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エンプロイーエクスペリエンスを徹底解説!導入のポイントや注意点を紹介

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エンプロイーエクスペリエンス(employee experience)は、働き方改革にも関連して注目を集めている考え方です。従業員が組織や会社の中で体験することや、満足度を可視化します。従業員の成長を促進し、退職などのリスクの軽減につながります。ここでは、エンプロイーエクスペリエンスの意味やその高め方などを事例も合わせ解説します。この記事を読めば、エンプロイーエクスペリエンスの基本を理解することができます。

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エンプロイーエクスペリエンスとは

エンプロイーエクスペリエンスは、従業員が組織や会社の中で体験する全ての経験を指します。入社から退職まで、そしてその前後の活動も含みます。スキルアップややりがいなどのキャリア形成、部署や組織などの働く環境、従業員の心身の健康や従業員の働きがい向上など、従業員を主体的に捉えた概念です。

少子高齢化やグローバル化の流れの中で、企業は多様な人材が活躍できる場を提供する必要があります。エンプロイーエクスペリエンスは、やりがいなどの動機付けだけではなく、従業員の精神面を含む、従業員と企業がかかわる全ての経験が対象として考えられます。よって、エンプロイーエクスペリエンスを理解し向上させることは、より生産性の高い企業へと発展し、社会的責任を果たすうえでも重要です。

2018年のギャラップ社による従業員エンゲージメント調査の結果では、日本は139カ国中132位と最下位に近く、日本企業の抱える課題が露呈しました。熱気あふれる社員が6%であるのに対し、周囲に不満をまき散らしている無気力社員が24%、やる気のない社員が70%という結果がでました。日本企業は、従業員確保以上に従業員のエンゲージメントを高めることが重要課題となっています。

エンプロイーエクスペリエンスの効果

働き方改革に取り組む企業が増える中、生産性の向上には従業員の満足度が影響することが認知されるようになり、エンプロイーエクスペリエンスが注目されるようになりました。ここでは、エンプロイーエクスペリエンスの効果を説明します。

生産性と離職率の改善につながる

エンプロイーエクスペリエンスがよりよいものになると、生産性向上、離職率の改善につながります。個人のモチベーションが高くなり、高い目標にチャレンジができる環境になります。また、組織が機能することによって労働環境や職場の雰囲気がよくなります。精神衛生面にも配慮が行き届き、長く働ける環境をつくりだします。

従業員のキャリア形成に役立つ

人材の流動化が激しい現在において、優秀な人材の定着は企業にとって重要な課題です。エンプロイーエクスペリエンスの考え方は、従業員のキャリア形成を助けるものです。従業員のキャリアは組織の成長そのものにもつながる重要なものです。エンプロイーエクスペリエンスを向上していくことは、人事やマネジメント職にとって重視すべき課題です。

エンプロイーエクスペリエンスを高めるには

エンプロイーエクスペリエンスを向上させるには、これまでの「従業員を管理する」視点ではなく、「従業員の立場に立って、どのような経験をし、どのように感じるかを考える」視点が重要です。ここでは、エンプロイーエクスペリエンスを高めるためのポイントを説明します。

従業員エンゲージメントを向上させる

入社前は誰しもが会社生活に対して期待が高くエンゲージメントも高い状態です。しかし、大切なのは入社後もモチベーションをキープし、向上させることです。適材適所で人員配置するだけでなく、人事育成やキャリアパスについても気を配る必要があります。定期的にアンケートを実施し、エンゲージメントが高い状態を保つための施策に結び付けるなどの方法があります。

動機付けや不満の要因を見直す

従業員の視点で、動機付けや従業員に不満をもたらす要因などの衛生要因を見直す必要があります。動機付けとして、働きがいやモチベーションアップのための制度設計や組織的な取り組みを見直します。衛生要因としては、健康状態や労働時間、賃金や休暇などを見直します。また、長時間労働やパワハラなどは放置すると精神疾患やコンプライアンスの問題に繋がるリスクもあります。

組織全体で横断的に取り組む

エンプロイーエクスペリエンスの向上は、人事や管理職だけが考えることではなく、組織間、責任者間、従業員間との連携がとれ、組織全体での横断的な取り組みによって効果が発揮されます。一部門だけで施策に取り組むのではなく、社内の組織全体で認識を一致させて取り組んでいく必要があります。

