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5分でわかるホラクラシー経営|導入のポイントと実例を紹介

「ホラクラシー」という言葉をご存じでしょうか? ホラクラシーは、ここ数年徐々に注目を集めている企業の組織形態の一種で、「上司や部下が存在しない組織」のことを指す言葉です。従来型の「ヒエラルキー型組織」「官僚型組織」と相反する概念とされており、ホラクラシー型組織の会社がだんだんと増えてきています。

とは言っても、ホラクラシーという概念が生まれてからまだまだ日が浅いこともあり、「ホラクラシーについてよく知っている」という方は、決して多くはありません。そこで、今回は、ホラクラシーについて詳しく解説していきたいと思います。ホラクラシー型組織のメリットやデメリットのほか、実際にホラクラシー経営をおこなっている企業の実例も紹介していきます。

ホラクラシーとは?

ホラクラシー(holacracy)とは新しい企業の組織形態の概念で、「階級や上司・部下が一切存在しない組織体制」のことを指します。語源は「holon」が由来しており、「部分でありながらも全体としての機能を持つ」という意味の言葉です。ホラクラシー組織は「自主管理型モデル」「分散型モデル」とも呼ばれ、チームのメンバーがそれぞれ自律的に行動していくことで成り立ちます。

ホラクラシー型組織は、ブライアン・J・ロバートソン著『HOLACRACY 役職をなくし生産性を上げるまったく新しい組織マネジメント』のなかで提唱されている概念としても有名です。

従来型の組織であれば「本社営業部第1課」というように、一人に対して役職が一つであるとが多いですが、ホラクラシー型組織はそうではありません。目的ごとにチーム(サークルとも呼ばれる)が組まれ、社員にロール(役割)が与えられます。一人が複数のチームに所属することもあり、与えられたロールを全うするよう自立的に行動します。

企業はチームの集合体として成り立ち、それぞれのチームが目標達成のため同時進行的に活動をおこなっていきます。そして、チームが結成と解散を繰り返しながら、成長していきます。

ヒエラルキー型組織との違い

ホラクラシー型組織は、従来型のヒエラルキー型組織の逆の概念を持ちます。そのため、仕事の仕方や意思決定方法など、さまざまな点で異なります。

たとえば、何かを決定するプロセスを例にとってみましょう。ヒエラルキー型組織の場合、部下が上司にお伺いを立てて承認をもらい、さらにその上司がそのまた上の上司から判をもらうといったように、階層構造となっており上司が意思決定がおこないます。このように情報が上へ上へ登っていくことから、ヒエラルキー型組織は「中央集権型」や「階層型」組織と呼ばれます。

一方で、ホラクラシー型組織の場合、まず部長や課長といった役職ではなく「役割」を各メンバーが持ちます。その与えられた役割におけるミッションを遂行するために仕事をします。その際には、あくまで自主的に行動を起こし、自らもしくは、周囲と相談しながら意思決定をしていきます。

ホラクラシー経営のメリット・デメリット

さて、ホラクラシー型の組織にはどういったメリット・デメリットがあるのでしょうか? それぞれ具体的に見ていきましょう。

メリット

スピード感のある意思決定ができる

従来型の組織構造とは違い、チームメンバーがそれぞれ自立的に業務を遂行していきます。

そのため、意思決定スピードが速いのがホラクラシー型組織の特徴です。意思決定が素早くおこなえ、PDCAを回す周期も早くなるため、単位時間当たりの生産性向上が見込めます。

外部環境に対して柔軟に対応できる

企業内では絶えずチームが離合集散し続けるため、状況に応じて組織を柔軟に変化させることができます。もしも、途中でニーズがなくなれば、すぐにチームが解散し臨機応変に対応できます。

たとえば、どこかで震災や災害が起きたとしましょう。その場合、災害支援チームが即座に組まれて、すぐに被災地の支援がおこなわれます。このようにホラクラシー型組織の特性上、外部環境の変化に迅速に対応することができます。

