オフィスおかん導入企業1500社突破!自動販売機プラン受付中

情報をオープンにして自律駆動するチームに! SmartHR代表・宮田氏が考える成長を続ける組織論

「早いほうがカッコイイ」という価値観が根付く組織

ーー宮田さんが考える組織論をお伺いしたいです

「各人が3問ずつ問題を見つけて解決していく」というスタイルで組織運営をしています。これは先輩経営者の受け売りなのですが、「スタートアップを上場に持っていくことは、100個ある難しい問題を解いていくようなものだ」と思っています。「どんな課題を解決するのか?」「どういうソリューションでそれを解決するのか?」、「最初のターゲットは誰にするのか?」、「どうやってその人たちにリーチしていくのか?」、「どうやって課金につなげていくのか?」…こういった難しい100個分の問題を解決して事業を展開していくのが、スタートアップの経営だと思っています。

そうなった時に100問全てを社長1人で解いてたらすごく時間がかかってしまいます。問題は次々と湧いて出てくるので、1問1問へのトライ&エラーは減り、正答率も悪くなる。それを30人が3問ずつ解くことができれば、スピードは当然早くなりますし、1問1問へのトライ&エラーを増やすことができ、正答率も高くなると思っています。この考えが、組織論のベースにあります。

それを実現するために大きく2つの取り組みを実践しています。1つは会社の情報をフルオープンにすることです。オープンしていない情報は各人の具体的な給与の額面と個人面談の内容だけです。これ以外は全て社内のメンバーに開示しています。

例えば、経営会議で話し合った議題やその議事録、重要なKPIはもちろん、会社の銀行口座の残高なども公開しています。また、経営会議の議事録や決定事項などは、会社からの重要なお知らせとして、経営会議の後に、毎週20分ほど時間をとってメンバーに周知しています。もっと言えば、経営会議には自由に参加できるようになっていて、会議メンバーは議題を持って参加できるようになっています。上半期は、4分の1以上のメンバーが経営会議に1回以上議題を持って参加していました。

ーーすごい取り組みですね。その狙いや効果をお聞きしたいです。

会社の情報をすべて公開して、私が持っている情報とメンバーが持っている情報をできるだけ同じにしています。持っている情報が違うと意思決定も違ってきてしまいますが、同じだと意思決定が似てくるんです。そうすることで、先ほどの「各人が3問ずつ問題を見つけて解決していく」スタイルがやりやすくなってきます。例えば、「ベンチャーキャピタルから出資の話を受けていて、〇〇の理由で断られて、でもXXでは評価されています」という話をすると、みんなで断られた理由を潰すために動いてくれました。あとは、M&Aのオファーが来たときなども、結果お断りしたのですが、そこに至るまでの過程や協議内容も全て公開しているので、メンバーに経営の知識もついてきていますね。

ーーメンバー全員で会社を作り上げている感じがします。2つ目も意思決定に関わることでしょうか。

2つ目は、会社の価値観を早い段階で定義したことです。価値観というとイメージが湧きにくいかもしれませんが、“行動規範”のようなものです。SmartHR社ではこの考え方が正しいということを定義しています。これは日常会話でも自然に出てきますし、Slackでいつの間にか絵文字になっています。評価制度にも、これを実践できているか評価する項目があるので、この価値観がお飾りじゃなくしっかりと活きて使われるようになっています。

例えば「早いほうがカッコイイ」という価値観があります。仕事上で誰かが素早く行動した時に「早くてカッコイイね!」と褒めていたり、雑談の中でも使われるぐらい浸透しています。みんなが同じ情報を持っていると、意思決定で揉めることはすごく少なくて、物事が合議制でもスムーズに進んでいくのを感じています。

ーーよく「組織の30人壁、50人の壁」と言いますが、人数が増えていくについてことで生まれる障壁を感じることはありますか

メンバーが増えたからといって、意思決定が遅くなるとは思っていません。変わらないスピードをキープできると思っています。例えば、8月にTVCMを打ったのですが、それは私が決めたわけではないんです。「マス広告について調べておいて」とマーケティングのメンバーに伝えたら、「8月にTVCM打ちましょう」とほとんど決まっていて、その時は「いつの間に……」と驚きましたね(笑)

高額な資金を使う場合は、株主にも相談してから意思決定しますが、その前にメンバーがいろいろ調査して、自ら判断して、「このタイミングで打つのがベストだと思います」と提案してくれました。こういう事が出来ているので、今後メンバーが増えてもスピード感がなくなる心配はしていません。

自立駆動した組織の中での代表の立ち位置

ーーご自身は代表としてどうあるべきとお考えですか?

