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組織開発

医療・介護業界で働きつづけられる環境をつくる!具体施策と実践事例

組織開発


「専門職で採用しにくい」
「どうしても不規則な勤務になってしまう」
「制服なので、休憩中の外出が難しい」
医療・介護業界の方から、このような悩みをよく聞きます。

今回は、介護・医療業界で働きやすい取り組みを実践している2社の声をもとに、介護・医療業界の職場改善についての事例を紹介します。

データからみる介護業界の課題

医療・介護業界は様々な課題を抱えていますが、その中でも、離職率の高さと健康リスクが深刻です。実際に業界全体でどれくらい深刻になっているかをみていきましょう。

業界別トップ5に入る離職率の高さ

出典:平成30年雇用動向調査結果の概況(厚生労働省)

医療・福祉業界の離職者数は昨年と比べ163.8千人増ともっとも増加幅が大きく、急激な人材離れが深刻な状況です。

同業界の離職率は15%で、業界別で見ても5番目と高い水準になっており、人手不足が課題となっています。

さらなる人手不足が予想される、2025年問題

介護業界を待ち受ける社会情勢として、「2025年問題」があります。

「2025年問題」とは、団塊の世代が75歳を迎える2025年に、日本がさらなる超高齢社会に突入し、様々な問題に直面することです。

医療・介護の需要は必然的に高まるのに対し、医療・介護に従事する労働人口は減っていくとされています。つまり、需要と供給のバランスが崩壊するおそれがあるのです。

出典:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」

上のグラフを見ても分かるように、医療・福祉(介護)業界では2030 年に187万人不足すると予想されています。ますます人材の定着が重視される必要があるでしょう。

健康リスクの高い介護業界

出典:ストレスチェック実施調査(ドクタートラスト)

こちらは、業界ごとの健康リスクをスコア化してまとめたグラフです。

介護業界のスコアは運輸業に続いて2番目に健康リスクが高く、仕事の負荷の面やコミュニケーションストレスが原因だと言われています。心身共に健やかに働ける職場作りが求められているのです。

医療・介護業界こそ働き方改革を


出典:医療勤務環境改善に関する病院管理者(院長)意識調査 (東京都福祉保健局)

調査によると、問3のグラフに見られるように約9割の病院が医療勤務環境の改善が重要だと回答しています。しかし、問17のグラフでは約半数の病院が満足度調査を一度も実施したことがないと回答しています。

このように、勤務環境を改善することの重要性を感じている医療機関が多いにも関わらず、従業員満足度をきちんと測定している医療機関は少ないという現状なのです。

従業員目線で働き続けられる環境を整えていくことが急務となっています。

医療・介護業界の労働環境に関する課題

働きつづけられる職場作りを支援するサービス「オフィスおかん」を運営する株式会社OKANにて、医療・介護業界向けの「働きやすさに関するオンラインセミナー」を行いました。

その中で、医療・介護業界の方からさいただく課題には、以下のようなものがあがりました。

例えば、
・夜間早朝のシフト勤務で生活時間が不規則になりがち
・医療行為を通した身体的、精神的な負荷とリスク
・仕事に対する考え方の違いが原因で、職場内の人間関係で悩みを持つ。

そこで、オンラインセミナーにも登壇いただき、職場環境改善のためにオフィスおかんも導入している医療法人社団野田会様、株式会社kainalu様の、業界特有の課題に対する打ち手についてお伺いしました。

地方介護施設で働きやすさを実現する|医療法人社団野田会

熊本県に拠点を持つ医療法人社団野田会様は、45名の従業員が働き、老健施設としてはミニマムな規模です。

お話いただいた方

介護業界ならではの課題があった

野田会様も介護業界特有の課題を持っていたと話します。

・離職率が高く、人材定着に結びつくような施策が必要
・主婦の従業員が多い
・食べ物が偏りがち
・体調不良を心配することも多い

働く環境に力を入れる理由

同法人では人材育成にも力を入れており、従業員ができるだけ長く働いてくれる環境を作ることが重要だと考えていました。そこで、役員の交際費を減らして人件費に当てるなど、経営層の方から積極的に人へ投資する取り組みを増やして行きました。

しかし、近隣の地域で同業他社が増えており、従業員の流出を防ぎたいという考えから、さらなる職場の改善に乗り出しました。そこで食事の提供を考えたそうです。

決め手はサービスの規模や安定性

弁当配達などを検討していく中で、過疎地に施設があることで、配達地域ではない、展開規模が小さいサービスだと継続性に不安があるなどが懸念点としてあがりました。その点、オフィスおかんは全国展開のため、サービスの規模や安定性が信頼できるとお話いただきました。

同時に社員食堂も検討していましたが、オフィスおかんは食堂運営と比べて費用が1/3に抑えられ、実現可能な設備投資だったことも導入理由のひとつだったそうです。

「導入後4ヶ月経った今でも、オフィスおかんが納品されてからすぐに売り切れてしまう」とお話されていました。

介護業界だからこそ、福利厚生に力を入れる|株式会社kainalu

株式会社kainaluは「『いつだって、余裕のある医療と介護』を独自の分析と課題予測で実現すること」をテーマに、主に訪問看護事業を展開しています。

また、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」こともミッションに掲げ、従業員にとって働きやすい環境づくりに力を入れています。

お話いただいた方

職場作りに力を入れるきっかけは健康面での課題

訪問業務などで体に気を使った食事ができておらず、風邪を引いたり体調不良になる従業員の割合が多いことが問題でした。そこで、まずは健康意識を向上させるために、栄養に気を使った食事を取ってもらおうと考えました。

また、食事の時間を通して社内コミュニケーションを活性化させたり、採用における企業の魅力作りも目的にしていました。

オフィスおかん導入の決め手と効果

オフィスおかんを管理する側にとって魅力的だったのが、在庫管理のしやすさ。また、試食会でも従業員に好評だったので、双方の満足度が高いことから導入に至りました。

導入後の効果は、1時間しっかり休憩を確保してくれる人が増えたことです。

同じ空間でごはんを食べることで、従業員同士の会話のきっかけになりました。また、「医療・介護業界では難しいとされている、若い人を採用できるようになったのも大きな変化」とお話されていました。

福利厚生は「人が見える魔法」

同社にとって、福利厚生とは「人が見える魔法」。従業員の性質や、組織の課題を正確に把握した上で本当に喜ばれる福利厚生の導入を目指していると言います。

たとえば、以下のことを実施しています。

・自社内マッサージ師による無料のボディメンテナンス
・クラウド環境を整備することで先進的な働き方を進める
・CDPと言われるキャリア育成プログラムを実施し、将来のキャリアプランを具体的に提示する
・新型コロナへの健康リスクに対して、最新の感染症対策機器を導入し、在宅勤務を実現

新しい取り組みを行う際には、従業員に周知をし、承認されれば導入するという過程を踏むことが必要とされています。

株式会社kainalu

自社に合っている人を採用することが大切

同社では、「どんな人を採用したいかのペルソナ像」をしっかり作って採用活動を行なっています。

つまり、業界的に優秀な人ではなく、自社に合っているかを見極めることが大切なのです。まずは、管理職の人達が話し合いをして、どんな人材を求めるのかを把握するといいのではないでしょうか。

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Writer 執筆者

おかんの給湯室編集部

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