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自分を育てるための福利厚生!サイボウズの「育自分休暇」とは?

サイボウズ株式会社の「育自分休暇」は6年以内に復職できる制度

ソフトウエアの開発を行なうサイボウズ株式会社では、「育児」休暇ではなく「育自分」休暇制度を導入しています。

この制度は、育児休暇のような子供を育てるものではなく、自分を育てることを目的とした制度です。制度の活用を希望する社員は、退職期間中の活動や行動などを書類にまとめて会社に提出します。そして、会社側から認定を承諾されれば、一度退社後、最大で6年以内の復職が可能となり、期間中に転職してもOK、海外へ長期旅行もOKとなります。

承諾後はすぐに制度を利用することができますが、退職という形を取るため給料はもらえないものの、会社へ近況などを逐一報告する必要はありません。

前述のように最大で6年以内は休暇が取れますが、戻りたくなれば数ヶ月前に報告するだけで復職できる仕組みになっています。その際、復職後の役職や給料は面接を実施して決定します。逆に最大である6年が経って、本人がこのサイボウズ株式会社に戻らないという結論を出せば、意志を尊重して復帰を強要したりすることはありません。

このように、育自分休暇制度は、社員の成長や人として視野を広げるきっかけになり得るわけですが、どうしてこのような制度が誕生したのでしょうか?具体的に見ていくことにしましょう。

福利厚生「育自分休暇」の誕生の背景

例えば就職活動の際、IT業界は多くの学生などから敬遠されてしまうと言われています。これは「7K」と呼ばれており、

・きつい

・帰れない

・給料が安い

・規則やルールが厳しい

・休暇が取れない

・化粧が乗らない

・結婚できない

などが挙げられるからです。

このようなことから、サイボウズ株式会社も12年ほど前に離職率が28%にもなってしまいました。しかし、これではマズいとサイボウズ株式会社では「在宅勤務制度」や、成果や生産性を重視する「ウルトラワーク制度」などを導入して、離職率を4%にまで状況改善をしてきました。

そんな中、人事制度の改善として導入されたのがこの「育自分休暇」というわけですが、一見、退職を促進する制度にも思われますが、ある社員の気持ちからこの制度は誕生しました。

「サイボウズという会社は大好きだし、与えられた環境で成長もできているけど、他の会社のことも見てみたい」そんな気持ちに社長自身が同感し、制度が導入されましたが、休暇中、新たなパワーやスキルを身につけて復職した者が何名もおり、会社に新しい風を起こしています。

この育自分休暇は社員個人としてのメリットは大きいようですが、はたして会社側のメリットは他にどのようなことがあるのでしょうか?真の狙いを具体的に見ていきましょう。

福利厚生「育自分休暇」に隠された導入メリットとは?

まず、サイボウズ株式会社にとってこの育自分休暇制度は、外で経験を積んだ人材が再入社すれば、会社の改善点に他人よりも気づくことができたり、社内に違う価値観を取り入れたりすることができる点がメリットと言えます。

また、サイボウズ株式会社ではダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(受容性)を備えた組織を目指しています。

日本の多くの企業では、社員がみな同じ価値観であり労働観であることを良しとしていますが、サイボウズ株式会社では、価値観がそれぞれで異なった様々な人材が集まった組織の方が、革新的なモノづくりができるのではないかと考えています。

だからこそ、この育自分休暇はある一定期間、会社から休暇を得る形で退職することで、社員が望んでいた経験を得ることができ、それを後々会社にもフィードバックしてくれるので、組織人員の多様化を生みだす上で、大きなメリットと言えるのです。