オフィスの移転は、会社のイベントの中では数年に一度の大きな出来事になるかもしれません。
組織再編等による単なるレイアウト変更でも大変なのに、引越しとなるとまさに万全の準備をしなければなりません。総務部門の人にとっては、とても大変な作業ですが、スムーズに移行できるように、チェックリストを完備しておく必要があります。
実際には、どんなことに注意して、チェックリストを作成すればいいのでしょうか?
目次
移転先の前に現在のオフィスについてのチェックリスト
まずは、現在、入居しているテナントやビルの契約書の確認を行い、現状把握をすることです。
契約関係
□ いつまでに解約を申し出る必要があるのか
□ 預託金の返還時期はいつか
原状回復関係
□ 原状回復の条件(対象範囲ややるべきこと)
□ 原状回復の費用
□原状回復の業者はこちらで選定できるか
これらを確認したら、オフィス移転、原状回復業者との調整ののち、スケジュールや予算を確定させるということが必要です。
オフィス移転先を決めるためのチェックリスト
チェックリストに基づき、基本計画が完成したなら、具体的に移転先を探し、検討することになります。
この時のチェックリストに明記しておく項目は、立地条件や場所を決めることから始まり、社員の正式な通勤ルートのパターン化、最寄り駅も含めて、交通機関の確認もリストの項目に入れておくべきです。
新オフィスを選ぶ
□ 立地、場所をどこにするか
□ 最寄駅からの道順と所要時間に問題がないか
□ 社員の通勤にかかる費用の増減
□ 周辺施設の確認(他テナント、銀行、郵便局、役所、飲食店、商業施設など)
□ コスト面
・賃貸料
・敷金
・共益費
・保証金
・預託金
・更新料
・賃貸料の支払い開始時期
・賃貸料の改定時期
・現状回復の条件
・各種支払いの方法
□ エントランスのや共用部分の清潔さ
□ 朝の時間帯の混雑具合
□ エレベーターの台数、混雑具合、所要時間
新オフィスの企画
□ 入居人数の概算
□ 人数と広さに問題がないか
□ レイアウトプラン
□ 内装プラン
□ 受け付けのプラン
□ 個室の必要数(応接、会議室)
□ 収納やフリースペースの要否(リフレッシュスペースなど)
□ 必要な什器の確認(種類、個数)
□ 必要な什器の発注
オフィスの移転先が決まってからのチェックリスト
新オフィスへの移転準備
□ 移転計画の概要を検討
□ スケジュール検討
□ 引越し業者の選定・発注
□ 内装業者の選定・発注
□ インフラ(電話・FAX・インターネット)移設業者の選定・発注
□ OA機器移設の業者の選定・発注
□ 概算費用の計算
社外への周知
□ プレスリリース
□ 案内文作成
□ 送付リストの作成
□ 送付書類の印刷
□ 発送
□ 官庁関係への届け出
□ 社内で使用する封筒や帳票類の変更
オフィスの契約関係のリスト項目
そして、いよいよ契約手続きのステップになりますが、契約は後々のトラブルにならないように、細かく確認すべき項目をチェックリストに入れておくことが必要です。
□ 入居日確認
□ 連帯保証人の有無確認
□ 退去する時の明渡し期日
□ 管理会社に提出する書類の確認
・会社概要
・登記簿謄本の写し
・経営審査事項の写し
引越し作業のリスト化
いよいよ移転の期日が迫ってきました。
この段階で慌てず実施できるように、全体スケジュールの策定から社員向けの移転マニュアル迄、細かく具体的な引越し作業項目もリスト化しておきます。
まとめ
このようにオフィスの移転には、実施すべき項目が多く多岐に渡っています。
チェックリストは、そのための事前準備作業になるのですが、移転直前になって焦ることのないよう、しっかり作成しておくことです。