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働き方改革法案の制度や適用時期は?施行の背景・目的や注意点も解説

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働き方改革法案は、2019年4月から順次施行が始まりました。この法律には努力義務や罰則などの定めもあるため、管理部や総務部などの関連部署の人はもちろん、それ以外の部署の人もポイントを理解しておくことが必要です。そこで、働き方改革法案の概要や三本の柱に関するそれぞれの目的と内容、施行時期、さらには注意点について解説します。

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働き方改革法案の概要と背景

働き方改革法案には多くの内容が盛り込まれています。そのため、最初に基本的な概要を抑えておくことが大切です。また、働き方改革が推し進められることになった背景についても知っておきましょう。ここでは、法案の概要と導入背景について説明します。

働き方改革法案の概要

働き方改革法案は通称です。正式には「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」といいます。法案はいくつかに分かれていますが、働き方改革の実現という目的を同じくする複数の法案を一括して、働き方改革法案と呼ばれているのです。

各法案には、「労働基準法」や「雇用対策法」「労働安全衛生法」といった働き方に関する法律が含まれています。関連する法案をまとめて審議することで、全体として機能するように、複数の法案を同時に改正することが行われたのです。

この法改正によって目指す姿は、働き手がそれぞれの事情に合わせてさまざまな働き方を選べるようにすることです。状況に合わせて働き手が自由に働き方を選びにくい状況になっていたため、法改正によって事態を変えようということが狙いです。

改革法案は、2018年6月に正式に成立し、2018年7月に公布されました。ただし、公布されてもすぐに施行することは難しいため、施行までには一定の期間が設けられています。施行については、2019年4月から順次始まっている状況です。

働き方改革法案の背景

働き方改革法案の内容を理解するにあたっては、法案が作成されて国会で審議され、成立・施行に至った背景を理解しておくことも大切です。働き方改革法案が政府や国会で審議されて成立・施行に至った背景としては、一億総活躍社会を実現させるという現政権の意向があります。

従来は、働く意欲があるにもかかわらず、制度や個人的な事情などを理由にして働くことを断念したり十分働けなかったりすることがある状況でした。その結果、貴重な労働力が十分活かせないというケースが多かったのです。

そういった背景があるなかで、「労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進する」という目的に照準を合わせた取り組みが求められるようになりました。多くの人が各個人の状況に合わせた活躍ができる環境を整備しようという狙いのもと、働き方改革法案が国会審議を通過して実現に至ったのです。具体的には、法改正によって長時間労働の是正や正規雇用と非正規雇用の不公平格差を解消しようということが狙いとなっています。

働き方改革法案三本の柱の特徴・目的や具体的な制度

働き方改革法案には三本の柱があります。それぞれの特徴や目的、さらには具体的な制度内容を理解しておかなければ、これから仕事をするうえでどのように法改正に対応すればよいのか把握できないでしょう。そこで、3本の柱の特徴や目的、具体的な制度内容について紹介します。

第一の柱:働き方改革の総合的かつ継続的な推進

働き方改革における第一の柱は「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」です。この柱の概要は、働き方改革に係る基本的な考え方を明らかにするための基本方針とされています。政策を実現するにあたっては、詳細にわたる具体的な内容を決めていくだけでは方向を見失ってしまう可能性があるでしょう。

多岐に渡る法改正を行うにあたっては、指針となるべき柱が必要です。その役割を果たすのが、この第1の柱になります。国は、この基本方針に基づいて、改革を総合的かつ継続的に推進していくことになるため、働き方改革の根幹となる柱だといえるでしょう。関連法としては、「雇用対策法」の改正が行われています。

「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」の柱では、残業時間上限など具体的な項目への言及はありません。細部に関する内容ではなく、改革の骨食みとなるような内容が記載されていることが特徴です。

