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大企業の歩み寄りによるベンチャー企業とのイノベーション

株式会社Loan Dealの主催で2017年11月27日に「オープンイノベーションに求められる人材」についてのイベントが開催されました。

「日本におけるオープンイノベーションの課題はどういうことであるのでしょうか?」

「失敗するオープンイノベーションにはどんな共通点があるのでしょうか?」

「成功にはどんな人材が要となるのでしょうか?」

ということを気づきを得るための大企業の人事、総務の責任者が30名ほど集まるイベントとなりました。今回はこのイベントでの内容を踏まえて、大企業がイノベーションを起こすための方法としてベンチャー企業との協力体制をいかに作っていくかという点についてまとめてみました。

 

「オープンイノベーションに求められる人材」登壇者紹介

LoanDealの原田代表は、イノベーションを起こしづらい大企業に対し、人材育成に悩み続けている問題を解決するべく、社員をベンチャー企業へ移籍レンタルさせるサービスを行っています。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実戦的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的とし、新しい構想を、世に発信しているイノベーターとしての立ち位置で活動しています。

この日のゲストは、日米を拠点にするベンチャーキャピタルDraper Nexusの代表中垣徹二郎さんをゲストスピーカーとしてお招きしていました。

中垣さんは、日米を股に掛けVCキャピタルについて、23年投資現場に携わり続け、活動しています。とても経験豊富な中垣さんに実際に大企業でオープンイノベーションを進める際に必要な人材・組織体質についてお話いただきました。

中垣さんのお話は、今後大企業で新規事業に携わる熱意のある社員や、実際移籍レンタル中の大企業の若手、中堅社員に、非常に大きなヒントを与える貴重な時間となりました。

イノベーションを生み出せ!増えつつある日本発ベンチャー企業

昔と違いインフラや資金が整えられスタートアップがし易い時代となっています。例えば、銀行投資だけでなく、ベンチャーキャピタルや、クラウドファンディングから可能です。また、ITインフラは、AWSなどインフラサービスがあります。そのため、日本のスタートアップの企業は、米国に劣るものの、増えつつあります。

そして、大企業がイノベーションを起こさないと行けない理由として、テンセント投資部門のトップは、「我々の現事業は10年後にはなくなっていると確信している。だから今稼いだお金はすべて次の事業創出のために投資する」とコメントをしています。 (日経産業新聞2017年10月17日)

 

大企業×ベンチャー=イノベーション

例えると大企業は哺乳類、ベンチャーは昆虫類

大企業の良さと、ベンチャーの良さをつなげてくれる架け橋となる中垣さんの考察を見ていきたいと思います。

大企業と、ベンチャー企業の性質は、そもそもどのように違うのでしょうか? 中垣さんは、とてもおもしろい例えをしてくれました。

中垣さんは、

「大企業を例えると“哺乳類”で、ベンチャー企業は、“昆虫”」だ」

と仰ります。また、

事業の土台が安定しており、しっかり安定感をもって事業という母体を回し、利益追求していくのが大企業である。一方で、ベンチャー企業は、とにかく早く成長しないと倒産してしまう可能性がある。つまり哺乳類のように、のんびり動いていたら、ベンチャー企業は死んでしまうのです。昆虫のように、身軽にどんどん違うアクションを起こしていくことで、右肩あがりに成長するようにしなくてはならないのです。このことから、そもそも大企業と、ベンチャーのスピード感や母体の規模が違うもともと合わない

と、中垣さんは言います。

以上のような大企業とベンチャーの違いについて、中垣さんは、このようなわかりやすいマトリックス表で説明してくれています。

 

大企業 ベンチャー
寿命 長い 短い
目的 Vision 失敗しない 新しい世界を作る
カルチャー/重要なこと ブランド スピード
製品の品質 高い
イノベーション 積み上がっていく 破壊的

 

大企業がベンチャー企業とイノベーションを生み出すためには?

大企業側は、ベンチャー側がやるアクションについて強制しないことが大事になります。なぜなら、大企業ができないことをやってくれるのが、ベンチャー企業であるからです。

と、中垣さんは続けます。

ベンチャー企業が、もし大企業に合わせようとすると、ベンチャー企業は潰れしまいます。

では、どのようにしたら、大きな歯車と、小さな歯車が噛み合うのでしょうか?

中垣さんは、大企業の中のイントレプレナーシップの人材が、中間の歯車となって、イノベーションを起こしづらい大企業が、ベンチャー企業に歩みよれるよう、架け橋になることが必要であると考えています。

大企業側の重要なポイント

ベンチャー企業に対しては、大企業がどこまで歩み寄るために、どんな事が大事になってくるのでしょうか?

・スタートアップにとってもメリットをどこまで提供できるかも大事である。

・社内のマインドとしては、中長期に渡る 失敗を許容する文化が大事

・全社では、CEO以下すべての人々がオープン・イノベーションの意識を持たなくてもならない。(経営陣、人事部、法務部など)

 

イノベーションの創出にはイントレプレナーシップの育成が不可欠

大企業とベンチャー企業の中間歯車として、つなげてくれるのが、イントレプラナーシップのメンバーとなりますが、

スキルや経験そのもの、雰囲気、あらっぽさ、雑さをというギャップを感じとるのが非常に大事だ。

それは、経験した人にしかわからないスピード感であると思われます。

イントレプレナーシップは、異なる時間軸で動く企業を、つなぐパイプ役になります。しかしながら、イントレプレナーシップの人は、大企業の社内ルールを無視しないのが重要である。

と中垣さんは、続けます。

 

イントレプレナーシップの必要性

・社内起業家は、戦略的な方向性に社内を変えていく環境を醸成、そして新たな(予想しない)機会を創出

・社内起業家は、スタートアップ起業家と似たたような世界観を持つ

・Passion to change the world for good in some way

・多くの場合、洗練されていない事業の進め方をする)スタートアップとの事業のインテグレーションに重要

新しい価値観を創造したいと思う企業は、ぜひ中垣さんの考察を参考にしてみてはいかがでしょうか?