オフィスおかん導入企業1200社突破!自動販売機プランもスタート

5分でわかる社員食堂|メリット・効果・運用/導入方法・事例まとめ

「就業時間が長いほど食事の時間がとれない」「会社のまわりに食事をとる場所がない」という社員の声は、多忙な職場ではありがちです。ついうっかり、手軽なコンビニ食やファーストフードに手が伸びがちですが、社員の健康を考えると考えものですよね。

そんな中、改めて注目されている社員食堂。実際、従業員がもっとも期待している福利厚生は”食事補助”というデータもあり、従業員にクオリティの高い仕事をしてもらうためにも社員の食について企業が対応するべき時代になっています。

また、食の充実は生産性向上だけでなく、従業員にとっての「働きやすさ」の向上につながります。労働人口が減少する中で、人材定着や離職率の問題はどの企業も大きな課題。従業員に選ばれる企業になるためにも、食事補助の充実は人材定着に大きな役割を担うといってもよいでしょう。

この記事では従業員の満足度や健康管理を「食」の面から向上させたいとお考えの方のために、社員食堂のメリットや導入事例、導入方法を詳しく解説していきます。

また、「コストとスペースの課題がある」「誰に相談すればいいかわからない」など、担当者の課題がつきないのも事実。社員食堂の導入だけでなく運用のことも考えて選びたいという担当者に向けて社員食堂以外にも福利厚生として活用できる社食サービスもご紹介します。

関連記事:
【福利厚生】ランチ補助に最適な”社食サービス”を徹底比較|2018年最新版

ぜひ、あなたの会社にとってベストな“食の対応”を考えていきましょう。

社員食堂とは|導入目的や導入率、従業員のニーズは

近年注目されている社員食堂は「企業価値向上」「人材の定着」「健康経営」といったことを意識して導入が検討されています。安いという価値だけではなく、健康的なメニューを提供することで社員の健康増進や健康管理を目的としていたり、社内コミュニケーションの活性化、地域社会との連携などにより企業ブランドが向上するといった採用ブランディングなどの側面も期待されています。

そういった目的から、社員食堂にとらわれない”食”の福利厚生サービスを導入する企業も増えてきました

予算や物理的に社員食堂を導入できない企業でも、宅配弁当や常設型の”プチ社食”などといったサービスをその企業形態に応じて導入が進められています。この社員食堂以外の福利厚生サービスはこの記事の後半で詳しく紹介しています。

社員食堂を導入する企業の割合と従業員のニーズ

株式会社マルハニチロホールディングスが2013年に発表した「ビジネスパーソンのランチと社員食堂に関する調査」によれば、1,000名中335名が勤務先に社員食堂が「ある」とし、一方、残りの665名が「ない」と回答しました。やはり、自社に社員食堂を持っている企業というのは多数派ではないようです。

また、株式会社ネオマーケティングが2015年に行ったインターネット調査「社員食堂に関する調査」では、質問に対して以下のような回答が発表されています.

※調査条件は、勤めている会社に社員食堂がある全国の20〜49歳の男女を対象に行われました。

Q. 社員食堂の利用頻度は?

一週間のうちにどの程度社食を利用しているのかを質問したところ、全体で最も多かった回答は「週に5日以上」(38.0%)、女性で最も多かった回答は「利用しない」(30.7%)でした。

一般的な社員食堂の場合、利用者は男性に多く、女性も利用者はいるものの、まったく利用しない人も一定数いることがわかりました。もしかすると、お弁当を持参しているかどうかも関係があるのかもしれません。

この質問では、「値段が安いから」(67.0%)という回答が最も多い結果となり、「外で食べるのが面倒だから」(33.0%)が2位、「外に買いに行くのが面倒だから」(31.6%)が3位という結果となりました。

やはり値段の安さを求める人は多く、外に出なくてもよいという手軽さを社員食堂の良さと感じている方もいることがわかります。また、2割程度ではあるものの、栄養バランスや味の美味しさを理由として挙げている方もいます。

