
年々、人材確保が難しくなっており、リテンションマネジメントの観点から納会に力を入れる企業も増えています。
本記事では納会の概要やメリット・開催方法を詳しく載せています。納会の事例も載っていますので参考にしてみてください。
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目次
そもそも納会ってどんな意味の言葉?
納会っていう言葉は聞くけど、本来の言葉の意味が分からない人もいると思います。はじめに、納会はどんな意味の言葉か見てみましょう。
そもそも納会ってどんな意味?
納会とは年末付近に行う会社行事で、労いの意味を込めて開催します。一般的には年に1度行われます。なかでも東証の大納会は、ニュースで取り上げられるため有名です。
ただ、企業によっては年に2回(前期末と後期末)納会を行う場合もあります。さらに、決算期末に納会をする企業もあるため、開催時期は各企業で異なると思って良いでしょう。
忘年会と納会の違いってあるの?
忘年会と納会は似ていますが、開催目的は異なります。忘年会は「仕事のことを忘れて楽しく飲食しましょう」という意味合いが強いため「プライベートの場」に近いです。
納会でもお酒を出す企業は多いですが「仕事の場」という意味合いが強いです。納会は、お酒を飲んで騒ぐ場ではないことを覚えておきましょう。
納会をするメリット
納会は単に楽しむだけのイベントではありません。「ビジネス面」「コミュニケーション面」を意識して開催することが重要です。ここでは、2つの視点を詳しく見てみましょう。
ビジネス面での目的
ビジネス面では「来年度の業績を上げるための視点」とも言い換えられます。ビジネス支視点を意識して行なわれる主なプログラムは下記の通りです。
今年度の活動を振り返る
各従業員に「来年度以降の仕事の進め方」を考えさせる目的で、今年度の活動を振り返る場面を納会に組み込むケースがあります。来年度の目標を目の前で発表させて、各従業員のやる気を出す演出をする企業もあるようです。
成果が出た部署・社員を褒める
納会中に、社内優秀者を表彰する企業も存在します。従業員のモチベーションをアップを狙って行われています。成績トップの従業員に、海外旅行を贈る企業もあるようです。
コミュニケーション面での目的
納会ではコミュニケーションについても力を入れています。コミュニケーション面を意識して行なわれる主なプログラムは下記の通りです。
部署関係なくコミュニケーションをとれる場の提供
納会では、部署外の従業員ともコミュニケーションをとれます。部署ごとに納会を実施する企業もありますが、一般的には全従業員(同じ職場内の従業員)同一日時での開催となっています。部署外の従業員と交流した結果、仕事の効率が上がるケースもあるようです。
レクリエーションで絆を深め合う
納会によってはゲームなどのレクリエーション活動も行われます。団体競技では、お互いに協力し合う環境が形成されやすく絆を深め合う場として役立つケースもあるようです。
仕事中のストレスを解消して楽しんでもらう
溜まっているストレスを発散してもらう意味合いもあります。仕事やプライベートで多くのストレスを溜めている人がいるのも事実。
納会に参加者が楽しめるプログラムを組んで、明るい雰囲気を演出している企業もあります。
納会を開催するメリット
納会を開催するメリットは多いです。この章では、メリットを5つ紹介します。
仕事に対するモチベーションの向上
納会は仕事のモチベーション向上に役立ちます。労いの言葉をかけあったり楽しく飲み食いできたりする場があると、従業員の仕事のモチベーションアップにつながります。
アピールの場になる
普段は仕事が忙しくて会話できない人も、納会であれば自身の想いを伝えることも可能です。納会での会話がきっかけで新たなビジネスの誕生につながる可能性もあります。
さらに、納会で自身をアピールした結果、憧れの部署へ異動できた人もいます。仕事中に自身の想いを伝えられない従業員には絶好の場となるはずです。
従業員と仲良くなれるチャンスがある
納会では仕事中に話しづらいと感じる人と仲良くなれるチャンスもあります。仕事中は不愛想な従業員でも納会になった途端フレンドリーに話す従業員もいます。
仕事中に愛想が悪くなる従業員も仕事中とは違う一面を見せられるため、従業員と仲良くできるチャンスがあるのです。仕事中とは違い、肩の力をやや抜いた状態で人と話せるのも納会の特徴です。
情報共有できる
出張が多くて仕事中に(仕事やプライベートの)情報を共有できないケースもあります。内容によっては口頭でしか伝えられない情報があるのも事実。
ただ、納会中は他業務に追われることが少なく従業員と気軽に話せるため情報共有の場として役立ちます。情報によっては、納会中だからこそ発信できる内容もあるかもしれません。
納会準備~開催までのステップを見てみよう
納会を無計画で行うと失敗する確率が上がります。計画立て・準備が納会成功のコツです。ここでは、納会の準備~開催までの一般的なステップを紹介します。納会を成功させるためのエッセンスも詰まっていますので参考にしてみてください。
納会の概要を決める
はじめに行うのは納会の概要を決めることです。最低でも下記の5つは決めましょう。
日時
納会は勤務時間内に実施することが多く、最終出勤日の昼以降が一般的です。仮に全従業員が休日のときに実施する場合は、納会日を出勤扱いにして代休日を設定するのが一般的です。
会場
お酒を飲んだりおつまみを食べる程度であれば、職場内で行うことは可能です。会場代もかからず安上がりです。職場内に適した会場がない場合は場所を借りる必要があります。貸会議室や貸しホール、個室付きの飲食店など納会で使える場所は多いです。
