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人事の未来とは? 次世代人材マネジメントフォーラムが開催

働き方改革の必要性が強く叫ばれる中で重要度を増している「人材マネジメントやHRテクノロジーの今」をメインテーマに据えた「次世代人材マネジメントフォーラム~ HRテクノロジーが実現する生産性革命 ~」が、2018年2月13日(火)パークハイアット東京(東京都新宿区)にて開催されました。

当日は、100名を超える企業の経営者や人事担当者が出席し、人材マネジメントやHRテクノロジーに対する関心の高さがうかがえるイベントとなっています。

慶應義塾大学大学院 岩本特任教授が提唱する、マネジメントにおけるテクノロジー活用と「デジタルHR」の必要性・ HR業界の先進企業が語る、人事関連サービスおよび人事データの連携の未来についてのディスカッションがなされました。

基調講演「データ連携が実現するこれからの人材マネジメントの世界」

慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 特任教授 岩本隆氏

「企業人事は今後、“デジタルHR”を目指すべき」

岩本隆氏

岩本隆氏

政府が進めている働き方改革の政策として、「生産性革命」と「人づくり革命」が提唱され、これらを実現するためにはテクノロジーの活用が必要不可欠とされています。

その一つが「HRテクノロジー」であり、国内でもマーケットが大きくなっています。

HRテクノロジーの代表的なものでは、①個々の人材を管理する「タレントマネジメント」、②組織やチームのリーダーがデータを使いマネジメントする「パフォーマンスマネジメント」、③社員が生き生きと働くための企業文化をつくり、企業と従業員が対等な関係で貢献しあうための「エンゲージメント」が挙げられます。

企業が⽣産性を⾼めるためには、給与や人材のデータ、エンゲージメントのデータなどに加えて、企業の業績データや財務会計のデータとも連携をさせて、⽣産性を数値化していくことが必要です。

データ連携は、⼈事だけではなくファイナンスなど他の領域との連携が必要になってくるでしょう。

人事は今後、これらのHRテクノロジーを活用して、“デジタルHR”を目指すべきと考えています。

テクノロジーの進化を理解し、人事データをはじめとした各種データを連携させて分析することで、経営に活かすというものです。

また、近年さまざまなHRテクノロジーを提供する企業が出てきています。

彼らの提供する最先端技術を理解し、さまざまなサービスや人事データを連携することが、今後求められてくるでしょう。

どんなデータをどう分析し、どう経営に生かすか、論理的に考えていきましょう。

パネルディスカッション「HRテクノロジーによって変革する人材マネジメントの今」

PwCコンサルティング合同会社ディレクターである北崎茂氏の司会進行のもと、株式会社サイバーエージェント取締役の曽山哲人氏、株式会社リクルートジョブズ執行役員の仲川薫氏、楽天株式会社 楽天技術研究所代表の森正弥氏、同社の代表取締役社長 柳橋仁機氏が登壇しました。

「HRテクノロジーによって変革する人材マネジメントの今」をテーマに熱い議論が交わされました。

各登壇者の意見趣旨は以下の通りです。

株式会社サイバーエージェント 取締役 曽山 哲人氏

「人事担当者はデータを用いて経営層と“対話”を」

曽山 哲人氏

曽山 哲人氏

私自身、経営課題となっていることをA4用紙1枚にまとめて可視化することをここ10年ほど続けています。社員数や部署ごとの退職率などのデータは現在も取得できるはずで、こういった人事面の問題を全社的に俯瞰で見ることができるようなデータを提示することで、人事担当者が経営層と“対話”ができるようになると思います。

また、休職率や退職率といった人事面における問題において、通常は社員との個別の面談に時間を費やしがちですが、全社の傾向を把握したうえで面談を実施することで、個人の問題を発見しやすくなると感じています。その中で、個人の問題に対する対策としては、感情的な部分、人間臭さみたいなものも大事にすべきと考えています。

株式会社リクルートジョブズ 執行役員 仲川 薫氏

「社内に散らばるデータを連携させて経営に活かす」

仲川 薫氏

仲川 薫氏

HRテクノロジーを企業が導入する際には、企業の文化、未来、なりたい姿、理念などを踏まえて、検討すべきだと感じています。ダイバーシティやキャリアの多様化が進むと現場にマネジメントの権限を委譲しなければ、経営のスピードを担保できなくなります。そのような状況下において、現場の状況を人事側が把握するための共通言語としてのデータが必要になります。

そして、最終的には人事だけではなく、マーケティング、生産管理など企業内のデータ連携を行っていくべきでしょう。生産性向上のためのデータと人事データ、例えば売上データと評価データをどうつなげていくか。これがなかなか難しいのですが、この連携をクリアしなければ、社内に散らばっているデータを経営に活かすことはできません。

とはいえ、すべてをいきなり連携させるのは非常に難しいので、経営層の方々には、データを活用する目的を整理し、まずはどの人事データから見るべきなのかの議論を始めていただきたいと思います。

楽天株式会社 楽天技術研究所 代表 森 正弥氏

「HRテクノロジーを活用して新しい事業の創出を後押ししたい」

森 正弥氏

森 正弥氏

楽天技術研究所では、世界に複数の研究拠点を持ち、多国籍の研究者が日々研究を重ねています。そのような日々を通して、日本の文化の中では暗黙の了解となって成立するコミュニケーションが、グローバルでは通用しない事にマネジメント上の課題を感じていました。

今では、グローバルで働く上での価値観をトレーニングするなど、マネジメント自体が変わってきています。データ採集の技術は、みなさんの想像よりずっと先まで来ています。たとえば、社員のIDカードにセンサーを入れ、その人がどこにいて誰と話すかという行動のデータを取ることも可能です。

それにより、移動量及び、コミュニケーション量とパフォーマンスの関係性を探り、社員満足度と突き合わせて分析することができます。このように、データを取得するテクノロジーはすでに存在しているので、今後は取得したさまざまなデータの活用方法を考えていきたいと思います。

株式会社カオナビ 代表取締役社長 柳橋 仁機氏

「さまざまな人事サービスおよびデータを連携させてマネジメントに活用することが重要」

柳橋 仁機氏

柳橋 仁機氏

今のHRテクノロジー業界はようやく第2章の入口にきたと感じています。第1章は、ローカル環境のパソコンで行っていた業務が、インターネットやクラウドを活用されるようになったこと。

第2章は、サービスやデータを連携させることです。APIというアプリケーション同士を連携させられる技術によって、給与計算や勤怠管理のサービスと『カオナビ』のような人材マネジメントのサービスをつなぎ合わせると、その社員がどのような人材で、どのような勤怠、給与実績があるのか一瞬で把握できるようになります。それにより、人材の適材適所をより高度に見極められるようになるのです。

その後に続く第3章は、AIやディープラーニングなどの活用による発展。サービスやデータ連携が進み、効率的にデータが蓄積されるようになると、AIやディープラーニングなどを活用して、さらに発展していくのではないかと思っています。

開催レポート

次世代人材マネジメントフォーラム ~HRテクノロジーが実現する生産性革命~

開催レポートページ https://www.kaonavi.jp/event/hrt2018/

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