エンプロイーエクスペリエンスの考え方を導入するプロセス

エンプロイーエクスペリエンスの導入を考えるにあたって、まずは、従業員が企業とのあらゆる接点や経験を価値として整理するプロセスを紹介します。

ゴールの設定

まずは対象となる人やタイプごとにゴールを設定します。例えば、若手従業員のエンゲージメントを高めることを目指す、また、今後の事業展開のカギとなるスキルを持つ人のスキルアップを図る、といった目標を設定します。スキルの高い人が指導できる環境をつくることも重要です。

ペルソナ設定とジャーニーマップの作成

ペルソナは、マーケティング用語で、具体的なターゲット像を属性などで明確化したものを示します。対象となるペルソナを複数設定し、ジャーニーマップを作成していきます。企業として現時点で提供できている経験、提供できていない経験を洗い出し整理します。そして、ゴールへたどり着くまでの道筋をまとめます。

エンプロイージャーニーマップの活用方法

エンプロイージャーニーマップには、採用や配属から退職までのフローをまとめます。企業や組織に従業員が求めることはどういうことかを整理し、エンゲージメントの状態を確認します。そこで現状でカバーできていない点を見つけ、エンプロイーエクスペリエンス向上のためのアクションを見つけ出します。ここでは、具体的にどのようにエンプロイーエクスペリエンスを活用できるかを紹介します。

ゴールまでのフローの中にある課題の可視化

ジャーニーマップを作成した段階で、従業員が求めることと提供できていることにギャップがある場合はそのギャップが課題として可視化されます。例えば、入社初期から組織に慣れ、組織の戦力となるまでの期間をオンボーディング期といいます。その大切な時期に、組織に早くなじみたいと思うペルソナの要望に対し、先輩従業員などが相談にのるメンター制度や教育体制は提供されているかどうかを見直します。また、配属時に、キャリアや能力が評価される要望に対し、キャリアパスの見える化や組織のサポート体制はあるのかといった点も振り返ります。ゴールに対して現状にギャップがある場合、それを課題として可視化します。

課題の発見と人事施策の実行

課題を的確に認識するために、面談やアンケートなどを実施してエンゲージメントや心理的状況を把握するのも重要です。そこから人事施策の課題を発見し、改善していきます。

一貫した取り組みによるエンプロイーエクスペリエンスの向上

エンプロイーエクスペリエンスの向上は、場当たり的な対応をすると、マイナスの状態からゼロへ戻すことだけにとどまってしまいます。一貫した取り組みはエンゲージメントが高い状態を維持することに繋がります。また、エンゲージメント向上に関する具体的な施策に取り組みやすくなります。

エンプロイーエクスペリエンスの取り組み事例

ここでは、実際にエンプロイーエクスペリエンスの向上の取り組み、成功している企業の事例を紹介します。組織づくりの参考に役立てることができます。

weekly 1on1|freee株式会社

中小企業の経理や給与管理などのクラウドサービスを開発・運営する会社であるfreeeは、積極的にエンプロイーエクスペリエンスの向上に取り組んています。総務人事部門を「メンバーサクセスチーム」と命名し、付加価値の高い業務にシフトしていくためのチャレンジをしています。中でも、「weekly 1on1」は週に1回30分、上長等との面談をする制度です。個人の働き方やアサインメントを、決まりきったキャリアパスの型にはめるのではなく、上長と一緒に話し合って考えていく時間にしています。

エンプロイーエクスペリエンス部署|Airbnb

民泊のマッチングサイトを運営するAirbnbでは、人事部門の呼称を「エンプロイーエクスペリエンス」としています。従業員の面倒を見る部署としての積極的な姿勢がうかがえます。人事部門は従業員の健康と幸せのために日夜働く部署としています。業務の一例として、最新テクノロジーの活用ができるようツールを導入したり、超一流人材のスカウト、ヘルシーな社員食堂の献立作りも業務の一部です。オフィスで働くこと自体が楽しくなり、周りの同僚ともコミュニケーションをとりやすい環境を作っています。

エンプロイーエクスペリエンスの成功ポイント

エンプロイーエクスペリエントを上手に取り入れ、成功するポイントについて紹介します。

企業目線から従業員目線へ

これまで企業目線でポイントごとに作られていた施策を、従業員目線に転換することが重要です。企業は、企業目線で内容にこだわって施策を作成し、従業員におろしてきました。しかし、従業員の現状を考えて、従業員のあるべき姿や足りないものは何かという視点に立ち、不足している経験を生み出すにはどういった対策が必要かと考えていくことが必要です。そうすることで、施策そのものの効果も高まります。