上記のことから、「値段の安さ」を前提に、気軽に食べられる「手軽さ」や、「美味しい」「健康的、栄養バランスが良い」「メニューが豊富」などといった要素が加わると、社員食堂を利用する従業員の満足度は得られそうだということが分かりました。

社員食堂を導入する目的

社員食堂を導入する目的は、上記アンケートのように従業員に食事をしてもらうことだけではありません。

2017年に行われたリクルートキャリア就職みらい研究所の調査によれば、就活生にとって働きたい組織の特徴は、「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」が80.3%で、「コミュニケーションは希薄で、個人の自由に任せる」は19.7%という結果が出ています。もちろん、コミュニケーションの重要性はこの記事をご覧のみなさんもすでに十分認識されているでしょう。

ですが、信頼関係が十分に築けていない上司と部下が、職場だけで仕事以外の話題を話すのはプライベートに踏み込むようでお互い躊躇してしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで現在、社内コミュニケーションの活性化を目的とした社員食堂のニーズが徐々に生まれてきているのです。普段、関わりが深くない社員同士でも社員食堂で、偶然席が隣り合わせるといったことが起こると自然と新しいコミュニケーションや会話のきっかけが生まれます。

また、社員食堂をミーティングスペースにしたり、業務スペースとして活用して従業員の作業効率を上げようとしている企業もあります。社員食堂は食事をするスペースとしてだけでなく、様々な用途や目的に合わせて変化する多目的空間としても活用できるのです。

社員食堂を導入するメリットや効果

社員食堂のイメージがついたところで、実際に導入を検討するうえで知っておきたい、社員食堂のメリットやその効果を見てみましょう。従業員からみた社員食堂導入のメリット、導入する企業から見たメリット、それぞれの目線で解説していきます。

社員側のメリット

消化力を機能させ、能率アップ

しっかりと栄養を補給し、午後からも活力的に仕事をするために重要となってくるのが「消化力」というキーワードです。午後の仕事に向けて効率的にエネルギー補給をするには、身体の消化力を高める必要があります。

多忙を極める社員の中には、コンビニで買ってきた品をPCやスマホを眺めながらデスクの上で食べる、という人も多いでしょう。しかし、会社のデスクでパソコンやスマホを見ながらの食事をすると消化力が低下しまい、せっかく時間を節約したはずの食事が、かえって非効率になってしまう場合があるのです。

社員食堂があれば、“ながら食事”の抑制につながり、副交感神経を優位にしながら食事をゆったり楽しむことが出来ます。つまり、消化力を高めて、食事をしっかりとエネルギー源にすることにつながります。

仕事と食事を切り分けて、メリハリをつける

前述の通り、半分仕事をしながら食事をとることは、消化不良を招くばかりか午後からの生産性を低下させてしまう可能性があります。また、メンタル面でもずっと仕事モードのままだと、身体も脳も疲れてしまい十分なパフォーマンスを発揮することが難しくなってしまいます

食事の際はしっかり休んで、交感神経を休め、副交感神経を優位にすることが脳にとっても身体にとっても重要なことです。
オンとオフを切り替えることで、仕事に対する意識のスイッチも切り替わり、ダラダラせず効率的な業務が期待できるでしょう。

休憩時間の確保

みなさんは、ランチの時間にお店を見つけるまでどれくらい時間が掛かりますか?
たとえば筆者の場合、1時間の休憩時間のうち20分近くは移動やらお店探しやらに時間を掛けてしまっています。

これはつまり、限られた貴重な休憩時間を削ってしまっているということになります。

社員食堂があればわざわざ社外に出掛ける必要はありません。自身の休憩時間を最大限使うことができます。
今まで無駄にしていた時間を昼寝に使うなどすれば、エネルギー補給をしつつ頭も身体もしっかりと休めるでしょう。

