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5分でわかるリフレッシュ休暇|リフレッシュ休暇のメリットや導入の際の注意点とは?

有効求人倍率はここ数年高止まりしており、企業にとっては人材確保が難しい環境が続いています。そのため、各企業は働き方改革やダイバーシティの取り組みなどをおこなって、従業員が働きやすい環境づくりに力を入れ始めています。

その取り組みの一つとして、有給休暇とは別にリフレッシュ休暇制度を導入する企業が増えています。リフレッシュ休暇とは、従業員が心身をリフレッシュすることを目的とする休暇制度です。厚生労働省もリフレッシュ休暇をはじめとする「特別休暇の導入」を推奨しています。

この記事では、リフレッシュ休暇を導入するメリットや導入の際の注意点などを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

リフレッシュ休暇とは?

まずは「リフレッシュ休暇」の辞書的な意味を確認してみましょう。デジタル大辞泉では、以下のように書かれています。

“企業が社員に心身ともにリフレッシュしてもらうという意味で、年齢や勤続年数に応じて特別に与える長期休暇。”

ここでは「長期休暇」と説明がありますが、細かい規定や定義は会社ごとに異なります。実際には、複数日の休暇だけでなく「1日でも取得できる」リフレッシュ休暇を導入している企業も少なくありません。そのため本記事では休める日数に関わらず、従業員のリフレッシュを目的とした休暇を「リフレッシュ休暇」として扱っていきたいと思います。

休暇には「法定休暇」と「法定外休暇」がある

リフレッシュ休暇を知る上で、企業における休暇の種類について理解しておきましょう。

休暇は、大きく「法定休暇」と「法定外休暇」に分けられます。法廷休暇とは有給休暇に代表されるものに対して、それ以外の企業が独自に設定する休暇を法定外休暇と呼びます。この法定外休暇は一般に特別休暇とも呼ばれ、リフレッシュ休暇はここに含まれます。

この点については、次章で詳しく説明していきます。

特別休暇(法定外休暇)と有給休暇との違い

特別休暇と有給休暇にはどのような違いがあるのでしょうか? 「具体的に何が違うのか」を見ていきましょう。

法定休暇と法定外休暇の定義

それぞれの違いを以下の表にまとめています。基本的な違いは「法律で定められているか否か」という点です。

このほかの特別休暇としては、「ボランティア休暇」「裁判員休暇」「犯罪被害者の被害回復のための休暇制度」「ドナー休暇」など、さまざまです。

多様化する従業員のニーズに合わせるかたちで、各企業がさまざまな休暇制度を用意しています。

リフレッシュ休暇は有給? 無給?

上記の表中では、有給休暇のみ休暇中の給与支払義務が科せられています。そのほかの休暇については、有給にするのか、無給にするのかは企業側と労働者側の取り決めの中で自由に定めてもいいことになっています。

こちらの記事もチェック→5分でわかる有給休暇義務化の5日取得|いつから?どうかわるの?

したがって、リフレッシュ休暇を導入する際には有給・無給のどちらかを選択することが可能です。ただ、2014年におこなわれた意識調査では、リフレッシュ休暇を導入している企業のうち92.2%が有給として導入しています。

有給扱いにすることで、休暇取得のためのインセンティブがはたらき利用率アップにつながります。リフレッシュ休暇は「従業員をねぎらう」という意味合いを持っている制度なので、従業員にとって不利なものにならないよう企業側が配慮しているとも言えます。

参考:厚生労働省「特に配慮を必要とする労働者に対する休暇制度に関する意識調査」

リフレッシュ休暇導入の3つのメリット

リフレッシュ休暇を上手に導入することで、従業員・会社の双方にメリットが得られます。ここではどういったメリットがあるのかを一つひとつ見ていきましょう。

仕事の能率とモチベーションが向上する

休みを取ることで、従業員は心身ともにリフレッシュすることができます。休暇を利用してどこかへ旅行に行ったり、家族と一緒に過ごしたりすることで、「また、仕事を頑張ろう」というモチベーションにつながります。