ユーザーの課題は営業やCSチームの方が知っていますし、開発もエンジニアチームがわかっていて、各種マーケティングの施策もマーケチームの方が詳しいです。そうなると、自分がやるべきことはメンバーに“方向性だけ示す”ことくらいではないでしょうか。方向性だけしっかりと示すことができれば、あとは各々が決めた方に向かっていくための課題を見つけて、どうしたらそれをクリアしていけるか考えることができる“自立駆動の組織”になっていると思います。あとは自分たちでは踏切りがつかない、勇気がいるということがあれば背中を押してあげることや、イレギュラーなトラブル対応をするぐらいでしょうか。

ーー今後目指していきたい職場環境はありますか

今が良い状態だと思っているので、会社の規模が大きくなっても、今の良さを損なわずに続けていきたいです。各メンバーが自分で「3問ずつ課題を見つけて解決する」スタイルや情報のフルオープンを続けていくことですね。

社内評価を公開したのはあの考えがあったから

ーー情報のオープンという点では、社員から宮田さんへのフィードバックを公開しているのには驚きました。

この仕組みは株主の前田ヒロさんからの提案でした。社長の評価って会社の中だとなかなかやりづらいから手伝うよという流れです。具体的には、株主が各メンバーと30分ほど話してもらって、結果を集約してレポートとして出すというやり方です。

このやり方は株主にもメリットがあります。社長が株主に伝えている情報っていい情報だけ伝えている可能性がありますよね。メンバーが株主に社長の評価を伝える仕組みだと、実際に内情がどうなのかを株主が知ることができますし、メンバーが株主と話す貴重な機会にもなります。そして、課題を吸い上げて社長に伝えてもらえれば、会社も良くなるので、素晴らしい仕組みではないでしょうか。社内にだけ公開しようとしたのですが、レポートが綺麗な形でまとめられていたので、そのまま社外に公開しました。

ーーなかなか勇気のいる決断ですね

社外にも公開したら採用の応募が増えるかなと思って軽い気持ちで公開しました(笑)転職したい会社があった場合に社長ってどういう人だろう…と多少なりとも気になりますよね? 社員からの評価を公開することで、メンバーは社長に対してこう思っていますという生の声を届けられて、採用の判断基準にしてもらえると思いました。もともと情報がオープンで困ることはないですし、「オープンな方がカッコイイ」と考えています。

ーー情報はオープンが良いという考えは、何がきっかけだったのでしょうか

サラリーマン時代に出会ってきたエンジニアの影響が大きいかもしれません。学生時代にmixiの全盛期で、周りはみんなmixiをやっていました。ですが、自分はmixiどころかメールアドレスを持っていないくらいインターネットからは距離を置いていました。就活の時にインターンをしていた会社がインターネット広告の企画をしていて、そこでインターネットの面白さに気づき、のめり込んでいきました。

その会社の広告代理店部門に配属される予定でしたが、広告よりもインターネットに接していたい気持ちが強くなり配属先をWebディレクターに変更してもらいました。ですが、もちろんコードは全く書けず、デザインの経験もなく、仕様策定や要件定義すら危うい状況で、エンジニアの先輩方に鍛えられました。「情報はオープンな方がカッコイイ」という価値観も、そのエンジニアの先輩から刷り込まれました。

ーーこうした組織論を持つ宮田さんが注目している企業はありますか

CASH』を提供している株式会社バンクさんですね。

ーーなぜ注目されているんですか?

そもそも最初のCASHの仕組みがものすごく斬新でしたよね。ユーザーが集中してサービスが一時停止しましたが、復帰までにビジネスモデルが変わって、資本提携と業務提携も行っている。このスピード感は凄いと感心しました。まるで「強くてニューゲーム(進行中の状態で最初からゲームを開始することができる機能)」ではないでしょうか。

ーーお話ありがとうございました!

Edit & Text:おかんの給湯室編集部

健康経営に取り組みたい
人材定着を向上させたい
コミュニケーション活性化
残業時間短縮
女性の働き方支援

働き方改革にインパクトを与える食の福利厚生サービス

サービス詳細はこちら