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退職は終わりではない、アルムナイが活きる文化と人脈

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株式会社ニット小澤さんによる、自社のフルリモートで組織運営の知見をまとめた連載【活躍し続けられる組織をつくる】。第12回目の連載は「退職は終わりではない、アルムナイが活きる文化と人脈」です。

人材獲得競争や転職市場も活発になるなか、いかに自社に合った人材を獲得し、その人材を育成していくかは企業の腕の見せ所となっています。今回は、小澤さんが新卒でリクルートに入社し培ったマインド「アルムナイ」についてお届けします。

退職したら終わりではない、そこから何をするかが重要

私は2008年に新卒でリクルートに入社し、営業を10年行ってきました。マネージャーとして、新人からベテランまで、幅広い層のマネジメントに携わってきた経験もあります。

現在は、株式会社ニットで広報をしていますが、社会人としての私の根本にはリクルートで培ってきたマインドがあります。日々Twitterで、リクルート時代の経験や学びを呟くことがあるのですが、その中でも企業の離職者やOB・OGの集まりを意味する「アルムナイ」については多くの反響がありました。

参照)https://twitter.com/mica823/status/1368178172403937281?s=20

労働人口が年々減少していく中、アルムナイは今後の人材不足の中での採用市場における重要な観点だと私は考えています。

アルムナイ研究所の事務局である株式会社ハッカズークが実施した20〜40代の転職経験者を対象に「過去に勤めた企業への再入社の可能性」についての調査によると、再入社は約6割の退職者にとって「ありうる」選択肢だそうです。

企業としては再度自社でスキルを活かしてもらえるような受け入れ態勢を持ち、働き手としても再入社という選択肢を頭に入れておいた方が、お互いに取って良い関係性になるのではないかと思います。

「退職」をどう活かすかは人それぞれ異なると思いますが、他社で前職のスキルを活かす人もいれば、他社に転職したさらにその後に再び元の会社に戻ることで新たな知見やスキルを活かして企業に貢献する方もいると思います。そのような退職後の活躍の仕方が特に特徴的で、上手く世の中へ循環しているのがリクルートではないかと考えています。

今回はリクルートを退職した人の集まりである「アルムナイ」が、どのように特徴的なのかを私の経験を交えながらお伝えしたいと思います。

「退職」ではなく「卒業」と呼ぶリクルート文化の背景

そもそも企業は社員が退職したら、そこでその人とのつながりは終わりで良いのでしょうか。

リクルートでは退職のことを「卒業」と呼び、そして「卒業」を応援する風土があります。
学校の卒業式のように成長し、何かを成し遂げて前に進む人の背中を押すような雰囲気でした。

リクルートの社内報『かもめ』にOB・OG訪問のコーナーがあるのが一つの例です。「卒業生が今何をしているのか」を企業として関心を持ち、現在働いている社員へ「卒業生が頑張っているよ」ということを伝えるツールになっています。

またアルムナイ研究所の事務局である株式会社ハッカズークが別の調査も実施しています。就職を希望している大学生・大学院生を対象に「企業の退職者への関心」についての調査によると、約7割の学生が「元従業員の退職後のキャリア」に関心あるというデータがあります。

その中でも「元従業員の退職後のキャリアが魅力的だと志望度が上がる」学生は半数以上にも上ります。この調査データからも、企業として社員の退職後にも注目していくことは大事だと言えるでしょう。

卒業者が「元リク」と名乗りながら、リクルートのDNAを伝播させていることで、よりリクルートの概念や、そこで得た学びが社会全体に広がり、最終的には社会貢献につながっているのではないかと私は考えています。私自身もリクルートで得た学びを現在務めているニットで大いに活かすことができています。

退職したら終わりではなく、そこから何をするか考え、行動していくことが重要です。

圧倒的当事者意識の醸成が卒業後も続く

他の企業であれば、退職を社員が申し出ると「辞めないでほしい」「不満があれば言ってほしい」など上司や人事が引き留めることが多いと思います。

しかし、リクルートの場合は辞めることに関して寛容です。それは「大志」を持って退職する人に対して、みんなは賞賛とエールを送る、というのが習わしであるためです。

かつては、リクルートを退職後に起業をする人が多かったため、「起業家輩出企業」と言われるほどでした。そのため、40代まで勤める人はすごく稀有な存在で、リクルートの平均年齢は常に20代です。
会社にいてもエネルギッシュな若さを感じることが多く、自分自身も元気にがつがつ働きたいというマインドが常に生まれていました。