夏休みやゴールデンウイークは、どこに行っても混雑しがちです。しかし、リフレッシュ休暇は各自が好きな時に取得できるので、どこかへ遊びに行く際に比較的空いているも従業員にとってはうれしいポイントです。

企業理念の普及

リフレッシュ休暇は、会社からのメッセージを従業員に伝える手段でもあります。たとえば、「家族を大切にしてほしい」「仕事以外の自己啓発に取り組んでほしい」「メンタル面のセルフケアをしてほしい」など、リフレッシュ休暇の目的を明確にすることでそういった会社側の思いを伝えることができます。

メンタルヘルス対策にもなる

「過労死」「長時間労働」が社会問題になっている日本において、リフレッシュ休暇が果たす役割は決して少なくありません。休暇制度を導入することで、従業員のメンタルヘルス対策にもなり、休職・離職を減らすことにもつながります。

リフレッシュ休暇の導入の注意点

リフレッシュ休暇は、ただ導入すればいいというわけではありません。

有用な制度にするため、社内風土を考慮し、適切な規定を設ける必要があります。次では、導入の際の注意点を見ていきます。

形骸化しない制度にする

「リフレッシュ休暇を導入したはいいものの、利用する従業員がほとんどいない」となっては身も蓋もありません。そうならないためにも、従業員が利用やすい制度づくりに取り組むことが不可欠です。その一つの方法としては「取得の義務化」をすることです。

「休暇をとってもいい」というニュアンスでは、どうしても休みづらいのが現実です。「休暇を取らないといけない」となれば、休みを取りやすく利用率が格段に上がると考えられます。

取得条件を明確にする

取得のための条件や規定を明確にすることも大切です。リフレッシュ休暇はあくまで、「体と心を休める」という目的でなくてはいけません。

退職の際に有給と合わせてリフレッシュ休暇を消化するのを禁止したり、休みをとっても家で仕事をすることのないようパソコンの持ち帰りを禁止したりすることも、時には必要です。

上司から積極的に取得させる

ここで挙げる注意点の中では、これが一番のポイントかもしれません。リフレッシュ休暇を導入しても、「上司や同僚に気をつかってしまい休みづらい」という雰囲気は必ずあるものです。利用を促すためにも、上司から積極的に休むよう会社側から啓発するようにしましょう。

前述の厚生労働省がおこなった企業意識調査では、導入企業の約3割が「職場の雰囲気、上司・同僚の理解」が特別休暇取得推進のために必要であると回答しています。

休暇中の業務引継ぎをしっかりとおこなう

休暇中の業務をスムーズに引き継げる環境整備も利用率を上げるためには大切です。

必要であれば、業務のシステム化、引継ぎのマニュアル化を同時に進めていくことも検討しましょう。できる限り業務を代替可能な状態にして、休みやすい環境整備をおこないましょう。

リフレッシュ休暇を導入している企業 5社

リフレッシュ休暇と一口に言っても、その制度内容や目的は導入企業によってさまざまです。

ここではいくつかの導入事例を紹介します。これらを参考にしながら、自社の風土、抱えている課題に合わせて、制度構築をしていくことが大切です。

スーパーリフレッシュ休暇|株式会社ジャパネットホールディングス

通販事業で有名なジャパネットでは、2015年から働き方改革に取り組みさまざまな制度が設けられています。

以前から9日間連続した休暇が取れるリフレッシュ休暇がありましたが、それを拡大するかたちで2018年からはさらに16連休が取れる「スーパーリフレッシュ休暇」が導入されています。まだ実施されてから間もないため利用率などのデータはありませんが、国内企業でもかなり長期のリフレッシュ休暇といえます。

・従業員数:2,378名(2018年4月時点)
・日数:連続した10日間(公休日と合わせて最大16連休)
URL:https://corporate.japanet.co.jp/workstylereform/

ASKULサンクスホリデー|アスクル株式会社

2015年に「ダイバーシティ宣言」をおこない、働きやすい職場づくりに取り組んでいるアスクル株式会社。2016年4月からは特別休暇制度「ASKULサンクスホリデー」が導入されています。