企業側のメリット

社員同士のコミュニケーションを活性化

社員食堂の導入は社内コミュニケーション活性化に役立つと述べました。
仕事中はどうしても同じ部署やデスクと近い社員同士としか会話の機会がありません。しかしデスクとは別の空間があれば、普段接することの少ない社員とのコミュニケーションの機会が新たに生まれます

社員食堂の導入によって、ささいなきっかけや会話から、新しい仕事のアイデアやつながりなどが生まれるきっかけとなるでしょう。

食堂社内コミュニケーション活性化のポイントはこちらの記事でも解説しています。

関連記事:職場コミュニケーションの課題を解決!事例で見る改善方針とヒント

従業員の健康管理、健康増進

近年、企業が従業員の健康に配慮する健康経営という考え方が普及してきています。

その背景には、どの企業においても人材不足が大きな悩みとなっている中で、新規の採用よりもすでに自社にいる従業員の労働力を守ることは、経営上とても重要になってきているという理由があります。

やはり、健康な身体を作る一番の要は、栄養バランスの整った食事です。とはいえ、独身者にとって栄養バランスの整った食事をきちんと毎日とることは、毎日忙しい日々を過ごしているとなかなか難しかったり、経済的に厳しい側面もあるでしょう。

そこで社員食堂の導入です。もしくは、冒頭で触れたようなそれに類似する宅配弁当サービスや簡易型の社食サービスなどがあることで、従業員の健康増進や健康リスクの低下だけでなく、勤続年数の増加や離職率低下、つまり人材定着などの効果を見込むことができます。

従業員の満足度向上

マンパワーグループが2015年に行った「実際にあった福利厚生でよかったと思うもの」についてのアンケート調査によれば、満足した福利厚生において「食堂、昼食補助」が第一位(17.1%)という結果が出ています。

もちろん、従業員満足度を向上させるためには、ほかにも住宅手当や割引制度などが挙げられます。
しかし、中長期的な投資と考えたときには、社員食堂をはじめとした食事補助は比較的安定した効果を持つ、従業員満足度の高い福利厚生といえるでしょう。食の福利厚生は十分に導入価値のあるサービスなのです。

参考:https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/surveydata/150422_01.html

採用時のPRポイント

上記の通り、社員食堂は従業員から常に人気の高い福利厚生です。

つまり、自社の労働環境を求職者にアピールする際の強力な武器になります。

実際、社員食堂がきっかけで様々な媒体に出て高いPR効果を出したタニタのような例もあります。

特に新卒学生にとって、希望する企業にどのような福利厚生が整っているのかという点は、非常に重視されるポイントです。
そうした社員の健康管理だけでなく、企業ブランディングとしての狙いもあるならば、検討する価値は十分あるでしょう。

社員食堂の導入手順|運用方式と提供スタイルを決めよう

ここからは、実際に社員食堂を導入する手順やその方法について見てみましょう。大きく分けると、社員食堂の運営方式と、食事の提供スタイルを決めることになります。

社員食堂の運用方式を決定しよう

まずは、社員食堂を自社でどのような方式で運用していくのか、どのくらいの規模、どんな雰囲気の社員食堂にするのか、イメージを定めることが一番初めの仕事です。一口に社員食堂といっても、会社や規模によって様々なスタイルがあります。

【運用方式】
①直営方式
企業で直接調理師・栄養士・調理補助などのスタッフを雇用し、会社事業の一環として社員食堂を運営・管理する形態
②準直営方式
給食会社を新たに設立し、その会社に給食業務を運営・管理させる形態
③外部委託方式
事業主が委託した給食業者が給食業務の一部(調理・配膳・食器洗浄)または全てを運営・管理する形態

社員食堂を運用している会社のうち、4割以上が直営方式を採用しています。
直営方式を採用する場合は、どのようなスタイルの社員食堂にするのか、さらに自社スタッフで企画していきます。

