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5分でわかるワーク・ライフ・バリューとは?

近年、「働き方改革」として、仕事と生活のアンバランスを正そうと 「ワーク・ライフ・バランス」が叫ばれてきました。
その結果、労働時間の短縮や働き方の多様性が認められるなど、社会全体で大きな変化の機運が生まれました。
しかしその半面、働きたいと思う人に制約が生まれてしまうなど、企業と個人のニーズにズレが生じるケースも生まれています。

これまで語られきた「働き方改革」は長時間労働の是正が出発点となっています。
その中ので「ワーク・ライフ・バランス」は、単に時間軸における「配分の調整」を意味しました。
しかし、日本全体に「働き方を見直そう」「バランスを正そう」という共通認識ができあがった今、むしろ重要なのは、その先にあるバランスを決める上で何を優先するかという視点です。

そして、その優先度を決定づけるのが「ワーク・ライフ・バリュー」、すなわち仕事と生活に関わる個人の価値観です。

今回は「ワーク・ライフ・バリュー」について、考えてみたいと思います。

「ワーク・ライフ・バリュー」とは?

仕事と生活の調和をとる上で、個人が大切にしたいと考える生活観や家族観などの価値観。
多様な働き方と生き方を選択・実現できるようにするために、把握する必要があるとされる要因です。

仕事と生活のアンバランスを正そうと叫ばれるようになったワーク・ライフ・バランスが時間軸における「配分の調整」なのに対し、ワーク・ライフ・バリューはその「配分を決める要因」を指し、その正しい理解こそが真の意味での働き方改革に繋がります。

労働人口が減少する日本において、企業が人材を確保をする上で必要不可欠な視点です。

多くの企業は社員のモチベーションに着目しがちだが、それだけでは多様な働き方や生き方を選択・実現できることにはならなず、個々のワーク・ライフ・バリューを適切に把握することが求められています。

仕事と生活のアンバランスを正すことを考えた際に、各要員の正しい理解こそが真の意味での働き方改革につながります。
労働人口が減少する日本において、企業が人材を確保をする上で必要不可欠な視点で、ワーク・ライフ・バリューは、大きく働きがいや職場環境など仕事に関わる要因(モチベーター要因)「会社」、子育て、共働き、介護など私生活に関わる要因「家庭」待機児童問題や性別役割分担意識など、個人の外にある要因「社会」承認欲求や自己実現欲求など精神的な要因と、健康などの肉体的要因「個人」の4つに分類されます。

ワーク・ライフ・バリューが必要とされる理由

超高齢化社会の中で、労働人口が減少する中、働き方改革・ワークライフバランス・一億総活躍社会・リモートワーク・働きがい・女性が輝く社会・働きやすさの追求など、働く人、もしくは雇用する企業サイドの考え方が変わっていかなければならないタイミングにきています。

個人の問題

・仕事と家庭の両立
・長時間労働起因の心身の健康問題
・仕事とプライベートの両立
・仕事と介護の両立

組織の問題

・人材獲得競争の激化
・従業員の多様なライフステージ(若年層、子育て層、介護層、高齢層)
・多様な雇用形態(正社員、業務委託、派遣、アルバイト)

社会の問題

・労働力不足の深刻化
・生産性の低下・活力の衰退
・少子化の急速な進行
・地域社会のつながりの希薄化

ワーク・ライフ・バリュー向上させるためのポイント

従業員のワーク・ライフ・バリューを充実させることを考えた際に、アメリカの有名な臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグによる「モチベーター」「ハイジーンファクター」の2つの視点で考える必要があります。

モチベーター

理念への共感や仕事内容へのやりがいなど、。満足度をさらに向上させるために必要とされる要因。

ワーク・ライフ・バリューで言う「仕事」に関連する要因で、仕事のやりがい、成長欲求などがあげられる。

ハイジーンファクター

健康・家庭との両立など生活基盤の安全性や同僚との関係性など、不満足を取り除くための要因。

ワーク・ライフ・バリューの健康や介護、育児、人間関係、など、「会社」「家庭」「個人」「社会」など多くの領域に紐づく要因。

厚生労働省による離職理由についての調査では、モチベーターとハイジーンファクターでその理由を分けると、モチベーターに関連する離職理由が約2割、ハイジーンファクターに関連する理由が約8割の結果になっています。パフォーマンスをあげる「やりがい」はもちろん重要ですが、それだけに偏重せず、 モチベーターとハイジーンファクターの両方に投資が必要だと明らかになっています。