たとえば、「能力等を公正に評価され」「当該評価に基づく処遇を受ける」「その職業の安定が図られるように配慮される」といった表現が使われており、評価や待遇、雇用安定といった要素の基本的な考え方が示されていることが第一の柱の内容となっています。

第二の柱:長時間労働の是正や多様で柔軟な働き方の実現等

働き方改革における第二の柱は、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等」です。ここでは、第二の柱の特徴と目的、さらには具体的な制度内容について解説します。

特徴と目的

働き方改革の第二の柱である「長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等」の目的は、働き過ぎを防いでワーク・ライフ・バランスと多様で柔軟な働き方を実現できるようにすることです。長時間労働は、心身の健康を損なうリスクがあるため、避けるべきことだといえるでしょう。また、健康に悪影響があるだけでなく、プライベートのとの両立も困難になってしまうという問題があります。過労を避けるためには、働いている職場の労働環境が改善されることも大切です。

長時間労働を防ぐ仕組みを整えることができれば、プライベートを充実させて仕事との両立もしやすくなります。そのためには、フルタイムという働き方だけでなく、働く時間をある程度自由に選択できる多様で柔軟な働き方ができるようになることが近道だという考え方です。

また、過労を防止することによって健康を守れるようになれば、モチベーションを十分保ちながら意欲的に働くことにもつながります。さらに、自律的で創造的な働き方を希望する人も、自分が望む働き方ができる環境が整えば、より力を発揮できるようになることも期待されています。

具体的な制度

第二の柱では、働き過ぎを防止するための具体的な制度整備が盛り込まれていることが特徴です。目的を実現するための具体的な対策と法改正を視野に入れている点が、第一の柱とは異なっています。主な変更は、労働時間に関するものです。そのため、「労働基準法」や「労働安全衛生法」といった労働時間に関係の深い法律が改正の対象となっています。特に把握しておきたい点は、労働時間の上限に関することです。

労働時間は、原則として月間45時間、年間360時間と定められました。また、年5日の年次有給休暇については、会社に対して取得義務が課されたことも見逃せない改正点です。

さらに、勤務間インターバル制度の普及促進も盛り込まれています。勤務間インターバル制度とは、勤務を終えたあと、一定の時間間隔を確保したうえで、次の勤務を開始するという制度のことです。勤務終了後次の勤務に入る前に、十分な休息や睡眠を確保できるようにする取り組みが期待されています。産業医・産業保健機能の強化も法改正に含まれており、従業員の健康維持への取り組みに対しても目配りがされていることも第二の柱のポイントです。

関連記事:2023年4月の法定割増賃金率の引き上げで何が起こる?中小企業が注意したい給与計算

第三の柱:雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

働き方改革における第三の柱は、「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」です。第三の柱についても、特徴と目的、さらには具体的な制度内容に解説します。

特徴と目的

働き方改革の第三の柱である「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の目的は、同一企業内での正社員・非正規社員の不合理な待遇格差をなくすことです。正社員と非正規社員の間には、賃金や勤務時間、研修受講機会、さらには昇給・昇格などに関する格差が存在しているのが働き方改革法施行前の現状でした。

しかし、同じ仕事をしている人が異なる待遇を受けているのは不合理だといえるでしょう。待遇に格差があれば不満に感じ、意欲的に働くことが難しくなる可能性があります。長期間にわたり格差がある状況で働き続けることになれば、現役時代における収入などに関して大きな差が生じることになってしまいかねないという点も問題です。

同一の企業内で同一の仕事をしている場合は、同じ賃金などの待遇を受けられるようにすることが重要になります。具体的には、どのような雇用形態を選択したとしても、雇用形態に関わらず公平な待遇が実現していくことが重要です。

待遇に納得して働くことができれば、モチベーションも上がります。また、雇用形態を変えたとしても待遇が同じであることが保証されていれば、多様な働き方を実現する後押しにもなるでしょう。第三の柱も、働き方改革における重要なポイントだといえます。