これは勤続5年ごとに付与される休暇で、勤続5年で5日間、勤続10年目で10日間が与えられます。制度の利用を促すため、社内イントラネットを活用した従業員が利用しやすい工夫もされています。

・従業員数:636名(2016年5月現在)
・有休消化率:71.4%
・条件:5年ごとに休暇を付与
・日数:5年目の節目(勤続5年、15年…)には5日間、10年目の節目(勤続10年、20年…)には10日間
URL:https://www.askul.co.jp/csr/social/work.html#work12

リフレッシュ休暇制度|株式会社山田養蜂場

山田養蜂場は主に、ミツバチの飼育やハチミツの販売をおこなっている会社です。

リフレッシュ休暇については10年以上も前から導入されており、勤続年数に応じて休める日数が異なります。会社側からも休暇取得を積極的に推奨しており、有給消化率も高く従業員がしっかりと休めるよう取り組まれています。

・従業員数:1,558名(2017年6月現在)
・有休消化率:70%
・条件:勤続年数に応じて取得可能(10年目・20年目・30年目)
・日数:勤続10年目で3日間、20年目で5日間、30年目で10日間
・そのほかの特別休暇:ボランティア休暇
URL:http://recruit.3838.com/index.html

最長1年間のリフレッシュ休暇|アルス株式会社

コンピュータソフトウェアの設計・開発をおこなうアルス株式会社は、「1カ月の夏休みと2週間の冬休みをとれる会社」ということを掲げ、社員にやさしい労働環境の整備に力を入れています。

勤続10年のリフレッシュ休暇では、なんと最長1年もの休暇をとることができます。無給ではあるものの、これまでにこの制度を利用して「ワーキングホリデーに参加して、海外での仕事体験にチャレンジした」という従業員もいるそうです。

個々人が年間の休暇取得計画を作成するなど、取得しやすい雰囲気づくりのための取り組みもされています。

・従業員数:52名(2018年3月現在)
・有休消化率:65%
・条件:5年勤続、10年勤続
・日数:5年目で半年間、10年勤続で1年の休暇取得が可能(無給)
・そのほかの特別休暇:長期休暇制度、裁判員休暇、ファミリーサポート休暇
URL:http://www.arsweb.co.jp/recruit/welfare/holidayother.html

ガンバレ休暇|ルピナ中部工業株式会社

長野県松本市に本社を置く「ルピナ中部工業株式会社」は建設業を営んでいる会社です。建設業は離職率が比較的高いということもあり、この会社では計画的な人材育成に力を入れています。

それと同時に働き方改革をおこない、福利厚生の充実にも注力しています。中でも特徴的なのが、「ガンバレ休暇」。これは全社員が毎年、最大連続10日間の休暇をとらなくてはいけない制度です。ガンバレとは、「頑張って休む」ということを意味しており、休むことが義務化されています。

休んでもフォローしあえる体制が確立されており、役員も含めて連続休暇をとる風土づくりがされています。このガンバレ休暇は毎年取得しないといけないため、「これを機に1年をリセットする」という従業員が多いそうです。

・従業員数:28名(2018年10月現在)
・条件:毎年付与、強制的に休まないといけない
・日数:6日間の連続休暇付与(公休日を合わせて最大連続10日間)
・そのほかの特別休暇:ボランティア休暇
URL:http://www.lupine.co.jp/

まとめ

厚生労働省が推奨していることもあり、「リフレッシュ休暇」は最近注目を集めている制度です。厚生労働省の「特に配慮を必要とする労働者に対する休暇制度に関する意識調査」では3分の1以上の企業がリフレッシュ休暇を導入しています。

社員が持続的に働ける環境を用意することは、現代の日本企業においては必要不可欠な要素になっています。しっかりと連続した休みをとることで、仕事の生産性が上がり、社員の働きがいにもつながります。

ただし、導入をする際には制度が形骸化しないようにすることが大切です。社内アンケートをとるなどして、社風に合った制度づくりをおこないましょう。

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