食事の提供スタイルを考えよう

外部委託方式を選択したら、次は社員食堂での食事の提供スタイルを決めましょう。提供スタイルは以下の3つの形態があります。

【提供スタイル】
①自社オフィス内での調理により提供する形態
この場合、オフィス内に調理場があることが必須条件となります。元々社員食堂を持っていたが人手が足りず、外部業者に入ってもらって管理・運営してもらいたい、という要望がある場合に適しています。
②ケータリング・ブッフェで提供する形態
簡単な流し台があれば提供可能です。
大規模な設備が無くても従業員に温かい料理を提供したり、ブッフェ形式の場合は、好きな料理を自分で選んで好みの量を調整できます。
③お弁当や個別惣菜の組み合わせで社食を提供する形態
簡単な流し台や厨房の用意さえ難しい場合に適しています。外部から弁当の配達をしてもらう形式です。

また、外部業者が提供する調理済みの食材をオフィス内に持ち込んで、従業員は好きなときにそれらをボックスから取り出して食べられるサービスもあります。
社員の要望や設置場所の面積などを考慮し、自社に適切な提供スタイルを決めましょう。

関連記事:
社員食堂業者・委託・運営会社まとめ。従業員に選ばれる社食を目指せ

話題になっているユニーク社員食堂・社食

それでは、成長企業の社員食堂の事例を見てみましょう。自社の社員食堂を企画する際の参考にしてください。

1.オムロンヘルスケア|「生活習慣病予防を推進する」というスローガンのもと社員食堂を運営


出典

オムロンヘルスケアでは、社員に意見を募ったところ、「社員食堂を充実させてほしい」との意見が続出したといいます。社食運営での問題点は、利用時間をシフト制にしているため、同じ部署の人と食べる機会が多くなるということだったそうです。

会社が健康産業の代表的企業でもあるため、社員食堂のメニューも徹底的にヘルシー指向かと思いきや、「若い社員も多いですし、会社としては低カロリー食ばかりを提供するのではなく、摂取カロリー以上の運動などの推進をしています。INよりOUTを充実させることで、健康的な生活習慣病の予防も提案できるのではないでしょうか」とのことでした。

2.ヤフー|イノベーションを生み出す社員食堂

ヤフーではレストランを”BASE”、カフェを”CAMP”と名付けています。会社として高い目標を実現させるため、山の麓にあるベースキャンプを模して「食事だけでなく、さまざまな情報が集まり、コミュニケーションがうまれる場所」と位置付けられているためです。社員食堂は昼だけでなく、朝、晩も食事を提供しています。特に朝は社員を対象に無料で朝食を提供しており、一日約350食の利用があるそうです。

従業員の健康を支援していることはもちろん、「生態系に影響が少ない食材の選択」や「地域貢献につながる食材選び」、チャレンジ精神を忘れないようにする”C”メニューの導入、さらに社員食堂業界で話題のJラーメンの導入など、様々な形で食の多様性にも対応されています。

さらに、コミュニケーションの場として開放感を演出するための天井の撤去や、混み具合が把握できる社内位置情報の活用、社員食堂のスタッフと社員とのコミュニケーションを円滑にするための社内イントラでの人物紹介や食堂スタッフの制服選びまでこだわる徹底ぶりです。

3.安田生命生命保険相互会社|メニューの充実、眺めもよくリラックした社員食堂

明治安田生命の社員食堂では、栄養管理士と一緒にメニューを作り、職員好みのメニューを取り入れながら、飽きを越させないメニューづくりを心がけています。

食事を摂る座席スペースも、10mの高さの吹き抜けで開放感があり、「リラックスできる」「気分転換しやすい」など、職員からも高い評価を得られているといいます。

心身ともに健康になるために、料理や雰囲気を大切にした、保険会社ならではの社員食堂です。社員からの声も好評で、「ほぼ毎日利用しています。眺めもいいので!」、「人気メニューが売り切れるのが早いのが残念ですが、食堂はきれいで満足です!」、「毎日利用しています。味は美味しいし、量も調節できるので満足しています」との声が上がっています。

