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「時間」と「場所」の制約から、働き方を考える #エンジニアの働き方 #2

こんにちは。株式会社スタートアップテクノロジー代表取締役社長 兼 エンジニアの菊本久寿です。出社自由という制度を創業時につくった私が考える「エンジニアの働き方」の第2回は、最近多様化する働き方について考えていきます。

本当はスタテクがどうやって出社自由を成り立たせているかについてお伝えする予定だったのですが、働き方の整理をしてからの方がスムーズだと思ったので変えました。

働き方は「時間」と「場所」の制約で考える

働き方改革の影響もあり、正社員・フリーランスといった雇用形態の話からリモートワークのようなワークスタイルの話まで、「どう働くか」についての話題を毎日のように見聞きします。今回はワークスタイルについて、「時間の制約」と「場所の制約」という2軸で考えています。

スタテクの出社自由は、「時間の制約」「場所の制約」の両方をなくしたものですが、他の働き方についても同じ軸で整理してみようと思います。


※表の「☓」は制約がある、「◯」は制約がないという意味です。

「働く人が自分の意志で選べる」か否かで考えると、フレックスやリモートワークも完全に自由なわけではないと思うんですね。リモートワークやテレワークを導入している企業でも、かなり厳密にルールが決められていることもあるそうで、会社としてのルールがガチガチにある状態を「自由」というのは違うかなと感じているので、「△」も使いました。

ただ、両方が「◯」になっている出社自由が最高なのかというと、そういうわけでもありません。それぞれの働き方のメリットとデメリットを考えてみましょう。

フルタイム常駐

就業時間に会社に行くという一般的な働き方です。当然ですが、フルタイム常駐は、時間も場所も制約されています。

■メリット
・規則正しい生活(朝起きて、夜寝る)が体に染み付く
・仕事時間と場所が同じなので、会議設定などがラク
・先輩・同僚たちが近くにいるので、わからないことを聞きやすい
・マネジメントする上司の立場からしても、管理しやすく、評価もしやすい
・仕事以外の話もでき、社員同士の距離が縮まりやすく、チームワークや信頼感の構築もしやすい
■デメリット
・通勤ラッシュで体力を消耗する
・出社のための移動時間がもったいない
・環境によっては、1人で集中する時間を作るのに苦労する

フレックス、時短勤務

コアタイムがあるフレックスや時短勤務も、出社義務はありますから場所の制約は外れていません。働く時間に対する自由度は高くなりますが、会社から「◯時〜◯時は出社時間」と決められているので、時間の制約は△でしょうか。

■メリット
・通勤ラッシュを避けることができる
・上手に使うことでプライベートと仕事の両立がしやすくなる
■デメリット
・出社義務はあるので、通勤時間を省くことはできない

リモートワーク、テレワーク

最近、リモートワークに関する記事が多いですよね。自宅で仕事をすることができるので「場所の制限」はなくなったといえます。働く時間に関しては、企業のルールによりますが、コアタイムが決まっていたり、週に何回までなどとか、事前申請が必要だったりします。その点を考えると△が妥当かなと。

■メリット
・通勤ラッシュを避けれる
・通勤時間を省ける
・家で仕事ができるので家族との時間も取りやすい
・子どもの発熱など緊急時も融通がきく
■デメリット
・メールやチャットでのコミュニケーションがメインになるので、仕事以外のことが話しづらくなり、社員同士の関係性構築が難しい
・社員一人ひとりひとりひとりに、セルフマネジメント能力が必要となる
・目の前にいないので、マネジメントしづらい
・評価基準、労務管理などの整備が必要となる

出社自由(スタテク)

時間の制約、場所の制約の2つを取り払い、働く人が時間も場所も自由に選択できるようにしています。

■メリット
・自分のその日の仕事内容や個人の状況で、出社時間・場所を選べる
・通勤ラッシュを避けれる
・通勤時間を省ける
・家で仕事ができるので家族との時間も取りやすい
・子どもの発熱など緊急時も融通がきく
■デメリット
・高レベルのセルフマネジメントが要求されるため、誰もができるわけではない
・メールやチャットでのコミュニケーションがメインになるので、仕事以外のことが話しづらくなり、社員同士の関係性構築が難しい
・目の前にいないので、マネジメントしづらい
・評価基準、労務管理などの整備が必要となる
・会社への帰属意識が薄れる

新しい働き方の方が、デメリットは増える

当然のことですが、どの働き方にもメリット・デメリットが存在します。正直な話、経営者からするとフルタイム常駐が、一番管理しやすいのは否めません。働く側としても、就業時間が決まっているわけなのでラクなはずです。

エンジニア業界では、「通勤ラッシュがいや」「会社にいく時間がもったいない」という声を頻繁に聞きますが、リモートワークや出社自由という働き方は全員ができるものではありません。どちらのデメリットにも記載していますが、セルフマネジメント能力が求められるので、あわない人は潰れてしまう可能性もあります。評価制度も成果主義にせざるを得ないので、結果が出せない人には厳しいです。

スタテクが導入している「出社自由」が、諸刃の剣であることも明確ですね。

それでも私は、エンジニアが働きやすさを追求したかった

スタテクの「出社自由」は、壮大な実験に近い部分があります。やりながら「ここまではいけるな」「これはやり過ぎた」というナレッジを貯めて、都度修正を加えています。

では、なぜこんなハイリスクなことをしているのか……

ただただ、エンジニアが究極に働きやすい会社を作ってみたかったんです。私自身がエンジニアで、会社勤めをしているときに苦労したし、疑問に思う制度が多かったから。眠い時にムリして働いたって、いいコード書けないですよ。やっぱり。

スタテクを作ったときに、サラリーマン時代に嫌だったこと、疑問に思っていたことを全部なくすという大胆な選択をしたことは後悔していません。それが良くも悪くもスタテクのカラーとなり、仕事も人も集まってきています。

大企業では、働き方の制度を変えるというのは非常に苦労すると思います。変えたくても変えられないというのが実情でしょう。

ただ中小企業やスタートアップ企業ならば、働き方を180度変えることも可能なのではないでしょうか。ツールの導入や新しいルール作りなども必要ですが、働く人に優しい会社を作るという視点があってもいいと思うんですよね。

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【連載スタート】出社自由でも社員は働く。つまらないルールを全部なくした企業の話 #エンジニアの働き方