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5分でわかる就活ルール廃止|ルール廃止で何がかわる?

先日、経団連の中西宏明会長が記者会見で就職活動ルールを廃止するとの意向を表明したことは、記憶にあるかたも多いと思います。少子化に伴い企業の人材獲得競争が激化し、売り手市場と言われる昨今、就活ルールが廃止されることにより企業側も意識改革や人材採用システムも変革の時代を迎えています。

今回は、就活ルール廃止の実態について理解を深めるとともに、企業に求められる対応や意識したいポイントを見ていきたいと思います。

波紋を呼んだ!?就活ルール廃止の真意

そもそも今回廃止が表明された就活ルール、経団連によって企業の採用活動に対し決められていたルールで企業説明会や採用面接の解禁日のほか、内定日が定められていました。

ルールといっても守らなくても特に罰則はなく、自主的に足並みを揃えましょうね、というもので、昨今では人材獲得が困難となってきている一方で、会員企業でも早期のインターンなどの実施で良い人材の発掘を行ったり、IT企業や外資系の企業などで非会員の企業は特にルールに縛られずに採用活動を行っています。会員企業からはルールの見直しが求められていました。

そんな中、2018年9月3日に記者会見で発表された現状の就活ルールの廃止。実際には2021年卒の現在の大学2年生からの適用となります。

実はこの発表、寝耳に水などと、産業界から波紋を呼びました。
実際のところどんな発表だったのか、記者会見の内容を引用してその本意を紐解いていきたいと思います。

経団連が採用選考に関する指針を定め、日程の采配をしていることには違和感を覚える。また、現在の新卒一括採用についても問題意識を持っている。ネットの利用で、一人の学生が何十社という数の企業に応募できるようになった。企業が人材をどう採用し、どう育成していくかということは極めて大事なことであるが、終身雇用、新卒一括採用をはじめとするこれまでのやり方では成り立たなくなっていると感じている。各社の状況に応じた方法があるはずであり、企業ごとに違いがあってしかるべきだろう。優秀な人材をいかに採用するかは企業にとっての死活問題である。

今後の採用選考に関する指針のあり方については、こうした私の問題意識も踏まえて、経団連で議論することになる。日程のみを議論するのではなく、採用選考活動のあり方から議論したい。その際、就職活動の現状について、学生がどう感じているか、真摯に耳を傾けることも当然だ。ー(経団連 定例記者会見における中西会長発言要旨より

要するに、「就活ルール廃止」という報道が驚きとともに非常に印象深く、これまでの就活ルールの全てが廃止されるのか?という波紋を呼んでしまったようですが、実際のところは働き方が多様化している昨今において、これまでのように日程による采配を行うのではなく採用選考活動のあり方から議論する必要があるという、今一度考え直そうよ、という発表だったということができそうです。

就活ルール廃止に賛否両論?学生の反応

就活ルールの廃止にせよ見直しにせよ、一番その煽りを受けるのは当事者である学生たちです。その学生たちは実際に、どう思っているのでしょうか。

「パソナ総合研究所」が2020年3月に卒業予定の大学生・大学院生を対象に行った『就職活動のあり方に関する学生意識調査』では就活ルールの廃止に賛成の人が5割、反対の人は4割と賛否が大きく分かれる結果となりました。

それぞれの理由は、賛成の人で「自分のペースで企業選びができるから」が最も多く、反対の人では「学生生活全体のスケジュールが立てづらくなる」が最も多かったとのこと。

就職活動のスケジュールが自由に決められるとしたら、いつから開始するのが理想か?といった質問には、「3年生の8月(夏休み)」が22.3%で一番多く、ついで「3年生の12月(冬休み)」の17.0%となり多くの学生は自分のペースで就活ができるとしても大学3年生のうちには開始したいという思いがあるようです。

早めに自分のペースで開始しながら自分にあった企業を見極めたり、早期に内定を獲得して安心したいのかもしれません。

何が変わるか?求められる企業の対応

記事の前半部分で就活ルール廃止の実態をご紹介しましたが、そもそもこの発表はルールとして日程を設定して企業が足並みを揃えてせーので採用活動を開始することが、外資系やIT企業のスピード感などの影響を受け、日本企業の経営のあり方や働き方の多様化が進んできている現代に則さないのではないかという問題提起を孕んでいることがわかりました。

その中で、各企業の採用活動は今後どのような変化をしていくべきなのでしょうか?予測を含めてご紹介します。

①自社にとって良い採用活動とは?採用システムの見直し

これまで新卒者向けに一括採用を行ってきた企業は、就活ルールが廃止されることによっていつ採用活動をはじめてもいいよ、という状態になります。

就活生の就活ルールが廃止されることに反対の意見として「学生生活全体のスケジュールが立てづらくなる」という声をご紹介しましたが、それは企業の採用担当にとっても同じこと。