ただ、立地面を考えて会場を選んでください。駅から遠いとタクシーを使う羽目となり参加者の交通費負担が大きくなる恐れがあります。さらに、お酒を飲んだ後に長距離の歩行がしんどくなるケースもあるため駅から近い場所を選びましょう。
プログラム項目
プログラムの内容や流れを決めるのも大事です。具体例は下記の通りです。
・開会の挨拶
・会長の挨拶
・成績優秀者への表彰
・乾杯の音頭(社長)
・立食懇親会
・ビンゴゲーム
・閉会の挨拶
項目を決めた後に各項目の内容を決めるとスムーズに作業できます。なお、納会で自社の経営者や従業員が挨拶をする場合は前もって依頼をして、スケジュールも抑えておきましょう。
タイムスケジュール
プログラムの内容を決めたら、タイムスケジュールを組むのも忘れないでください。納会全体の時間を決めた後に、各プログラムの時間を決めると良いでしょう。とくに、社外で会場を借りる場合は使用時間が決まっています。
使用時間を過ぎると延長料金が発生します。納会後の片付けもあるため、会場の使用終了時間30分前までには閉会した方が良いでしょう。
予算額
納会の予算額も決めましょう。予算額で使用できる会場やプログラム項目は変わります。ただ前回の納会時と比べて、予算額が減ることもあります。年度始めに納会の予算が発表される場合もあるため、前もって確認しておきましょう。
会場の見学・下見
会場内の広さや設備、納会時のイメージを想像するために大事な作業です。会場の写真や公式サイトの情報だけで場所を選ぶと「思ったより場所が狭い」など、納会日に思わぬアクシデントに見舞われる恐れもあります。従業員のモチベーションが下がる原因になるので慎重に会場を選びましょう。
料理・飲料の発注
食事付きの納会では、料理・飲料の発注を行う必要もあります。飲食店で納会をしないのであればオードブルが一般的です。料理がほぼ残らないように注文すると後片付けもラクです。
さらにビールやジュース・お茶などの発注も忘れないでください。納会日にスーパーで購入する手もありますが在庫があるとは限りません。注文は一部のコンビニエンスストアやスーパー、弁当店などで受け付けています。
ただ納会日前日の発注だと対応してもらうのは難しいため、納会1カ月前の発注をおすすめします。
景品の準備
納会でゲームや表彰式を行う場合は景品の準備もしましょう。話題性や実用性があったりする景品であれば、もらった側も喜ぶかもしれません。なお、景品はおもちゃ店は百貨店などで購入できます。
ただ、自身で購入するのが面倒な場合は、通販サイトで購入するのも1つの手です。商品によっては定価の半値で販売されているケースもあります。イベント用の景品セットを扱う業者もあるので、活用してみてはいかがでしょうか?
社内への通知
納会の内容を全従業員へ通知することも忘れてはなりません。日時や場所(地図付き)、プログラムの内容を伝えましょう。全従業員発信用の共通アドレスを使うと通知もラクです。
ただ、メールの通知だけだと確認漏れが起きる可能性があります。社内に納会の内容が記載してある紙を貼っておけば、納会を忘れる従業員も減るかもしれません。
救護の対応方法
「お酒を飲み過ぎた」「立食形式だったため立ち眩みを起こした」など納会中に従業員が体調不良となるケースもあるため救護の対応方法も確認しましょう。最寄りの病院や症状別の対処方法を事前確認しておくと対処しやすいです。職場で行われる救護講習に参加するのも1つの手です。
企業で行われている納会の事例を見てみよう!
納会の企画内容が思いつかない人もいるかと思います。そこで最後の章では、納会・総会の事例を紹介します。5パターン載せてあるので活用してみてください。
サイバーエージェント社員総会
IT企業のサイバーエージェントでは、全従業員参加の総会が半年に1回あります。2018年4月の総会では社長の挨拶の他、「ベストエンジニアアワード」の名称で優秀社員の表彰も行われました。
大がかりなセットが組まれており、社内優秀者の自己受容感が高まりそうな総会だと感じました。エレガントさを演出したい企業は参考にしてみてください。
ゼロインの社員総会
サービス業のゼロインも全従業員を集めて、半期に1度の総会を行っています。特徴は、若手社員が中心となり総会をつくっていることです。2016年下半期の総会では、管理職や社内優秀者だけではなく、若手リーダーのプレゼンもありました。社員1人1人を大事にしている総会だと感じました。
イシダテクノの納会
システム開発や技術サービスの提供などを行っているイシダテクノの納会は、12月に行われています。2017年に行われた納会では、オードブルの他にお寿司も出たようです。さらに従業員の出し物やビンゴ大会など、場が盛り上がるプログラムも組まれています。エレガントさが少ない代わりに、アットホーム感を感じる和やかな納会です。
ギークス株式会社の納会
IT人材やゲームなどの事業を手掛けているギークスも毎年12月に納会を開催しています。2017年はクリスマスも兼ねて納会が行われました。2017年に起こった出来事を動画放映したり、自社が携わった製品の体験ブースが設けられたりしたそうです。
さらに、大阪・福岡の支店にも納会の様子を流して全社で納会を共有できるようにしました。全社員を1カ所に集めるのが大変な人は、ネット配信で納会を楽しむのも1つの手です。
大切なのは従業員起点の開催
納会を開くと従業員同士の関係性が深まるだけではなく、仕事の効率アップにつながる可能性もあります。上手くいけば業績アップにもつながるかもしれません。
ただ、納会の内容が参加者から不評だとモチベーションは上がりにくいです。会社だけではなく参加者の都合も考えて納会を企画しましょうね!
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