人が顔をみせて言葉をかけてくれるだけでも安心なものです。したがって、少しの時間でもよいので、定期的に言葉がけをおこなうようにしましょう。

参考:
【メンタルヘルス不調者の早期発見・早期対応の手引き《管理監督者のために》】産業医学振興財団委託研究「中小規模事業場におけるメンタルヘルス対策の進め方に関する研究」

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メンタル不調の対策:本人へのアドバイス

メンタル不調の兆候が見られる人には以下のようなアドバイスをすることができます。主に4つの点について紹介します。

規則的な生活を送る

生活のリズムが乱れていると、心の健康が損なわれるといわれています。人間の体は一定のサイクルやリズムにより機能しています。したがって、慢性的な寝不足や昼夜逆転の生活をすると自律神経が乱れ、生体リズムが狂います。無理をして早寝早起きをすることは、かえってストレスになってしまうので必要ないですが、なるべく決まった時間に寝起きすることを心がけるとよいです。テレビやネットサーフィンなどで夜ふかしをせず、十分な睡眠時間の確保を勧めましょう。

体をリラックスさせる時間をとる

楽な姿勢で静かな音楽を聞いたりアロマをたいたりすることで、心を落ちつかせる効果があるといわれています。音楽が脳にとってよいことはMRIを使った科学的な実験でも証明されており、快楽ホルモンの「ドーパミン」や幸せホルモンの「セロトニン」など、さまざまな神経伝達物質やホルモンが音楽を聴くことで分泌されるとわかっています。また、アロマの香りは、鼻、肺、皮膚などをとおって脳に送られ、視床下部に直接はたらきかけ、自律神経やホルモンの調子を整えて副交感神経が優位な状態にすることに役立ちます。そのほかにも、ゆっくり深呼吸したり、ストレッチやマッサージ、ヨガなどをおこなったりすることは体の力を抜いてほぐすことができ、身体全体をリラックスさせることに効果があります。特に、寝る前にこれらをおこなうと、睡眠の質を高めることができます。

趣味で気分転換する

趣味のある人は、心の健康を保ちやすいといわれています。なかでも、映画、読書、写真、軽いスポーツなどは心身をリラックスさせる効果があります。しかし、このような趣味をもっていても「SNSに投稿すること」自体が目的になってしまうと逆効果です。SNS投稿は心理的に承認欲求が優位な状態になりがちなので、精神的疲労が大きくなり、メンタルにはよくないといわれています。趣味を持たなければいけないからといって、興味のないものを無理やり趣味にする必要ありませんが、1人で家でゆっくりしたり、友人とおしゃべりしたりするだけでも気分転換になります。とにかく、仕事以外のことに意識を向ける時間を大切にすることがポイントです。

すべきことに優先順位をつける

しなくてはならないことが山積みになっていると焦りが生じ、大きなストレスになることがあります。そのようなときは、いますべきことをとりあえず紙に書きだしてみて、優先順位をつけていくとよいです。そして優先順位の高いことから順番に完了させていくと、1歩ずつ前進していることを実感できます。このような手順をふむことで、焦りの気持ちに押しつぶされることなく、落ち着いて物事に取り組むことができるようになります。

メンタル不調者との面談の仕方

メンタル不調の兆候がみられる従業員がいる場合、まずはその従業員の話を聴くことが大切です。本人が大丈夫というからと放っておくと症状が悪化し、さらに対応が難しくなることがあります。ちなみに話をするときは、小さい会議室など、他に人がいない静かな場所で会話するようにしましょう。こうすることで、他人から話を聞かれる心配がなく、従業員にとって安心した環境で自分自身と向き合うことができます。

場合によっては酒を飲みに誘って、ついでに話を聞こうとすることもあるかもしれません。しかし、仕事場以外で時間をつくって職場の人とコミュニケーションを取らなければならないことを苦痛に感じる人もいるため、このような方法は避けたほうがよいでしょう。とりわけ職場外は人の目がありますし、誰が自分の話を聞いているかわかりません。守秘義務の観点からもできるだけ外部でこのような話をすることは避けるようにしましょう。