採用時期がある程度決まっていたこれまでであればそこに合わせてリソースの配分を行うことができました。ルールの廃止に伴い、一年中採用活動を行える状態というのは企業にとってみれば常に良い人材の獲得に向けて動き続けなければならず、これまでと同じやり方をしながら期間を通年に伸ばせば高コストになることは目見えてしまいます。

企業の採用担当者にとって一番大切なことは自社の成長に貢献できる良い人材を獲得すること。単に時期の設定がなくなったからといって期間を通年にしてこれまでと同じやり方をするのではなく、本来の目的を達成するために、今の時代にあったやり方とは何か、自社の業種や欲しい職種柄、どんな採用システム、採用活動が望ましいのか、今一度見直す必要があるのではないでしょうか。

②学業に配慮した採用スケジュールの設定

当たり前のことですが、学生の本分は学業です。経団連が指針となる採用活動の時期を設定しなくなるとはいえ、良い人材にきちんと学生本来の目的である学業を果たした上で入社してほしいと考えるのであればやはり学業に配慮した採用スケジュールの設定は欠かせないでしょう。

これまでも日本の一括採用の現状は海外のそれに比べ、学生が自ら学ぶ機会や自分のやりたいことと向き合える時間を奪うのではないかという議論がことあるごとにされてきました。

学生側の意識の問題もありますが、企業側の採用システムやスケジュールの設定が学生側に与える影響も大きいでしょう。この機会に、自ら考えしっかりと自分と向き合うことのできた学生を採用できる文化が醸成されると良いですね。

③インターンシップの受け入れ

これはマストではないかもしれませんが、①の自社にとっての良い採用活動の検討を重ねた結果、入社を検討している学生とその企業のカルチャーフィットや、就いた触手が思っていたのと違ったことでの早期離職を避けるための採用活動の一つとして、インターンシップ制度があります。

IT企業などを中心にすでに導入している企業も多くありますが、就職活動の早期化に伴い早くから良い人材と出会えるという利点もあるため、就活ルールの廃止にあたりまだ導入していない企業では導入を検討しても良いでしょう。

就活ルール廃止で企業が意識したいポイント

就活ルール廃止で、採用活動がいつでも行えるようになることで、企業が学生と触れ合える期間は限定的なものではなくなります。

一部の企業ではこれまでに比べ採用活動そのものの期間が長期化する場合もあるかもしれませんし、表向きは採用活動ではなくても実質的に学生とのタッチポイントを増やすことになるインターンシップを導入する企業も増えることでしょう。それによって企業は外面的なブランドだけではなく内面も常に学生の目に晒されることになります。

そのため、企業はその企業で働くことで従業員にとってどんなメリットや体験、価値を生み出せるか(=エンプロイーエクスペリエンス)ということが重要となります。

動機付け要因の充実

モチベーション理論を提唱したフレデリック・ハーズバーグは、人は働く上で、仕事内容や達成感、承認、責任、昇進、成長の可能性などの要因が十分あるときにモチベーションが高まるとしています。そのため、これらを動機付け要因(または満足要因)と呼び、従業員に積極的な動機付けを行い、やる気を出してもらうための具体策としては以下のような要素を充実させる必要があります。

①達成感を感じられる仕組みづくり

高度経済成長期、日本企業では非常に忠誠心の高い従業員が多く働いていました。その後、成果主義が台頭した時代もありましたが、社会の成熟度の高まりとともに金銭的な動機付けはあまりうまく機能しなくなりました。現代では、社会的な意義や職務上のやりがいが働くことのモチベーションとして機能するケースが多く見られます。

to Cビジネスであれば、お客様と直接接しない部署であっても、日頃の業務がいかにお客様の満足度に繋がっているかを感じられるようなフィードバックや、to Bビジネスであっても今やっていることが社会のどんな課題を解決しているのかをいつも感じられる仕組み作りはエンプロイーエクスペリエンスを大きく高めるでしょう。

②納得感のある評価制度

どんなサービスや商品を買うときも情報はオープンに、会計は明朗に、というのが当たり前になっている昨今、人事や評価制度も明朗であった方がよりモチベーションも上がりやすいでしょう。

また、システム的な制度の明朗化も必要である一方で評価のフィードバックを丁寧に行い評価者が評価者として信頼を得ていることはもちろんですが、従業員としっかりとコミュニケーションを取ることもまた重要です。

③明確なキャリアプラン

ある程度の大きい企業になると人事により数年に一度は所属が変わるといったようなことも多いと思います。しかし、企業の都合ばかりで各部署を転々とさせらるのでは…といったような不安が過ぎるようでは終身雇用が一般的でなくなった現代において、その企業で働きたいと思う積極的な動機付けは難しいでしょう。そのため、学生にはこの企業に入ることで何が得られるのか、ゆくゆくどんなキャリアプランが描けるのか、明確になると良いでしょう。