そのエネルギッシュさを生み出していたのはリクルートの特徴である「圧倒的当事者意識」だと思います。

入社時から「君はどうしたいの?」と問われ続けるため、自分で思考し、自分で動くことになります。自分でどんどん動かなければいけないので、エネルギッシュでないとリクルートでやり遂げるのは厳しいという側面もあります。

しかし、この考え方は、業務だけでなく、自分がこれからの人生で何をしたいかを考えることにつながっていくのです。その結果、リクルートでの学びを活かして、次のステップへ駆け上がることができます。

人脈を活かし、連鎖をし続ける

私が今勤めているニットに入社したきっかけも、元リクのつながりです。当社の人事である宇治川(現在エルサレム在住)が元リク仲間なのです。私はリクルートを辞めて、中米へ渡り、観光業を営んでいました。一時帰国した際に宇治川とお茶をし、その数日後に、代表の秋沢と出会いました。

HR領域を専門としていた私は、中米へ戻った後、秋沢との会話を思い出して「新しい働き方」という概念を創りたいという気持ちが大きくなった結果、2019年当時、まだ珍しかったフルリモートで事業を推進しているニットへの入社を決めました。その後、私を経由して、何人か元リクつながりの人が入社しています。現在働いている社員の中にはリクルート時代の同期もいます。

このように人脈を活かすことで、退職後もリクルートのつながりを大切にしています。新しい出会いがあると、10人に1人はリクルート出身であるほど、「元リク」が世の中に多く溢れています。

リクルートは採用規模も大きく、毎年多くの新卒・中途社員が入社しています。同時に多くの人が卒業をしており、入れ替わり立ち代わり人の出入りがあり、世の中に人材が循環しているので、人脈が波紋のように広がり連鎖をし続けているのだと私は考えています。

リファラル採用を積極的に企業が受け入れ、一人ひとりが構築してきた人脈を重視することで、その社員への信頼感の構築を図ることができます。また、信頼ある人を招く形での組織運営は企業としても安心感・安定感があると考えています。

面接だけではその人の人となりを完全に理解することはできません。リファラル採用であれば、客観的に見たその人の性格やスキルを組織に反映することができます。

今いる場所から多くのことを学べば、次へ活かせる

今、振り返っても「リクルート」は会社自体もビジネススタイルも人も壮大だったなと感じます。メンバー一人ひとりが、社会的意義のあることをやっているというプライドを持っており、「期待して、信じて、任せる」ことで、圧倒的当事者意識を醸成し、常に熱い感情を持つ人を創りあげている企業だと思います。

卒業した仲間に会うと、みなリクルートで学んだことを、それぞれの現場で活かしていると感じます。今みなさんが働いている場所では辛いことや大変なことも多くあると思います。しかし、そこから学べることは多く、今後の働く上で活かせることもたくさんあると思います。

そこで培ったスキルや学びを今、株式会社ニットの広報で活かしています。私は広報業務が未経験でしたが、周囲を巻き込みながらチャレンジし推進していく力や、メンバーと一緒に作り上げるマネジメント力は、リクルートで培った経験やノウハウが活きているからこそできています。そしてそれは私だけでなく、多くのリクルート出身者が行っていることです。

このリクルート同士のつながりである「アルムナイ」を活かして、今後も多くの人とコミュニケーションを取りながら事業発展に貢献していきたいと思います。

活躍し続けられる組織をつくるシリーズ
Vo.1:企業存続のカギを握るテレワークの未来
Vo.2:オンラインマネジメントで強い組織をつくる方法
Vo.3:オフィスの存在意義
Vo.4:最強のチームを創る!ワークシェアリングの体制構築のポイント
Vo.5:チャットやメールで意識すべきテキストコミュニケーション
Vo.6:「テレワークうつ」のその先にある『サイレントうつ』を未然に防ぐ方法
Vo.7:4月からの新人育成は大丈夫?成長フェーズに応じた目標設定がカギ!
Vo.8:デジタルデトックスとワーケーションで組織に向き合う働き方提案
Vo.9:ワークライフブレンドを実現するオンライン仕事術
Vo.10:オンラインコミュニケーションは必須の時代!会議や雑談をスムーズに行うポイント
Vo.11:選ばれる企業になるために。女性が働きやすい環境とは

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寄稿者 Contributor

株式会社ニット 小澤美佳

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