具体的な制度

第三の柱における主な制度内容についての理解も欠かせません。第三の柱では、公平な待遇を確保するために必要となる具体的な制度を複数にわたって整備することが含まれています。大きな変更点としては、「不合理な待遇差を解消するための規定の整備」に関することがあげられます。改正の対象となった法律は、「パートタイム労働法」「労働契約法」「労働者派遣法」です。いずれも、雇用形態とその待遇に深い関係がある法律になります。

これらの法律が改正されたことによって、正規雇用・非正規雇用といった雇用形態を問わず、業務の性質や目的を踏まえた適切な待遇が確保される法的な環境が整いました。その結果、雇用形態の違いだけを理由に待遇に差をつけることはできない環境になったのです。働き方改革の実現のためには、この点も重要な要素になります。

また、そのほかにも、労働者に対する待遇に関する会社の説明義務についても強化されることになりました。労働者側が待遇について理解をする機会が確保されることにつながるでしょう。さらに、行政による履行確保措置と裁判外紛争解決手続についても整備されました。

働き方改革法の適用時期とは

働き方改革法は、2018年6月は国会で成立し、7月には公布されています。しかし、施行時期についてはすべて同じではないため、注意が必要です。特に、人事や総務、管理などの仕事をしている人は、施行時期を正確に把握しておくことも大切になるでしょう。働き方改革法の施行は、2019年4月1日から順次となっています。ただし、改正に対応するための負担などを考慮し、大企業に比べて負担が大きくなる中小企業については適用猶予期間の定めがあると知っておくことが必要です。

たとえば、大企業については2019年4月から「残業時間の上限規制の適用」がスタートします。「原則として月45時間、年360時間」を守る必要が生じるのです。しかし、中小企業に対する適用は、2020年4月1日からということになっています。また、月60時間を超える残業に関しては、大企業は割増賃金率が50%と規定されていますが、中小企業がその割増率に対応しなければならないのは、2023年4月1日からとされています。

さらに、「同一労働同一賃金ガイドライン」の適用は大企業が2020年4月1日ですが、中小企業の適用開始は2021年4月1日からです。自社に関して各法律がいつ適用になるのかを正確に把握して、体制を整えるようにしましょう。

働き方改革法の施行で企業が注意すべきポイント

働き方改革法が施行されれば、各会社はそれに対応することが求められます。働き方改革法案には多数の法改正が含まれており、数多くの制度が同時に改正・導入されました。制度には努力義務項目もありますが、所定の手続きを求めるものや、罰則規定まで定められています。

そのため、しっかりと制度に対応できるように細心の注意を払うことが大切です。たとえば、年次有給休暇は最低でも5日間、会社が従業員に取得させる義務があります。この義務に違反すると30万円の罰金を支払うことになる仕組みです。

また、時間外労働の上限規制に違反してしまった場合も、6カ月以下の懲役または30万円以上の罰金が科される可能性があります。さらに、新設された「高度プロフェッショナル制度」では、対象となる人選に関し、労使委員会を設置して決議のうえ、労働基準監督署に届出を行うといった手続きが必要です。

これ以外にも、所定の手続きを踏んだうえで実行しなければならないことが多数存在しています。しっかりとした対応ができるように、制度の詳細までよく理解したうえで体制を整備するようにしましょう。

関連記事:働き方改革とは?成功事例からみる成功に導くためのポイントを解説

働き方改革法案は生産性向上や働きやすい環境作りのきっかけ

働き方改革は、仕事をしやすい環境を整えてライフ・ワーク・バランスを実現ことが目的であり、三本の柱を中心に多岐に渡る改正が含まれています。また、企業規模によって適用開始時期が異なるため、導入する会社の担当者はしっかり制度を理解して準備することが大切です。法律が求めるように働き方を管理することは当然として、生産性を維持しながら従業員が働きやすい環境を整えることにも意識を向けるようにしましょう。

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