また、現代の学生は将来設計を考えるとき、女性だけでなく男性も家庭生活に積極的な姿勢が当たり前となっているため、結婚、育児などのライフステージの変化も含めてどのようなキャリア形成ができるか、は重要なポイントとなるでしょう。

衛生要因の充実

動機付け要因に対し、会社方針や職場環境、給与、対人関係など要因が不十分なときに、人は不満足と感じることを衛生要因(または不満足要因)と言います。

これらは動機付け要因と異なり、十分だったからといって満足するかという訳ではないのですが、十分で当たり前と思われやすい部分だけに欠落すると早期離職に繋がりやすく、長期的な目で見たときに企業の負担が大きく膨らみやすいポイントです。

①企業方針の明確化

企業としてなんの目的で事業を行なっているのかが明確でないと不満足を引き起こしやすい要因となります。

当たり前のことといえば当たり前なのですが、分業の進んだ大手企業でお客様から遠い部署であったり、まだ入社したばかりで業務を俯瞰して見ることをしづらい立場だったりすると目的を見失いやすいものです。

折に触れ企業として明確に方針を示していくだけでなく、中間管理職者を通じてもきちんと伝達できるような仕組みづくりが重要です。

②働く上での安全性の確保

単に作業環境や労働条件が劣悪な環境で働き続けることは、搾取されている感が強くなりモチベーションの低下を招くだけでなくメンタルヘルス的にも決して喜ばしいことではありません。

就職前から企業の内面が学生の目に触れやすい時代だからこそ、採用時だけ取り繕っても意味はありません。就職してくる学生に対してだけでなく、従業員全体にとって気持ちよく安心して働ける環境であることが重要です。

③信頼できる上司

衛生要因の一つとして「企業方針の明確化」をご紹介しましたが、それを末端の従業員まで伝えていくのはその上司となる人たちです。

また、動機付け要因で重要となる「納得感のある評価」も、評価をするのはその上司たち。“上司”である以上、信頼できる人であってほしいと思うのは当たり前ですよね。企業方針と上司の指示がちぐはぐであったり、上司が部下を選り好みし評価においても不公平感が出てしまうようでは信頼を得られるわけがありません。

上司も人間である以上、尊敬できる完璧な人となるのは難しいですが、部下にとってみれば「信頼できる上司」は動機付け要因ではなくいて当たり前という衛生要因であること、肝に銘じましょう。

また、単に年功序列などではなく、そういった信頼に足る人物を役付きにできる仕組みも重要ですね。

すでに自由な採用活動を行なっている企業事例

経団連に加入していないベンチャー企業や外資系企業などでは、これまで経団連の設定してきた就活ルールに乗っ取ったスケジュールとは関係なく採用活動を実施している企業があります。

就活ルールの廃止にあたり、企業に求められる対応や企業が意識したいポイントをご紹介しましたが、ここではすでに就活ルールとは関係なく採用活動を行なっている企業からも今後の採用活動のヒントをご紹介します。

株式会社ガイアックス

経団連の発表を受け、経団連にもともと加入しておらず独自に行なってきた採用活動のデータを一挙公開して話題を呼んだガイアックス。

新卒採用を新卒だけでなく採用時に30歳までの学歴不問とするポテンシャル採用という枠に広げ、通年で定期的に行なっています。

URL: https://www.gaiax.co.jp/careers/graduates/

ユナイテッド株式会社

「ひとりひとりユニークに、ユナイテッド。」という採用テーマのもと、独自の採用活動を展開しているユナイテッド株式会社。

採用活動を会社説明会から面接までをたった一日で完結する「一日完結採用」を行なっています。これなら移動や宿泊にかかる就活費や、テストや卒論などの学業への影響も最小限に抑えられますね。

URL: https://united.jp/recruit/about/culture/17110701/

株式会社リクルート

日本の就職活動を牽引してきたリクルート。

30歳以下であれば誰でも新卒採用に応募可能としたり、365日通年エントリー、大学1年生から参加可能なインターンを行うなど、様々な新しい採用活動にチャレンジしています。

URL: https://www.recruit-jinji.jp/recruit/

まとめ

いかがでしたか?

企業にとって、採用活動は企業のエンジンを作るための最も重要な活動といっても良いでしょう。
売り手市場の昨今、経団連が設定する就活ルールが変更になるたび、企業担当者は戦術変更が求められ右往左往しがちかもしれません。

しかし、学生にその企業の価値や魅力を存分に感じてもらいお互いにフィットした環境で仕事ができるために重要なのは、ルールによって煽りを受ける戦術よりもむしろ企業としての戦略なのではないでしょうか。

就活ルールの廃止を機会に今一度、自社にとって必要な人材とはどんな人材か、その人材が働きたいと思う、働きやすいと思う環境とは何かを見直し、戦略を立て直してみてはいかがでしょうか。

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