4.ファンケル|社員の美と健康をはぐくむ社員食堂

赤レンガ倉庫をはじめ明治・大正時代の建物に囲まれどこかノスタルジックな雰囲気を残している横浜港。ファンケル本社は、そんな横浜港に居を構えています。社員食堂はカフェスタイルとなっており、「くつろぎ」をテーマに緑や茶色など落ち着く色彩でデザインされています。

女性が多い職場なのもあり、女子の好みのメニューが多いのがファンケルの社員食堂の特徴です。また、社食で自社のサプリメントや青汁を無料配布したり、自社商品を社員向けに告知するためのイベントを行なっているそうです。これはファンケルらしい取り組みですね。さらに、社員同士の交流を増やすための社内交流会が企画されたり、コミュニケーションの促進も進んでいる模様です。

5.エイベックス|社内の活気を回復する、遊び心満載の社員食堂

自社の17階に「THE CANTEEN」を設置しているエイベックス。多様な用途を想定し、社員食堂のエリアごとに特徴をもたせた作りにしてあります。ホテルラウンジ、広場、都会的なお一人テーブル、トンネル風の半個室、アジアンダイニング、カフェの6つのエリアに分けられています。

フリーアドレス制を導入しており、このフロアでも仕事ができるように、電源、Wi-Fiを完備。17階とあって眺望もよく、仕事がしやすいと評判だそう。社外との打ち合わせにも使用でき、外部の人を招待するととても喜ばれるといいます。

オフィスを移転にあたり、最も考慮したポイントは活気あふれるオフィスにすること。

“会社規模が大きくなることと反比例し、過去の活気が失われてきたと感じていたそうです。そのために、コミュニケーションの活性化の必要性も感じており、社内の流動性の促進や部署の枠を超えたコラボレーションが生まれることを期待して、執務フロアをフリーアドレス化したそうです。

6.バンダイナムコホールディングス|利用者目線の多機能な社員食堂

世界に向けてたくさんのエンターテインメントを発信しているバンダイナムコ。田町駅にある「バンダイナムコ未来研究所」の13階には、社員食堂「マルシェ」が設置されています。利用数は一日平均800食にもなるそう。

「メイン」「デリ」「スナック」「ヌードル」と、コーナーが分かれており、各コーナーにそれぞれ1〜2品のメニューが用意されています。オープン前に社員からアンケートをとってメニューを決定したとのこと。眺望のいい人気のソファー席、少人数から大人数まで対応できる目玉の小あがり席、さらには予約が必要なVIPルームなど、テーマをもたせたさまざまなエリアを用意されているのが特徴です。

エンターテインメント企業ならではの、遊び心ある気配りがある社員食堂となっています。さまざまなシチュエーションに合わせた使い方ができるのが魅力的ですね。

関連記事:
社員以外でも利用可!都内の一般開放されている社食11選

社員食堂を導入するデメリットや注意点

いまの会社に合った社食スタイルは何となくイメージできたでしょうか。さてここで、社員食堂を本格的に設置する前に知っておきたい、社食のデメリットや注意点もチェックしておきましょう。

社員食堂を設置する際の注意点

社員食堂の設置を決める前の注意点として、法的な問題をクリアしなければなりません。「役所への届け出」「会社負担額の設定」の書類提出義務があります。

まず、厨房と食事スペースがあり、決まった価格で食事を提供する社員食堂を運用する場合には、保健所への届け出が必要です。

そして、自社でスタッフを雇わず専用業者に委託するとしても、基準をクリアした衛生環境を整える必要があります。設計の段階で社員食堂の図面を保健所に持参し、事前にチェックやアドバイスをしてもらうようにしましょう。