本人に話を聴く場合には、間違いを指摘したり解決策をすぐに示そうとしたりするのではなく、まずは言葉に耳を傾け、本人の気持ちを知るように努めましょう。本人が憂うつさや自己嫌悪の気持ち、ひどい疲れなどを感じ、メンタル不調におちいっていることがわかったら、本人にできることや会社にできることを伝えるようにします。とにかく、話を聴く最初の段階では、本人とのラポール(信頼関係)が重要です。ラポールをしっかりと形成させるためには、聞き手が「あなたの話を聴きたい」という姿勢からその気持ちをしっかりと伝え、従業員も「相手に安心して話ができる」と感じてもらえることが大切です。

メンタル不調者へ受診を促す方法

メンタル不調が深刻な状態の従業員には、精神科や心療内科などの専門医の診察を受けるよう、うながします。しかし、なかには「自分は病気ではない」「周囲に心配をかけたくない」などと言って、受診をためらう人は多くいます。このような場合には、受診を強制するようないいかたはなるべく避けつつ、本人に治療の意思をもたせるような対応を心がけましょう。「受診したほうがよい」「あなたは病気だ」などと決めつけるようないいかたをせずに、まずはじっくりと本人の言葉に耳を傾けることが大切です。最初は何も話さない人も、このように定期的に時間を設けて話を聴くと、重い口を開くことは少なくありません。また、話をしたがらない人のなかには、本当に自分自身には問題がないと思っている人もいます。しかし、このように時間を重ねることで、自分の心と向き合うきっかけとなり、心のなかにあるモヤモヤを言葉として表現できるようになります。

本人が強く拒否するような場合には、家族や親しい友人に事情を話し、はたらきかけをお願いすることも有効です。もし会社に産業医がいる場合には、職場の人にかわって家族や友人が産業医の受診をすすめるのもよいでしょう。医者からの助言は、本人自身がメンタルの不調にあるという現状を納得させるきっかけになります。また、本人が、このような他者との話し合いの場で退職の希望を口にしても、メンタルの不調で判断力が鈍っている状態かもしれないので、軽々しく受け入れないようにしましょう。

メンタル不調者に言ってはいけないこと

メンタル不調に陥っている人への言葉がけには細心の注意が大切です。「そんな考え方は間違っているよ」といった、相手の言うことを頭から否定するいいかたや、相手をほかの人と比較する「普通の人はそんなことを気にしないよ」というような言葉がけは、かえって本人の心を閉ざす原因になります。また、「君の言いたいことはもう分かっている」と話をさえぎったり、「気分転換に旅行でも行ってきなさい」「とにかく頑張らないとだめだぞ」などと無理に行動をうながしたり、やみくもに励ましたりすることも逆効果です。こういった話しかたをされた相手は、自分のことをわかってくれないと感じたり、プレッシャーを感じたりするため、始めは多少行動が改善されたとしてもまたすぐに不調に戻ってしまい、本質的な問題解決とはなりません。話を聴く側としては「解決させたい」という一心からアドバイスを先行させがちです。しかし、話を聴く側はあくまでも本人に寄り添い、本人が自分の力で再び立ちあがる力を信じることが重要です。

傾聴の姿勢としては、あくまでもありのままの本人の気持ちを受けとめることがポイントです。本人の弱音や苦しみも全て肯定的に受容し、感情に寄り添うように応答します。また、本人の「沈黙」も大切なメッセージであり、心を整理するなどの大切な役割があります。聴き手によっては、相手との沈黙が怖かったり、ぎこちない雰囲気が落ちつかないという人もいますが、本人の様子をみながら客観的に対応をするようにしましょう。話がつながらないからといって無理に言葉がけをせず、黙ってうなずくなどして、相手とじっくり向き合うことが重要です。

メンタル不調対策は早期発見がカギ

従業員はある日突然メンタル不調に陥るのではなく、事前にさまざまなSOSのサインをだしています。メンタル不調の兆候にいち早く気づくためにも、人事の担当者や上司は、日ごろから従業員とコミュニケーションを密にとることが大切です。労働環境の改善が、快適でストレスの生じにくい人間関係を生み、メンタルの不調を予防することにつながります。

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おかんの給湯室編集部

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