点から線へ

これまでは、従業員の能力向上のための施策は、個々の「点」として独立して存在していました。社員研修や上司との面談などはあっても、一つひとつの目的が異なったり、業務と切り離して行われたりしているケースも多いでしょう。しかし、効果的に能力を高めモチベーションを向上していくには、各施策を独立したものと考えるのではなく、業務とつながっているものと意識して取り組む方が効果的です。形式にとらわれた研修をするのではなく、例えば、現場で足りないとされている能力を補う研修を行い、上司にもコーチとして参加してもらうなど、「点」から「線」の全体的な繋がりを意識した取り組みを行うと効果的です。

組織横断的な連携で組織全体で取り組む

施策には組織全体で取り組むことが重要です。従業員がさまざまな経験を得る中で成長を促すことができます。特定の部署や分野に特化せず、組織全体として改革していこうという意識が個々のエンプロイーエクスペリエンスの向上に相乗効果を生み出します。人事部門だけで取り組めばよいというものではなく、組織内の部署と連携し、あらゆる場所でエンゲージメントを高める効果的な経験を得る機会を与えるとよいでしょう。部門の壁を越えた全社的な活動が必要です。

従業員エンゲージメントを調査する

実際に従業員にアンケート調査を行い、エンプロイーエクスペリエンスの現状を常に把握していくことも大切です。その結果で課題を見つけることができ、また取り組み途中でもアンケートを随時行い、進捗の確認、取り組みの方向性が正しいか、改善点はないかなどを検討していくことがポイントになります。

エンプロイーエクスペリエンス向上のために人事がやるべきこと

エンプロイーエクスペリエンスの向上を図るための人事の主な役割は、組織的な改善を行うことです。ここでは、人事がやるべきことを説明していきます。

健康経営の推進

従業員の健康状態は、生産性や離職率に直結する重要な問題です。例えば、長時間勤務やパワハラなどの問題があるか調査し把握することが大切です。問題がある場合は速やかに対応します。従業員が心身ともに健康に働ける環境を作ように、さまざまな改革を行います。職場の状況を知るためには、いろいろな部署に出向いたり、無記名アンケートを行って健康的な経営ができているか調査したりすることもできます。

衛生要因の見直し

従業員の不満につながる要因である衛生要因を見直すことで、モチベーションの低下を防ぐことができます。業界や職種などを比較・研究し、労働時間や賃金などの待遇を見直します。また、職場の人間関係や組織の状態を把握することも重要です。有給休暇の取得状況を調べ、従業員がまんべんなく休暇をきちんととっているかを確認するのも大切なポイントです。ストレスを抱えすぎてしまうような職場では、モチベーションを維持・向上していくのは難しいでしょう。

他部署からのチェックでは理解しきれない場合もありますが、アンケートや面談などをこまめに繰り返し、職場の生の声を常に聴き現状を把握していくことが必要です。

オフィス改革の実施

オフィスで働くことがモチベーションアップにつながるよう、オフィス改革のためさまざまな施策を実施することが重要です。例えば、休みが取得しやすい制度を作ったり、育児や介護で職場を離れたり時短で働かなければならない場合に柔軟な働き方を提案したりすることが効果的です。また、社員食堂の設置など、健康面やコミュニケーションの促進につながる制度を設けることも良いでしょう。エンプロイーエクスペリエンスに積極的に取り組む会社では、勤務中にヘルシーな献立の食事を無料で提供するケースも多くなっています。その食堂が社内でのコミュニケーションの場にもなります。オフィスで働くこと自体が楽しくなるような工夫が必要です。

参考:オフィスに惣菜自販機?オフィスおかんの自販機で健康経営・働き方改革を! | おかんの給湯室

エンプロイーエクスペリエンスの最大化で従業員と良好な関係を

従業員と会社のいずれもが良好な関係で幸せを感じることができるには、エンプロイーエクスペリエンスの向上は非常に重要な要因です。働き方が多様になっている中で、エンプロイーエクスペリエンスはますます重視される傾向にあります。他社の成功事例などを参考に、生産性・定着率向上のためにも、エンプロイーエクスペリエンスを最大化する施策に取り組んでいきましょう。

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Writer 執筆者

おかんの給湯室編集部

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