社員の自主性が尊重される

ヒエラルキー型組織では、上司からの指示を受けて作業に当たることが多いですが、ホラクラシー型組織では自主的に社員一人ひとりが考えながら行動します。

そのため、各個人の自主性が尊重され、仕事へのやりがいやモチベーションにつながると考えられています。

デメリット

責任の所在が不明になる

ホラクラシー型組織では上司が存在しないため、もし何かトラブルが生じた場合、「どこに責任があるのか」「誰が責任をとるのか」といったことがはっきりしない場合があります。

そうならないためにも、行動規範やルールを明確にすることが大切です。

全社的戦略の実行が難しくなる

スタートアップ企業のように従業員が少人数であれば社内の情報共有も密におこなわれるため、ホラクラシー型組織がうまく機能しやすい傾向にあります。

しかしながら、社員が何百人、何千人といるような大企業においては、全社的な視点でものごとを見る存在が必要であり、ホラクラシー型組織が適切に機能しない場合も考えられます。ミクロな視点で見れば最適な決定がされているけども、全社的な視点で見た場合にはマイナス方向に進んでしまうといったことが起こりえます。

全体最適がおこなわれない場合がある

ホラクラシー型組織は各個人の裁量にゆだねることを原則としており、基本的に「性善説」の立場にたっています。

社員に自由を与えてしっかりと行動してくれればいいのですが、なかには「サボる社員」や「足を引っ張る社員」がいないとも限りません。

ホラクラシー型組織へのハードル

次にホラクラシー型組織へ移行する際の注意点を確認していきましょう。

組織の存在価値の明確化

ホラクラシー型組織をうまく機能させるためには、「企業として、何を目標とするのか」「チームの目的は何なのか」「各社員がどういったことを目標にして働くのか」といったことを明確にする必要があります。

ホラクラシー型組織では、企業やチームの存在価値をしっかりと社員全員に浸透させることが前提となります。一般に明文化された行動規範が設けられており、社員はそれに従って自ら行動をしていきます。

情報のオープン化促進

ホラクラシー型組織では、基本的に情報はすべてオープンになります。情報のオープン化のためには、ハードとソフトの両面でプラットフォームを構築していくことが大切です。

ハード面で言えば、すべての情報をクラウド上にアップして、皆がすべての情報にアクセスできるような仕組みづくりをおこないます。また、ソフト面では社員一人ひとりの意識を変えていくのと同時に、社外に情報漏えいしないようなマインドセットも必要です。

ヒエラルキー型からホラクラシー型に移行する際には、既得権をいかに解放できるかもカギとなります。研修などをおこなって、旧型組織の権力構造が復帰しにくくなるような取り組みも必要となります。

評価体系の整備

従来の組織では上司が部下を評価しますが、ホラクラシー型組織の場合は違います。社員が給料を自分で決めたり、話し合って決めたりするところが多く、各人の給料も基本的には公開されています。

「会議をおこなっても、活発な議論がおこなわれない」という会社は決して少なくありませんが、それではホラクラシー型組織は成り立ちません。自分たちで自分たちを評価するためには、時には同僚に厳しいことも言わなければならないため、議論できる風土づくりも大切です。

ピープルマネジメントの機能

ピープルマネジメントとは従業員の意欲を高めたり、それぞれの強みを発揮させたりするためのマネジメント手法です。ヒエラルキー型組織では、上司が部下の特性や長所を考慮して、それを生かすような組織を組み立てていきます。

一方、ホラクラシー型組織では上下がないため、それぞれの強みが自動的に生かせるような組織が形成されるとされています。そのためには、社員同士がコミュニケーションを密にとって、互いに成長していく仕組みづくりが重要となります。

企業事例

ホラクラシー型組織を取り入れている企業の実例を紹介します。海外企業と日本企業をそれぞれ取り上げたいと思います。

ザッポスドットコム(アメリカ)


ホラクラシー型組織として世界的に最も有名なのが、アメリカの靴のネット通販会社「ザッポス」。

2014年からホラクラシー型組織に移行しています。ホラクラシー型組織に移行する際に、全社員の18%に当たる従業員が退職をしたことでも知られています(組織変更を理由に退職したのは6%)。