また、提供する食事の価格設定については、次の点に注意が必要です。

①食事費用の50%以上を従業員から徴収すること
②事業主の負担額が月3,500円(消費税込み3,780円)以下になっていること

これを超えると従業員の給与に課税されてしまうので、事前にしっかりと税制面などお金まわりの部分も確認しておきましょう。

直営方式で導入したときに気をつけたいこと

社員食堂を直営方式で導入した場合にもさまざまな注意点があります。以下にリストアップしてみました。

・導入コストが非常に高額

・ゼロから設備を設置する場合、工事期間中はその場所を利用できない
・プロジェクトを立ち上げ、運営を軌道に乗せるまで、チームを作って自社リソースを割く必要がある
・メニューが毎月変わらない場合、マンネリ化して従業員に飽きられてしまう
・近隣の外食店舗よりも安い価格で提供出来ないと利用してもらえない
・外部飲食業者が食堂に入った場合、外食とあまり変わらない値段になってしまう可能性がある
・健康志向のメニューばかりだと、男性従業員は不満が溜まりやすい
・食堂の営業時間が昼のみの場合、夕方や夜シフトの従業員が利用できない

たとえば1つ目の導入コストでいうと、GMOインターネットの場合、託児所を含めると総工費に約9,000万円、運営費に約2,000万円かかったようです。
参考:GMO、24時間無料の社員食堂をオープン~福利厚生拡充で託児所も -INTERNET Watch Watch

世界一を掲げるゆえにこれだけ高額なのかもしれませんが、金額面だけでなく導入にあたっての準備期間や運営までかなりの人手や時間も必要になってくるでしょう。
また、実際にうまく導入できても従業員に必要とされていなかった、もしくは利用したくても利用できないケースもあるようです。

特に、最後に上げた「夕方や夜シフトの従業員が利用できない」といった課題は、外部委託した場合によく見られるようです。せっかく社員食堂が社内にあっても、夕方に閉まるケースも少なからずあり、普段から夕方や夜に勤務する従業員にとってはあまりメリットがないでしょう。

また、業務が多忙ゆえにお昼に休憩時間がとれなかった、外出や打ち合わせが重なりその時間に社内にいれなかった、などというケースも現実問題としてあるのではないでしょうか。

メリットや導入効果も多い社員食堂ですが、このように課題や注意点が多いのもまた事実。どの従業員も好きな時間に好きな食事がとれるよう、企業としての工夫も必要です。

社員食堂の導入目的が”社員の健康増進や社内コミュニケーション、人材定着といった場合であれば、冒頭で触れたように社員食堂以外の選択肢も検討してみましょう。
次項では実際に数多くの企業で導入されている食の福利厚生サービスについて見ていきましょう。

社員食堂・社食だけじゃない!満足度を高める食事補助

ここまでお読みになった方は、「社員食堂は大企業のもの」「うちみたいな業態、企業規模だと導入は難しい」とお思いになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、工夫次第では必ずしもそうとは限りません。

最近では、本格的な設備を持った社員食堂を設置することなく、手軽に導入でいる社食サービスが増えてきています。
この章では、企業規模に関わらず幅広く、低コストから導入検討が出来る社食サービスを3つのカテゴリー「オフィス常駐型」「デリバリー型」「出張型」に別けてそれぞれご紹介します。
現在、社食サービスをご検討中の方はぜひご参考にしていただければ幸いです。

オフィス常駐型の社食サービス | オフィスおかん

オフィスおかん』は、“初期費用0″で手軽に始められる新しい食の福利厚生サービスとして注目を集めています。

オフィスに冷蔵庫と専用ボックスを設置し、健康的で安心・安全な美味しいお惣菜をオフィスにいながらいつでも食べつことができるサービス。従業員は、さばの味噌煮・ひじき煮・玄米ごはんなどのお食事を1品100円で、いつでも購入することが可能。使い捨ての食器やはしなどの付属品も提供しています。