では、このワーク・ライフ・バリューのに関連する全ての要因を満たす必要があるのか?
そうではありません。人によって欲求の順位や、欲求の中で重視する要素が異なるため、どんな従業員比率なのか、何を企業として優先しているのかに応じて変化するものだと考えています。

個々の価値観やその優先度を企業が理解し対策することが重要です。

ワーク・ライフ・バリューを意識している企業

サイボウズ株式会社


サイボウズ株式会社

グループウェア・コラボレーションツールの企画・販売を行なっているIT系企業のサイボウズでは、性別や国籍などとは関係なく、そもそもひとは多様であり誰一人として「100人いたら100通りの働き方」で良いと考え、メンバーそれぞれが望む働き方を実現できるようにしています。

「何かを禁止するということを禁止する」という経営方針を掲げ、ユニークな制度を取り入れています。

●働き方宣言制度

2007年から、ライフステージの変化に合わせて働き方を選択できるようにスタートした人事制度。

育児、介護に限らず、通学や副・複業など個人個人に応じて、勤務時間や場所を決めることができます。一人ひとりが「自身の働き方」を自由に記述するスタイルで宣言し、実行しています。

●ウルトラワーク

社員は通勤の必要がなく、勤務時間の決まりもない自由な働き方が認められています。

個々人が「働き方宣言制度」で宣言した働き方と異なる働き方を“単発で”することをウルトラワークと定義。従来の在宅勤務、時差出勤を含みます。「チーム」「個人」両方の「生産性向上」を目的に実施しています。

●育自分休暇制度

35歳以下で、転職や留学等、環境を変えて自分を成長させるために一時的な復帰前提の退職を認めています。

最長で6年間は復帰が可能です。

株式会社メルカリ

メルカリの実施するmerci boxは「Go Boldにおもいっきり働ける環境をより充実させてていくため」の仕組みや制度をまとめたものです。

●妊活の支援
高額な費用が発生する可能性のある不妊治療を行う場合、治療開始から10年間、所得や年齢の制限なく、その費用を会社が一部負担します。

●病児保育費の支援
子どもが病気になった際、臨時で保育施設に預けたりベビーシッターを利用した場合の費用を支援します。安心して仕事に専念できるよう利用時間の制限なく1時間あたり1,500円を支給します。

●プライベート活動の支援
プライベート支援の一環として、株式会社エウレカが提供する恋愛・婚活マッチングサービス「pairs」の有料プランを、社員は無料で利用できます。

フリマアプリ「メルカリ」を提供する株式会社メルカリは、結婚、出産、育児などの「ライフイベント」を控える社員たちが安心しておもいっきり働けるための制度を充実させよう「merci box」を導入することなったそうです。

merci box コーポレートページリンク

株式会社おかん

仕事と生活と個人の調和を取る上で、個人が大切にしたいと考える価値観を理解し、メンバー個々人の従業員体験をどう向上させるかを考えるEmployee ExperienceチームをR&D部門と位置づけています。See → Plan → Do のサイクルを回すことを重視し、実施した施策・制度は100を超えます(現行の施策・制度は25)。

●すこやかパック

メンタルヘルス・フィジカルヘルス双方に影響がある生活習慣の改善と向上を目的とした制度。

スヤスヤまくら補助 (睡眠改善)・テクテクさんぽ給 (運動改善)・モグモグオフィスおかん(食事改善)・ピカピカ歯磨き支援(予防)によって、心身の健康ともに害してしまうリスク(離職の原因にもなりかねない)のある、睡眠障害・食の乱れ・運動不足による疾病罹患を、安定した生活習慣の実現により予防します。生活習慣改善により、労働損失を軽減し、パフォーマンスの向上にもつなげていきます。