ザッポスでは以下の10個のコア・バリューが掲げられており、これに基づいて各社員が自発的に仕事を進めています。

【従業員数】
約1500人

【特徴】

  • 社員の行動規範である「コア・バリュー」に基づき、各人が行動する
  • 社内通貨の導入
  • 従業員同士でボーナスを送り合う「ピアボーナス」制度(いい行動をした社員に社内通貨を送る仕組み)

【URL】
https://www.zappos.com/

モーニングスター(アメリカ)


アメリカのカリフォルニアに本社を置く「モーニングスター」は世界最大のトマト加工業者です。

上司が一切おらず、肩書・昇進・昇格という概念も持たないため、モーニングスターもホラクラシー的組織と言えます。過去20年間において売上・利益ともに2桁成長を続けており、アメリカ国内でも稀有な存在となっています。

【従業員数】
約400人

【特徴】

  • セルフマネジメントを掲げ、「話し合い」と「情報共有」を重視している
  • 同僚と話し合って、各人が持つ責任や仕事を決定していく
  • 社員全員に決済の権限が与えられる
  • 給料は同僚の判断によって決定される
  • 財務・経理情報はすべて公開されている

【URL】
http://morningstarco.com/index.cgi

ダイヤモンドメディア株式会社

日本において最も早くにホラクラシー型組織へ移行したのがダイヤモンドメディア株式会社です。

この企業は、「不動産業界における健全なマーケットの育成」をテーマに仲介業者や不動産オーナー向けサービスを提供しているベンチャー企業です。

2008年に会社創設した時からホラクラシー型の組織体制をとっています。「人を管理する」という概念を一切排して、個人の裁量で決められる範囲がとても広いのが特徴です。

【従業員数】
30人(2018年11月現在)

【特徴】

  • 給料は話し合いで決定する(お金の使い方会議がおこなわれる)
  • 会社の情報をすべてオープンにする
  • 肩書は自由で、自分で決定できる
  • 社長役員は選挙で任命
  • 働く場所・時間・休みは自主裁量

【URL】
https://www.diamondmedia.co.jp/culture/

株式会社おかん


事業所向けのぷち社食サービスを提供する株式会社おかんは、2018年5月にホラクラシー型組織に移行した企業です。

事業拡大や従業員増加にともない、意思決定スピードが低下してきたことをきっかけに、従来型組織からホラクラシーに組織変更がおこなわれました。

【従業員数】
50人(2018年11月現在)

【特徴】

  • ホラクラシーへの移行をするに当たり、1カ月間にわたる全社会議を実施
  • さまざまなプロセスを経たのち、従業員全員が納得して体制変更がなされた
  • CEO直下に各チームを置き、チームごとに意思決定をおこなえる体制が採用されている

【URL】

「組織成長のためにピラミッド型やめる?」− おかんがフラットな組織体制に変えたワケ

株式会社アトラエ

株式会社アトラエは、求人メディア「Green」やビジネスマッチングアプリ「yenta」などを運営している企業です。2016年には東証マザーズで上場も果たすなど、成長期真っただなかの会社です。

フラットな組織体制が組まれており、肩書は一般社員と役員のみ。出勤時間も服装も自由で、社員が働きやすい環境整備にも力を入れています。

【従業員数】
55人(2018年11月時点)

【特徴】

  • 毎週月曜日に全社員が参加する「朝会」がおこなわれる
  • 評価は自分が選出した5人によりおこなわれる
  • 360度評価にくわえて、アルゴリズムを導入して評価の公平性を保つ仕組みが構築されている
  • 入社のための面接を5回おこない、自主性の高い人材を採用するよう努めている

【URL】
https://atrae.co.jp/about.html

まとめ

ホラクラシーの説明を聞いて、「実現できればいいけど、本当にうまくいくの?」と疑問を持つ方がほとんどかもしれません。経営学者の間でもまだ議論が分かれており、まだまだ発展途上の段階です。

しかしながら、実際にホラクラシー経営をおこなって業績を上げている会社があるのも事実です。決して夢物語ではなく、うまく運用することができれば飛躍的な成長につながると言えるでしょう。

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