食のサポートだけにとどまらず、「従業員のロイヤリティ・満足度の向上」「社内コミュニケーション活性化」「女性の育休復帰率向上」など、従業員の課題を解決する新しいアプローチのツールとしてご活用可能。特に最近、人材採用が難しくなっている背景から「人材定着促進」「新卒・中途採用促進」の背景で導入いただくことが増えています。

全国で1200社以上が導入。様々な業界・規模の企業に導入中。

【費用】 初期費用:0円  / 利用料金(個人負担場合):1商品100円  / 月額料金(企業負担の場合):約5万円~(エリアによって変動します。詳細はお問い合わせください)
【対応エリア】全国対応

<詳細はこちらの記事まで>オフィスおかんの評判・料金・提供エリアは?導入事例や効果を徹底解説

デリバリー型の社食サービス | 「みんなの食堂」

「あったか社食を誰でも、手軽に。」をコンセプトに、日本フードデリバリー株式会社が提供する新しい社員食堂・福利厚生サービス「みんなの食堂」。
管理栄養士が考えるあたたかい日替わりメニューを1食500円でオフィスで味わうことが出来ます。

【費用】初期導入費:0円  / サービス利用料:54,000円~(月)  / 従業員負担:0円~500円/1食
【対応エリア】千代田区、中央区、渋谷区、港区、渋谷区、品川区など
【会社名】日本フードデリバリー株式会社
・詳細・お問い合わせはこちら

出張販売型の社食サービス | Daily

日々、仕事に忙しく追われてしまっていると、昼食を食べにランチを探し、行列に並ぶ時間ももったいなく感じます。しかも、サラリーマンにとって毎日1,000円の昼食代はなかなかの出費ではないでしょうか。

株式会社ベントー・ドット・ジェーピーが提供する出張販売型福利厚生サービス「DAILY」はそれらの問題を解決します。
特徴としては、導入コストはゼロ円。契約さえしておけば、注文しなくても毎日バラエティに富んだ栄養満点のお弁当を届けてくれます。100種類以上の日替わりメニューがあり、しかも値段は500円からと非常にお手軽です。

【費用】契約で500円(通常800円のお弁当)
【対応エリア】渋谷区、港区一部(随時拡大中)
【会社名】:株式会社ベントー・ドット・ジェーピー
・詳細・お問い合わせはこちら

関連記事:
【福利厚生】ランチ補助に最適な”社食サービス”を徹底比較|2018年最新版

まとめ|人材定着に”食”の福利厚生は十分アリ!

いつの時代も人気の福利厚生である社員食堂。ですが、ゼロから設置しようとすれば、多額の施工・運営費用と場所が必要です。

しかし、手軽に始められるデリバリー型や常駐型の社食サービスが生まれてきたことで、社員食堂の在り方や考え方さえも変わってきました

つまり、社食サービスによって企業規模の大小に関わらず、経営者や総務などの担当者が、従業員の健康管理について考えることが容易になったということです。

また健康面だけでなく、社内コミュニケーションの活性化、ブランディング向上といった目的・付加価値が生まれたことにより社員食堂の活用方法は今後もますます増えていくでしょう。

そして長期的な人材不足による採用難がどこの企業でも問題となっている現在において、自社の従業員が長く健康に働いてもらうためにはどうすればいいのか、という問いの一つのヒントとして「社員食堂・社食サービス」は重要なキーワードとなっていくと考えられます。

大規模な施策にこだわらなくても、手軽に始められる手段から健康経営は行えます。

まずは自社の予算やリソースに合わせて、出来るところから従業員の健康づくりについて考えていきましょう。

コンビニ食が続く
ランチ代が高い
もっと健康的な食事を提供したい
社員食堂を作るスペースや費用捻出は難しい

1品100円の食事サービスで、こんなの食環境を改善しませんか?

サービス詳細はこちら 資料ダウンロード